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愛知県「あいち・とこなめスーパーシティ構想」を打ち上げ

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 大村愛知県知事は12月7日の記者会見で、「中部国際空港島・周辺地域を中心として、付加価値の高い観光産業の育成や、最先端の技術・サービスの社会実装によるイノベーション創出のための拠点化を進めるなど、本県ならではのスーパーシティの実現を目指す」として、「あいち・とこなめスーパーシティ構想 基本的な考え方(案)」発表、連携する民間業者の募集を開始しました。

中部国際空港周辺に、MICE・最先端技術・全県に展開

 その構想の主旨は、「中部国際空港島・周辺地域を中心に、愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」に国際 会議や見本市など MICE を誘致し、わが国を代表する国際観光都市を実現するとともに、最先端技術・サービスの社会実装フィールドとすることで、イノベーション創出 の拠点化を進める」こととし、具体的には「① 中部国際空港島・周辺地域を、最先端技術の実装フィールドの中心に位置づけ、「自動運転・自動搬送サービス」「空飛ぶドローンサービス」 「手続き・支払い顔パスサービス」など、最先端技術・サービス展開を目指す。② スタートアップ支援の拠点「ステーションAi」の機能を活用し、 国内外の有力なスタートアップと大学、企業を巻き込んだサービス開発・実証が、実用化していく。③ 実装フィールドで得たノウハウを元に、市内・県内へ先端技術サービスの普及を促進し、「健康情報管システムによるヘルスケア」など課題解決を図る」としています。

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「監視社会」に導く危険、個人情報の保護と先端技術の活用を

 スーパーシティとは、先の国会で「国家戦略特別区域法の一部を改正する法律の改正」として成立したもので、「AI及びビッグデータを活用し、社会の在り方を根本から変えるような都市設計の動きが国際的に急速に進展していることに鑑み、 暮らしやすさにおいても、ビジネスのしやすさにおいても世界最先端を行くまちづくりであって、 第四次産業革命を先行的に体現する最先端都市を実現する」ものです。日本共産党は、スーパーシティ法案(国家戦略特区法改定案)に反対しました。大門実紀史議員が参院本会議で行った反対討論(要旨)を紹介します。

 「反対の最大の理由は、日本を中国のような「監視社会」に導き、個人のプライバシーと権利を侵害する重大な危険性があるからです。

 スーパーシティ構想は、企業などの実施主体が住民の個人情報を一元的に管理する代わりに、医療、交通、金融などの各種サービスをまるごと提供しようとするものです。個人情報と、顔認証やスマートフォンの位置情報により掌握された行動軌跡は、ビッグデータに集積され、AI(人工知能)により分析、プロファイリング(個人の特徴を識別)されます。個人の特性や人格まで推定することが可能となります。

 情報セキュリティーの世界的権威、米ハーバード大学のブルース・シュナイアー博士は「『隠し事がないのなら監視を恐れる必要はない』というのは、プライバシーの価値を矮小(わいしょう)化した危険な考え方だ」と指摘。カナダの社会学者、デイビッド・ライアン氏は、スマートシティ構想(日本ではスーパーシティ)が、監視社会を軌道に乗せるための実験場となり、結局は住民より国家・企業優先の都市になる危険性があると警告しました。

 監視社会のトップランナーは中国です。政府・大企業が膨大なデータを分析し、国民への監視や統治に活用して、ウイグル族弾圧や民主化を求める活動家の拘束にも監視カメラや顔認証技術が用いられてきました。政府がスーパーシティ構想のお手本としてきた杭州市は、街全体のIT化が世界で一番進んでいますが、裏を返せば、街中に監視カメラが数千台もあるなど監視社会の最先端です。

 一方、スペインのバルセロナでは、個人情報を守りながら、住民の合意に基づき、交通整理や駐車場管理、ごみ集めシステムなど住民に喜ばれるスマートシティづくりを進めています。このような街づくりこそ見習うべきですが、本法案には住民合意を担保するしくみが欠落しています。

 いま重要なことは、個人情報を保護しつつ、先端技術を住民福祉の向上にどう生かすのかという落ち着いた国民的議論と、プライバシー保護という時代の流れを視野に入れた中長期的な企業戦略です。哲学もビジョンも深い考えもなく、目先の利益だけを追う一部の企業家などの拙速な要求だけで、社会のあり方を変えようとする本法案は言語道断であり、撤回すべきです。」

「次世代産業」推進で、財界・大企業支援が目的

 愛知のスーパーシティ構想は、「個人情報を保護しつつ、先端技術を住民福祉の向上に生かす」ことに全く重視せず、イノベーションのための実証都市、それを世界に示す「ショーケース都市」という性格が強く強調されています。「5つの目指す姿」の5番目は「世界から人と技術が集まる先端技術ショーケース都市」を掲げています。

 経団連は、「わが国が第五期科学技術基本計画で打ち出したSociety 5.0(「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」内閣府の『第5期科学技術基本計画』)を実現するにあたっても、基礎となる「科学技術」の振興によって、国家のあらゆる競争力の強化を図り、イノベーション創出につなげていくことが不可欠である。」(「科学技術・イノベーション基本計画」2020年10月)を提唱しています。愛知県のこの構想は、イノベーションの創設を通じた大企業への支援が第一の目的となっています。

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