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難病の医療費助成について質問  わしの議員(健康福祉委員会) 

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10月4日、9月議会・健康福祉委員会で、わしの議員は「難病の医療費助成について」質問しました。

全文を紹介します。コチラからダウンロードできます

〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

難病の医療費助成について

(わしの委員)
難病の医療費助成について伺います。
難病とは、発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない、希少な難病であって、長期の療養を必要とするものです。
ようやく「難病の患者に対する医療等に関する法律」が2015年、平成27年1月に施行され、331疾病が医療費の助成対象となりました。
第5期愛知県障害者計画では、2017年、平成29年3月31日現在、本県の「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づく特定医療助成制度の受給者数は46,202人で、県人口の0.6%を占めているということです。

そして、難病法施行から3年が経過して「経過措置」期間が終了した今、軽症者への影響が大きな問題になっていると新聞などで見まして、どういうことか調べてみました。
2015年の難病法施行により、医療費助成の対象外とされた軽度な患者は、激変緩和措置があって昨年末まで3年間は助成が行われてきました。
全国では経過措置適用患者約72万7千人のうち、引き続き支給認定される患者が57.7万人、79.4%いる一方、不認定が8.4万人、11.6%おりました。
他に保留中が約0.1万人、0.1%、申請なし・不明が約6.4万人、8.8%でした。

そこで質問ですが、難病の医療費助成について全国の実態は今述べたとおりですが、愛知県内の医療費助成の対象外にされた軽度な難病患者の実態についてお聞きします。

(健康対策課主幹) 
本県の、平成29年12月31日時点の経過措置対象患者の人数は、35,021人で、そのうち、引き続き支給認定された方は26,602人、軽度なため不承認となった方が3,820人、保留の方が36人、更新申請されなかった方が4,563人でした。

(わしの委員)
県内では、平成29年3月31日現在で、経過措置対象者が35,021人のうち、不認定者が3,820人、10.9%ということで、国の実態とほぼ同じかと思います。なお、申請されなかった4,563人の中には「自分は軽症だから無理だ」と思ったり、「診断料だってもったいない」とあきらめた患者もいると伺います。その結果、医療の中断となっている人もいらっしゃいます。
そのことによって、病気の進行を早めることになり、医療費の増にもつながるのでは、と考えます。これはとても深刻な問題だと思います。

この問題では、炎症性腸疾患に関する患者さん向け情報サイトIBDプラスというものがありまして、「難病医療費助成はずれ」問題で、潰瘍性大腸炎やクローン病に代表される炎症性腸疾患のことをIBDといいますが、IBD患者さんとその家族に向けて緊急アンケートを行い、300人を超える回答がありましたので、その内容を少し照会します。

難病医療費助成の支給状況ですが、「医療費助成を受けている」が81%、「受けていたが、今は受けていない」が9%、助成を受けている方のうち、「中等症~重症で治療費が高額」が57%、「軽症だが、治療費が高額」という、いわゆる「軽症特例」を利用している方が39%です。

医療費助成を受けていない方のうち、68%が「制度が変わって助成が受けられなくなった」これは編集部が想像していたよりはるかに多く、「軽症特例に当てはまるにも関わらず、医師からきちんと説明を受けていなかったり、「条件が満たないから」と、自ら諦めてしまったという方も含まれているそうです。そういう方々は「助成の対象ではなくなったことに不安を感じますか」という質問に95%が「不安を感じる」と回答がありました。

医療費の助成の対象ではなくなった結果、治療選択に変化はあるか、の質問には、半数近く、44%が「通院回数を減らす」、21%が「安価な薬剤に変更する」、さらには「治療をやめる」が18%にものぼりました。

一方で、ALS、筋萎縮性側索硬化症など難病の中には進行する疾病も多くあります。毎年、指定難病更新が求められる根拠の一つは、患者の状況を医療の改善に役立てるための調査の性格もあると考えます。
こういう患者さんの中には、軽症の患者数が多く、重症化を遅らせるためには、軽症者の状況把握や対策が必要になり、そのことが全体としての医療費削減につながるものと思います。

そこで質問ですが、今回対象外となった方たちが、毎日の生活の中で医療費など困難を抱えていないのかどうか、県は親身になって実態調査をすべきではないかと思いますがいかがですか。

(健康対策課主幹)
昨年度から今年度にかけて、厚生労働省の「生活実態を把握する研究班」により、難病患者の生活実態調査が行われています。
この調査の目的は、「難病患者の医療・生活・福祉などに関する生活実態を把握し、今後の生活の向上と支援改善に向けた対策を検討すること」及び「経過措置前後における変化を把握すること」とされていますので、本県が独自に調査を実施する予定はございません。

(わしの委員)
「厚労省が研究班による指定難病患者の経過措置の方を対象とした生活実態調査を行っているから、愛知県としては独自に調査の予定はない」ということでしたが、軽症とされたため医療費の助成の対象とならなかった患者・家族にとっては、医療費の心配はもとより、いつ重症化するかも分からないなど不安は大きいと思います。
国の生活実態調査だけに頼るのではなく、県が独自に、難病患者本人だけではなく、家族のサポート状況なども把握していくことが必要だと考えますが、もう一度お答えください。

(健康対策課主幹)
難病患者の疾病の種類は、指定難病で331疾病と多数であり、家族のサポート状況を含む生活実態の把握は、対象者数の多い全国レベルでの調査が適当であると考えておりますので、厚生労働省の研究班による専門的な調査の結果を待ちたいと考えております。

(わしの委員)
  難病患者さんの疾病の種類かたくさんあると言われましたが、一人ひとりの難病患者さんの実態を県として把握しようという考えは全くないのでしょうか。努力はしないのでしょうか。

