議会報告

関西万博は、「メタンガス発生、熱中症の危険」「修学旅行に不適切」            2月議会教育スポーツ委員会 一般質問

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【しもおく奈歩議員】 大阪府・関西万博への修学旅行について、質問します。

 まず、現在県立高校で修学旅行の日程に関西万博を予定している学校は、何課程あるのかお示しください。また、小中学校の修学旅行についても、把握されているのか把握しているのであれば何校が万博へ行く予定なのかお示しください。

【高校担当課長】 県立高校の修学旅行の日程で、大阪・関西万博を予定している学校は、6校となっております。

【義務担当課長】 小中学校については、修学旅行を実施する場合、設置者である市町村教育委員会に、計画を提出することになっており、県教育委員会では把握しておりません。

【しもおく奈歩議員】  県立高校は、6課程で予定しているとのことでした。前回、質問した際「修学旅行などの集団宿泊行事や遠足を行う際には児童生徒の安全確保は何より大切」と認識を示されました。大阪・関西万博は、安全確保がされていると言えるでしょうか。

 今、大阪・関西万博で大阪府や近隣自治体が実施する学校単位での無料招待事業をめぐって、来場を取りやめる学校や自治体が相次いでいることが報道されています。問題は何か、多くの学校があげるのが熱中症などの安全面のリスクです。万博協会は、ミストつき扇風機などで対応をするとしています。大阪府吹田市の市長は「真夏の暑さはドライミストでは対応できない」と指摘しています。また、「災害時の対応、救護所の状況についても満足できる回答はなく、安全面の確認が出来なかった」とも、述べています。

 吹田市の教育委員会と吹田市の学校長名で「学校行事として見合わせる」という趣旨の文書を保護者あてに通知しました。その中で、「特に留意すべき、児童生徒の昼食場所及び待機場所での熱中症対策や、安全に団体行動するための導線及び、点呼・待機場所の確保が不十分であるという見解に至りました」と述べています。

 そこで、伺います。「安全面の確認ができなかった」と吹田市は述べていますが、安全面に大きなリスクがあることを県教育委員会は、認識されているのか伺います。

【高校担当課長】 これまで、文部科学省からは、大阪・関西万博について、大きなリスクがあり修学旅行先とすることは見合わせるべきというような通知は来ておりませんので、県立高校については、通常の修学旅行と同様に、旅行中の健康・安全の管理について細心の注意をはらって実施してまいります。

【義務担当課長】小中学校についても、同様に、各市町村、各学校において、旅行中の健康・安全の管理について細心の注意をはらって実施するべきものと考えております。

【しもおく奈歩議員】  前回、答弁で「大阪・関西万博について安全確保に関する情報を把握した場合には、学校担当指導主事会等で情報提供した上で、児童生徒の安全に配慮した実施となるよう改めて指導してまいります。」と述べていました。県教育委員会の責任で、本当に子どもたちを安全に万博への修学旅行に送りだせるのか、情報を把握し学校と共有すべきと思います。

そこで、伺います。現地への確認、安全面について大阪府へ問い合わせはされたのでしょうか。答弁を求めます。

【高校担当課長】 大阪府等への問い合わせはしておりませんが、2024年8月と12月に公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が実施した大阪・関西万博の修学旅行のためのオンラインの説明会に参加しており、その際に安全対策についても説明がありました。

【義務担当課長】 小中学校についても、大阪府等への問い合わせはしておりませんが、修学旅行先として検討している場合には、高等学校教育課から答弁のありましたオンラインの説明会に参加するよう案内をしております。

【しもおく奈歩議員】 まだ、メタンガスの危険も解消されていません。万博協会が「ガスの発生はない」と決めつけていたパビリオン周辺でも5カ所で検知されています。「安全宣言」を出せない状況です。メタンガスの濃度は刻一刻と変わります。工事の進展に伴って“想定外”の所にたまる恐れもあります。

「安全確保が大事」というのであれば、関西万博を検討している学校へ、今からでも行き先を変更するよう、指導・助言すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

【高校担当課長】 メタンガスの危険性につきましては、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が会場内のガス濃度測定結果を定期的に公表しており、またオンラインの説明会では状況に応じて、必要な対策を講じると説明がありました。県立高校については、大阪・関西万博の開会後に、教員が事前に下見をして、安全確認をしてまいります。仮に、危険な状況が生じた場合には、直前であっても取りやめや変更をしてまいります。

【義務担当課長】 小中学校につきましても、下見で、安全確保が十分でないと学校が判断した場合やその後、危険な状況が生じた場合には、直前であっても取りやめや変更をするなど、子供の安全を最優先することとなっておりますので、各市町村、各学校において、適切に対応していただけるものと考えております。

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