【しもおく奈歩議員】 平成8年度予算の第9款 教育・スポーツ費 第10項スポーツ費について質問します。今年は、アジア・アジアパラ競技大会が開催されます。大村知事は、2月議会の議案の提案理由説明で、「アジア・アジアパラ競技大会はアジア最大の平和とスポーツの祭典です」と述べられました。いま、アジアの平和が脅かされる事態となっています。2月28日、アメリカとイスラエルが突如、イランを攻撃しました。この先制攻撃は明らかな国際法・国連憲章違反です。しかし、高市首相は先制攻撃をした側をいっさい批判していません。
イランの最高指導者が殺害され、小学校にもミサイルが落とされて子どもたちを含む大勢の民間人も犠牲になっています。
いまでも中東地域への航空機や船舶の往来が止められています。今後の状況によってはアジア・アジアパラ競技大会の開催そのものが危ぶまれる事態にも進展しかねません。パレスチナに続きイランや周辺諸国が大会に参加できるか心配です。大会開催都市として、この無法な先制攻撃に黙っていて良いのでしょうか。
この事態を知事はどう見ているのでしょうか?OCA憲章の平和の理念を尊重し、アジアの平和に貢献する、アジア・アジアパラ競技大会にするために、アメリカやイスラエルによるイラン攻撃を即時中止させることが必要不可欠と考えます。そこで、伺います。力による現状変更や国際法違反許さないという姿勢を示し公の場でメッセージを発信すべきと考えますがいかがでしょうか。答弁を求めます。
【アジア・アジアパラ競技大会推進局長答弁】 アジア競技大会は、第二次世界大戦後まだ間もない1951年、戦禍によって引き裂かれたアジア諸国のきずなを、スポーツを通じて取り戻し、恒久平和に寄与するとの願いが込められて、第1回大会が開催されました。
愛知・名古屋大会におきましても、大会に込められた願いをしっかり引き継ぎ、アジア各国の選手・関係者がここ愛知・名古屋での交流を深めながら大会を成功させることが、平和へのメッセージとなるものと認識しております。
そのため、大会組織委員会においては、アジア45の国・地域から参加する全ての選手等関係者が、国籍に関わらず平等で快適な輸送、宿泊等のサービスを受けられるよう、体制の構築を着実に進めてまいります。
また、両大会の開会式について、アジアの平和を願いながら参加者を温かくお迎えする式典となるよう検討しているところであります。
アジア最大のスポーツと平和の祭典である両大会を成功に導き、アジアのみならず、世界へ平和の尊さを発信する大会となるよう、関係者一丸となり取り組んでまいります。
【しもおく奈歩議員】 大会経費について伺います。招致決定から9年、これまでいったいいくらかかるのか、1050億円の経費が公表されて以降は大会の経費が全く明らかにされずにきました。教育・スポーツ委員会の場でも、大会経費について質問すると「大会経費は現時点でお示しできません」「大会経費について、確定した経費の試算額はございません」と、答えませんでした。県民の税金が投入される大会にも関わらず、議会軽視で不誠実な態度を繰り返してきました。
ようやく知事が、公の場で明らかにしたのが昨年12月末のことでした。2021年に開催された、東京五輪は招致決定後の2016年以降5年にわたり経費を毎年公表されていました。経費が明らかにされなければ、議会で十分な審議ができません。途中経過も明らかにすべきです。なぜ、これまで大会経費について経過を公表してこなかったのでしょうか?伺います。
【アジア・アジアパラ競技大会推進局長答弁】 両大会の大会経費については、2025年度当初予算時点において、新たな財源500億円確保したことを含め、1,700億円と見込んでいることを説明しているところです。
しかしながら、両大会の開催が決定してからこれまでの間、実施競技数の増加や物価・人件費の高騰、アジア競技大会の主催者であるOCAや競技団体との協議を経るなか、大会経費の増加が避けられない情勢となり、その見通しを立てることが困難な状況にありました。
このため、組織委員会において、選手村の施設整備の取り止め、水泳・馬術の競技会場の変更、サッカーの競技会場数の削減などに努め、総額1,000億円を超える経費の削減に取り組むとともに、財源確保の取組として、国に対する支援要請を実施し、昨年12月に成立した特別措置法に基づく国の財政支援150億円を確保することができました。
