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       愛知県、「国保料率の統一」を前面に           国保運営方針(案)を打ち出す

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愛知県は11月6日、第3期「愛知県国民健康保険運営方針(案)(2024年度~2029年度)を発表しました。国民健康保険は、年金生活者・農業・自営業者・零細企業従業員・フリーランスなど、被用者健康保険や後期高齢者健康保険の加入者を除く132万人が加入する医療保険制度です。運営主体は、各市町村です。

発表された運営方針(案)の最大の特徴は、「県内の居住地に関わらず、同じ世帯構成・同じ所得水準であれば、同じ保険料(税)になる『完全統一』に向け、市町村から県に支払う納付金の算定は、市町村ごとの医療費水準(医療を受ける環境の違いや人口構成の相違から生ずる医療費のレベル)を反映させない「納付金ベースの統一」を行うことです。

合わせて、県下の半数の市町村が行っている一般会計から国保会計への「法定外繰入」(保険料の負担緩和を図るためなど)の廃止を実現することです。『完全統一』の実施を前面に掲げ、実施するためにある2つの壁(障害)を取り払うことを目標に掲げました。

現在、行われている国保財政の概要(国保財政の県単位化)は次のとおりです。

県は毎年、各市町村に対し、県全体の納付金総額を各市町村の被保険者数と所得総数で案分し、更に医療費水準を反映させた各市町村の「県への納付金額」を提示します。県は、各市町村の「県への納付金額」と国庫支出金などで特別会計を造作し、各市町村の「医療費請求」に支払っています。

「県への納付金額」を提示に合わせて、参考資料として、統一に向かうための各市町村の「標準保険料」を示します。各市町村は、「標準保険料」を参考にしながらも、各市町村の様々な経緯を踏まえて、「実際に賦課する保険料率」を決定し、徴収しています。

(参考)日本共産党の政策(2021年総選挙)

自公政権に壊された医療体制を再生・強化し、高すぎる国保料(税)と窓口負担の軽減で、安全・安心の治療を受けられる制度へ

 市町村が運営する国民健康保険は、加入世帯主の4割が年金生活者などの無職、3割が非正規労働者で、低所得者が多く加入する医療保険です。ところが、平均保険料は、4人世帯の場合、同じ年収のサラリーマンの健康保険料の2倍になります。

 全国知事会、全国市長会など地方団体は、加入者の所得が低い国保が、他の医療保険よりも保険料が高く、負担が限界になっていることを「国保の構造問題」だとし、これを解決するために、公費投入・国庫負担を増やして国保料(税)を引き下げることを、国に要望し続けています。

 日本共産党は、住民の命と健康、公的医療保険制度を守るため、高すぎる国保料(税)を抜本的に引き下げ、持続可能な制度にする改革を提案します。

1兆円の公費投入増で国保料(税)を抜本的に引き下げ、協会けんぽの保険料並みに引き下げます

 高すぎる保険料を引き下げ、国保の構造的な問題を解決するには、公費を投入するしかありません。国保料(税)の高騰は、国保に対する国庫負担の抑制と、国保加入者の貧困化・高齢化・重症化が進むなかで起こりました。現在、国保財政への公費負担は、国と都道府県で4.6兆円ですが、これを1兆円増やせば、国保料(税)を協会けんぽ並みに引き下げることができます。

「人頭税」と同じ「均等割」「平等割」を廃止します

 世帯員の数に応じてかかる「均等割」、各世帯に定額でかかる「平等割」が、国保料(税)を高くする大きな要因となっています。

 とくに、子どもの数が多いほど負担が引きあがる「均等割」には、「まるで人頭税」「子育て支援に逆行している」という批判が起こり、多くの団体・関係者が見直しを要望しています。自公政権は2022年度から、就学前の子どもに限って均等割の一部を軽減する予定ですが、制度の害悪の解消には程遠いものです。

 全国で「均等割」「平等割」として徴収されている保険料(税)額は、およそ1兆円です。公費1兆円の投入によって「均等割」「平等割」をなくし、国保料(税)の負担を協会けんぽ並みにしていきます。

 そのうえで、「所得割」の保険料率の引き下げや、低所得世帯に重い「資産割」がかかる問題の改善などを行います。

「国保の都道府県化」を利用した保険料値上げを許しません

 自民政権は2018年度から、それまで市町村ごとに分かれていた国保の財政を都道府県に集約する「国保の都道府県化」をスタートさせました。この制度改変の最大の狙いは、市町村が一般会計から国保会計に繰り入れて行っている、自治体独自の保険料(税)軽減をやめさせ、その分を住民の負担増に転嫁させることです。

 そのため、2018年度から「標準保険料率」、「保険者努力支援制度」など、自治体独自の公費繰入をやりにくくする、さまざまな仕組みが導入されました。

 また、政府は、「保険料の統一化」の名で公費繰入をやめていくよう自治体に圧力をかけ、都道府県が定める「国保運営方針」の目的に“繰入解消”を明記する法律改定(2021年)などの改悪も進めています。

 国保が「都道府県化」されても、「地方自治の本旨」「自治体の条例制定権」を定めた憲法のもと、自治体が独自の公費繰入を続けることは可能です。日本共産党は、「国保の都道府県化」による国保料(税)引き上げに断固反対し、自治体を住民負担増・給付削減へと駆り立てる仕組みを撤廃します。国政でも地方でも、自治体独自の負担軽減の取り組みを維持・拡充するために力をつくします。

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