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三菱ジェット、開発・販売・財務で暗礁 「アジアNo.1航空宇宙産業特区」に黄信号

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「三菱航空機再び債務超過」「中部地方の産業振興へも影響」・・・。7月2日の各紙は、三菱航空機が官報掲載の決算報告で、過去最大の最終赤字5269億円、債務超額が4646億円となったことを報じています。

  三菱航空機(愛知県豊山町)は、経済産業省が2003年「環境適応型高性能小型航空機研究開発」によって始まった国産小型ジェット旅客機「スペースジェット(SJ・旧MRJ)」のために三菱重工業の事業会社として設立された会社です。その旅客が、航空会社への再三再四の納入延期や購入契約のキャンセルが続き、開発・販売が行き詰まっていますが、それに財務の「危機」が再び表面化し、深刻な状況に陥っています。

国も愛知県も巨額の財政援助

        航空クラスター形成の企業・地域に暗雲

   同航空機の親会社の三菱重工業は6月、三菱航空機の人員の大幅削減や量産機製造の中断を発表、部品受注を期待していた航空関連の中小企業から悲鳴が上がっています。

  安倍政権と大村愛知県政は2011年、愛知を中心とする国際誠意略総合特区「アジア№1航空宇宙産業クラスター形成特区」に指定し、その中核事業のひとつに三菱のジェット旅客機開発を位置付け、巨額の公的援助をおこなってきました。この特区には、愛知県を中心に、岐阜県・三重県・静岡県・長野県の389企業・団体・自治体(2019年12月現在)を指定し、「建築や緑地規制の緩和」「税制・金融・財政上の支援」など特別に優遇された制度が展開されています。愛知県は更に、2012年に「産業空洞化対策減税基金」(毎年度、法人県民税の10%に相当する50億円程度を「基金」に積み立て、主に先端企業を支援)による補助金制度を創設し、特区指定区域における企業立地・研究開発・実証実験への支援を強化、2013年には全国的にも稀な「航空宇宙関連製造業に対する不動産取得税の免除措置」まで実施しています。

    三菱航空機への国の関連補助金は500億円といわれます。愛知の大村県政も、県営名古屋空港隣接地へのMRJ最終組立工場の用地確保(約7.2ha)、県営空港内の専用駐機場と工場から駐機場への進入路整備など2013年度から5カ年で約81億円を投じました。 さらに県は、MRJの実機や旧日本軍のゼロ戦の展示を見込み、総事業費53億円をかけて県営名古屋空港に見学施設「あいち航空ミュージアム」を開設しました。

    三菱航空機と国産小型ジェット旅客機「スペースジェット(SJ・旧MRJ)」の「危機」は、「アジア№1航空宇宙産業クラスター形成特区」の中核プロジェクトと位置付けられているだけに、地域産業に大きな暗雲を起こしており、国や愛知県の先端産業優先の政策展開に批判が起こっています。

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