大会経費の削減に加え、国の財政支援や、さらなる財源確保にも目途が立ったことから、12月22日に両大会の大会経費を2,980億円として公表したものであります。
【しもおく奈歩議員】 教育スポーツ委員会の答弁では繰り返し「大会経費については、簡素で合理的、機能的な大会運営により、予算の範囲で収まるよう、大会組織委員会や名古屋市を始め、関係者とともに、様々な工夫をすることで経費の抑制に努めている」「簡素で合理的、機能的な大会運営」を目指し、経費の削減や抑制に向けて様々な工夫、努力を行っており、現在もその方針に変更はありません」と、答弁されてきました。
しかし、12月末の記者会見で「経費の最終見通しが総額3700億円に上ると」公表されました。新年度予算案は、アジア・アジアパラ競技大会の競技会場の仮設整備など関連経費約1455億円が計上されています。愛知県は当初「アスリートファーストの視点を踏まえながら、簡素で質素な、 そして機能的で合理的な大会を目指し、開催準備を進めています。」と述べられていました。いつの間にか「簡素で質素な」からかけ離れ、経費の削減や抑制と言いながらも巨額な経費になっていきました。発表された入場料も高額だと思います。
県民に示してきた「簡素で質素な」「簡素で合理的に」と言ってきたことが、ここまで膨れ上がったのは、あまりにもずさんな計画だと思います。簡素にできなくなってしまった経過、全容を明らかにすべきではないでしょうか。
【アジア・アジアパラ競技大会推進局長答弁】 先ほども御答弁申し上げたとおり、物価の高騰など社会経済状況の変動などにより、大会経費の見通しを立てることが困難な状況となりました。
このため、組織委員会において、選手村の施設整備の取り止め、水泳・馬術の競技会場の変更、サッカーの競技会場数の削減などに努め、総額1,000億円を超える経費を圧縮し、大会経費の抑制に努めているところであります。
【しもおく奈歩議員】 新たな財源確保として示された500億円の内訳は、県競馬場跡地売却による収入や競馬・競輪・競艇などの公営ギャンブルに頼るものです。日本は、パチンコや競馬・競輪などの公営ギャンブル、スポーツ振興くじを含め、売上総額が約20兆円に及ぶギャンブル大国と言われています。健全な国際的なスポーツ大会を、ギャンブルによって支えるというのは、大会を汚すものにつながると思います。ギャンブルに頼った財源確保は考え直すべきではないでしょうか。
【アジア・アジアパラ競技大会推進局長答弁】 大会経費の財源としては、パートナー企業協賛金や観戦チケットの売上など組織委員会収入のほか、競馬、競輪、ボートレースの協賛レースの売り上げに伴う協賛金はじめ、新たな財源として、現時点で525億円を見込むほか、土地の売却収入など県有資産の有効活用による税外収入として244億円を見込むなど、幅広く財源の確保に取り組んでおります。
なお、競馬、競輪、ボートレースなど公営競技の収益金は、競馬法はじめ関係法令において、スポーツや体育の振興などに充当するように努めると定められております。
両大会の開催まで残り6か月となりますが、引き続き、経費の節減・合理化、また財源の確保に努めてまいります。
アジア・アジアパラ競技大会について、大会を成功させることが平和のメッセージになるとのことでしたが、「平和と友好の大会」をかけ声だけにしてほしくありません。愛知県としての姿勢を示すことが平和と友好に寄与する大会を開催する県の役割だと思います。OCA憲章の「アジアにおけるスポーツ、文化、教育の発展を支援し、 スポーツを通じて国際的な尊敬、友情、親善、平和、公正を促進することにある。」という立場にたっていただきたいと思います。
県民に歓迎される大会にしていくためには、大会経費については県民の税金を投入しているのですから、途中段階でも明らかにしてくるべきでした。 加えて、大阪関西万博で下請けへの未払い問題を起こしたGLイベンツ社との関係など、懸念される事項を早急に明らかにすることを求めます。
また、海外からたくさんの方が来日されます。「デマや差別、排外主義許さない」というメッセージを公の場で発信することも要望します。