県政の窓

新型コロナウイルス対策と保健所  「公衆衛生」の砦である保健所の充実を

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  愛知県の新型コロナウイルス感染症の感染者は512人(名古屋市内277人、その他233人)、そのうち34名の方が亡くなっています(6月3日現在)。今は少し落ち着いた状況ですが、第2次、第3次の流行が懸念されており、行政には万全の対策が求められています。この間の疾病対策では、病院などの医療機関とともに保健所の対応が大きく注目されました。政府の遅れた対応やPCR検査などが全く不十分な中で、感染者や濃厚接触者のケア等に休日も返上した昼夜をたがわぬ奮闘する姿に、県民からは感謝の声が届いています。

しかし、「公衆衛生」の砦としての保健所は、長年の自民党政治によって大きく変貌しています。「しんぶん赤旗」は、「健康危機管理の重要な組織と位置付けられた保健所は、「効率化」によって850カ所(1990年)から469カ所(2020年)に減らされました(5月27日付け)」と報じています。愛知県も大きく減らされました。

現在の愛知県内の保健所  茶色は県立保健所

保 健 所管 轄 区 域
名古屋市保健所名古屋市 (平成29年4月、各区の16保健所を、1つの 保健所に統合、各区は保健所支所に)
豊橋市保健所豊橋市  (中核市として市立保健所)
岡崎市保健所岡崎市  (中核市として市立保健所)
豊田市保健所豊田市  (中核市として市立保健所)
一宮保健所一宮市、稲沢市
瀬戸保健所瀬戸市、尾張旭市豊明市日進市長久手市愛知郡
半田保健所半田市、知多郡
春日井保健所春日井市、小牧市
豊川保健所豊川市、蒲郡市田原市
津島保健所津島市、愛西市弥富市あま市海部郡
西尾保健所西尾市、額田郡
江南保健所犬山市、江南市、岩倉市丹羽郡
新城保健所新城市、北設楽郡
知多保健所常滑市東海市大府市、知多市
清須保健所清須市、北名古屋市西春日井郡
衣浦東部保健所碧南市、刈谷市、安城市知立市高浜市みよし市

   その後、豊田・豊橋・岡崎の3市が中核市へ移行で保健所を設置したため、2008年に12保健所9保健分室となり現在に至っています。県の保健師も223人(1994年)→173人(1997年)→124人(2014年)と大幅に削減されました。また、1997年から2005年まで8年間、技術職(保健師や薬剤師など)を採用しなかったため、技術の継承(スキルの高さや高い危機管理能力)に問題を残しています。

保健所や保健センター、検査センターなどは通常業務の職員確保はもちろんのこと、「有事の時に、迅速に対応できるように人材の余裕が必要」と職場で常に話題になっていましたが、行革の大ナタですり減らされてきました。

 SARSやMERSの時は、空港などで取り組まれた水際作戦で感染防止が可能でしたが、新型コロナウイルスの脅威には人材不足、危機管理能力のなさ、そして厚労省・各専門分野等の一丸となった取り組みが弱く、対応が後手後手になったようです。 「公衆衛生活動は、人が生きていくためには最も重要」と指摘されています。その砦は、保健所です。新型コロナウイルスが収束・終息(治療薬とワクチン開発)するまで、日常生活でできること(マスク・手洗い・うがい・免疫力を高める(食事、休養、運動、ストレス防止)、三密を避ける、社会的距離をとるなど極めて重要ですが、合わせて、県・市の保健所・保健センターのマンパワーの充実を中心とする機能強化がどうしても求められます。

 

県保健所は26から12に、県保健師は223人から124人に減らす

                    愛知県「行革」の断行と地域保健法の施行で

県職組「市町村保健センター構想に、警鐘鳴らす」

    愛知県の保健所は1994年26保健所2支所1分室でしたが、愛知県の第3次行政「改革」(1999年~2008年)と第1次保健所再編や地域保健法全面施行(1997年)で少なくなりました。第3次行政「改革」は、愛知県職員を20%・3000人も削減しましたが、保健所については、「二次医療圏を老人保健福祉圏域と同一としたことを踏まえ、稲沢保健所、安城保健所及び田原保健所の3保健所を支所化し、14保健所9支所。保健所運営協議会は廃止」しました。また、地域保健法は、「母子保健や老人保健など一般的なものは市町村保健センターに任せ、県保健所は情報収集・調査研究、市町村の技術的助言・研修などを行う」となったため、保健師などが大幅に削減されました。さらに行政「改革」では、環境保全や廃棄物対策の部門が県事務所に移管変えされ、保健所の機能は人員面も含めて大きく縮小しました。

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