(健康対策課主幹)
本県では、障害者基本法に基づく障害者計画策定の際に、県内の身体・知的・精神・発達障害のある方のほか、難病患者も対象として、医療、就労、生活などについての障害者基礎調査を実施しています。
先ほどの研究班の調査や障害者基礎調査の結果については、今後の難病対策の参考としてまいりたいと考えております。

(わしの委員)
  国の調査を参考にしていきたいとのことでしたが、2015年7月には日本弁護士連合会から、国に対して「難病者の人権保障の確立を求める意見書」が出されています。その中で、難病患者の置かれた状況を把握することは、難病者に対して必要な施策を検討し、実現するにあたって必須であると「難病患者の実態調査の必要性」が訴えられており、調査項目として、①医療、②雇用、③子どもの生活実態、④教育、⑤虐待、⑥福祉制度、⑦所得水準の7つが挙げられています。私は、弁護士会が出した意見書については、難病患者・家族を実態に見合ったサポートをしていくための基礎資料としてとても大事なものだと思いますが、県当局のお考えはいかがでしょうか。

(健康対策課主幹)
先ほど申し上げたとおり、本県におきましては、国の研究班の調査や障害者基礎調査の結果については、今後の難病対策の参考としてまいりたいと考えております。

(わしの委員)
同じ御回答でしたが、私は、県が厚労省に要望するためにも、根拠となる事例や実態を把握することが必要です。県が実態調査に取り組んでこそ、厚労省にしっかりものが言えるのではないか。それが、難病患者の不安を取り除いて、健やかな生活を送れる根本だと考えております。改めて実態調査を行うべきと強く要望します。
ところで、北海道地震では全土が停電しました。台風24号でも停電するという大変な状況がおこりました。札幌市の災害基幹病院の「勤医協中央病院」には、在宅で酸素吸入や人工呼吸器が充電できない難病患者も詰めかけたそうです。
また、札幌市にある「北海道難病連」には、停電後、在宅難病患者から「避難したい」との連絡が相次ぎました。特に、脊柱を支えるじん帯が骨になり、しびれや痛みを引き起こす「脊柱じん帯骨化症」という難病患者は、福祉避難所の開設を市に要望したが「行政は対応されなかった」そうです。
この様な実態について、愛知県として北海道の大変な地震時の停電について調査されたのでしょうか。

(健康対策課主幹) 
北海道地震についての停電の状況については、調査しておりません。

(わしの委員)
北海道地震で全土が停電して、難病患者さんが大変な状況になったことについて、難病患者さんの置かれた実態をされましたか。

(健康対策課主幹)
  北海道地震での難病患者さんの大変だったことに関する調査ということでございますが、この調査についても行っておりません。

(わしの委員)
  今はまだ調査を行っていないということですが、これから調査をするお考えはありますでしょうか。

(健康対策課主幹)
  今後の調査につきましては、検討してまいります。

(わしの委員)
  愛知県でも台風21号、24号と猛烈な台風が来て、今でもまだ停電しているところがあって大変な状況だと思いますけれども、そういう中で、南海トラフ大地震の発生が危惧されていますが、もしも愛知で、広範囲での停電になった場合の対応策はどのようになっているのか伺います。

(健康対策課主幹) 
  台風21号、24号では、県内でも停電が発生しておりますので、それについては保健所を通じて在宅で人工呼吸器を使用している難病患者の調査を行いました。その結果、被害等はございませんでした。

次に、広範囲で停電になった場合の対応策でございますが、本県では、「市町村のための災害時要配慮者支援体制構築マニュアル」を策定し、市町村に対して、災害時における要配慮者の支援に取組む際の留意事項等を示しております。
このマニュアルでは、在宅で人工呼吸器を使用しているALS患者などを含め、災害発生時の避難等に特に支援を要する方の名簿(避難行動要支援者名簿)を市町村が作成し、災害時の安否確認や避難誘導等に役立てています。また、市町村は、避難所で非常用電源を確保することが望ましいとされています。

(わしの委員)
  県は難病患者の実情を把握して、福祉避難所をすぐ用意するべきと考えます。
ALS患者など難病患者の避難には、避難先に障害者対応のトイレやベッドなどの設備が必要だと考えますが、これらの問題について、私はやっていくべきだと思いますが、県の見解をお聞かせください。

(健康対策課主幹) 
在宅で人工呼吸器を使用しているALS患者など難病患者の個人情報につきましては、保健所で把握しています。
人工呼吸器を使用している難病患者の情報につきましては、身体障害者手帳の取得手続の際に、市町村でも把握しますが、こうした情報に漏れがありますと、災害時において、患者生命に直結することから、保健所からも、患者了解の上、市町村に情報提供することとしております。

(わしの委員)
  障害者対応のトイレやベッドのある福祉避難所を設けることについては、どのようにお考えでしょうか。

(地域福祉課主幹)
  福祉避難所におきまして障害者対応のトイレ、あるいはバリアフリー化、ポータブルトイレ、ベッドなどを準備していただくことについて、福祉避難所は市町村が災害対策基本法に基づいて設置することになっておりますので、円滑に設置していただくために、市町村のための「災害時要配慮者支援体制構築マニュアル」を示しまして、市町村に整備していただくように働きかけているところでございます。

(わしの委員)
  市町村が対応することだ、ということはわかるのですが、なかなかそういう状況は難しいと思います。県がやることではないけれども市町村ができるようにしっかりと援護していただきたいと要望したいと思います。
  いずれにしましても、難病患者さんの置かれている状況については、県としても患者や家族の実態をしっかり把握して取り組んでいただきたいと最後に要望して質問を終わります。

 

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