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[2017年6月28日]振興環境委員会(振興)自転車の活用(しもおく議員)

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 〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

エコモビリティライフ推進を

【しもおく奈歩委員】

 大村知事が会長となって愛知県も一緒になって推進に努めるエコモビリティについて、中でも自転車の活用推進について質問していきます。

 県はエコモビリティ推進団体の表彰を行っております。候補団体募集をし、交通対策課が窓口になっております。そして、どんな取り組みで表彰されるか例として示しているいくつかの中に自転車の利用促進ということも入っております。また、ここ3年、26年度から28年度、必ず自転車利用を行った団体が表彰をされております。そのことも踏まえまして伺っていきたいと覆います。

 まず、県交通対策課も一緒になって推進してるエコモビリティライフとはどういった取り組みを行うものなのか、この点について簡潔に説明をお願いします。

 

【交通対策課主幹】

 エコモビリティライフとは、クルマと公共交通、自転車、徒歩などをかしこく使い分けて、環境に優しい交通手段を利用するライフスタイルを指す本県の造語で、平成20年度から、国、市町村、事業者、各種団体、NPOなどと協力して、こうしたライフスタイルの普及啓発や実践活動の促進などを県民運動として進めているところである。

 

【しもおく奈歩委員】

 説明ありがとうございます。今説明にありましたように、エコの移動や生活ということで、車や電車、自転車、徒歩を賢く使い分けるものです。その視点や取り組みは大事なことだと思います。

 今、ガソリンを使わず排気ガスを出さない自転車は、交通手段として注目されています。健康にもよく、さわやかで楽しい乗り物です。そして、国会では今年5月に自転車活用推進法が施行されました。

 そこで、出籠美を推進する交通対策課として環境に配慮して観光や通勤などさまざまなところで注目され活用へと動きだしている自転車をどう認識されているのか、そして、自転車活用推進法が施行されたことについてどう考えているのか伺います。

 

【交通対策課主幹】

 自転車は、自動車と比べ環境に優しい交通手段の一つであり、エコモビリティライフの観点からは、移動の場面場面に応じて、自転車も交通手段の一つとして上手に使っていただければと考えている。

 自転車活用推進法では、「自転車による交通が、環境に深刻な影響を及ぼすおそれのある物質を排出しないものであること、騒音及び振動を発生しないものであること、災害時において機動的であること等の特性」を有し、「自転車の利用を増進し、交通における自動車への依存の程度を低減することが国民の健康の増進及び交通の混雑の緩和による経済的社会的効果を及ぼす等、公共の利益の増進に資するものである」との基本的認識を掲げており、エコモビリティライフの普及の観点からはプラスの要因になるのではないかと考えている。

 

【しもおく奈歩委員】

 県の策定した「あいち公共交通ビジョン」の基本方針5の中で、環境首都あいちを支える交通体系の推進として、環境にやさしい社会を目指すため、県民や事業所との協力・連携の下、環境負荷の小さな交通手段である公共交通・自転車等の利用への交通行動の転換を促すような取り組みを進める、とあり、エコモビリティライフの推進をしていくことも記載があります。

 そこで、これから交通対策課としてどれくらいの規模の予算をつけて、自転車活用をどう位置付けてどんな取り組みをやっていくのでしょうか。また、今現在、エコモビ以外で交通対策課として何か自転車活用で取り組まれていることや計画はあるのでしょうか。

 

【交通対策課主幹】

 先ほど委員の発言にあったとおり、県は、これまでもエコモビリティライフの推進に積極的に取り組む団体の表彰で自転車の利用促進に取り組む団体を表彰している。そのほか、エコモビリティライフ実践キャンペーンにおいて、エコ通勤の一つとして、自転車通勤の奨励などの呼びかけといった活動も行っている。今後も引き続き、エコモビリティライフ推進の予算の中で、自転車もかしこく使ってもらうライフスタイルの普及・定着を図ってまいりたいと考えている。

 エコモビリティライフ以外の交通対策課の自転車関連の取組としては、市町村等と協調し毎年行っている放置自転車クリーンキャンペーンや自転車駐車等に関する実態調査を行っているところである。

 

愛知県も自転車活用の積極的な取り組みを

【しもおく奈歩委員】

 県としては、エコモビの推進だけということで、やっているのは放置自転車のことで、自転車の利用とまちづくりを広げていく、ということではやっていないのではないかと思います。それでは、環境にやさしい交通行動エコモビと言いながら遅れているというふうに思います。今、国でも法律ができましたが、国連も自転車シェアリングで地球温暖化対策をと呼びかけ、2030年までに、長期目標の一つに地球温暖化対策で自転車シェアリングの普及を通じて、各国で地球温暖化問題への意識を持ってもらうことが大事だと言っています。

 そこで伺います。国はもちろんですが、県交通対策課としても、この呼びかけに答えて環境にやさしい交通行動、エコモビリティライフを推進する、エコに貢献する交通体系の確立に向け、自転車シェアリングに取り組み、広げる行動を県として起こすべきではないでしょうか。

 

【交通対策課主幹】

 自転車シェアリングにほぼそれに相当するものとして、コミュニティサイクルという呼び方があり、国土交通省の調査によると、コミュニティサイクルは平成2810月1日時点で全国87の市町で導入されている。県内では、安城市及び田原市において取組が行われている。主な導入目的は、公共交通の機能補完、観光戦略の推進、地域の活性化など様々であり、地形や道路事情など地域特性によって自転車利用に適不適があることなども勘案すると、交通対策課としては、全県的に取り組むのではなく、市町村あるいは民間事業者が地域の実情に応じて実施を検討することが適当と考えているところである。

 

【しもおく奈歩委員】

 愛知県は計画がないからということでしたが、他の県を見てみますと、奈良県では7年前から「奈良県自転車利用推進計画」をつくり、自転車の活用に国の法律ができる前から取り組んでいます。その計画策定主旨には、観光振興につながることや、地球温暖化が進む中で自転車が環境にやさしい乗り物であること、また健康の増進にもなることなどが上げられています。

 そして、鳥取県では4年前に「鳥取バイシクルタウン構想」が策定されています。策定主旨には、低炭素社会の実現に向けて取り組んでいくことや、自転車と車が対等な交通手段として、子どもから高齢者まで安全・安心で快適に走行できる自転車利用先進県目指すことと、観光への自転車・公共交通機関の利用や身近なレクリエーションとしてサイクリングの普及を図っていくとしています。また、神奈川県では、自転車の駅の整備を行っています。このように各県それぞれ計画や取り組みを行っています。

 また、私の住む豊橋市は、今すでに自転車活用推進計画を持ち、「自転車がいきいきと走るまち、とよはし」を目指して取り組んでいます。

 さらに、国の「自転車活用推進法」では市町村と都道府県に対しても自転車活用の計画を定めることを、努力規定ではありますが促しています。

 愛知は、観光にも力を入れています。東三河は自然が多く、海もあり、サイクリングに適した地域でもあると思います。他の地域でも観光と合わせてサイクリングに適した地域が多くあると思います。

 そこで伺います。観光、環境、通勤・通学、安全など交通対策の面から各部局と連携して愛知県も「自転車活用推進法」に基づいて計画を策定すべきではないでしょうか。

 

【交通対策課主幹】

 自転車活用推進法では、政府が、自転車の活用の推進に関する目標及び講ずべき必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を定めた計画を定めることとなっており、概ね1年後を目途に策定が進められる予定と聞いているところである。今後については、建設部、環境部、健康福祉部、県民生活部、振興部など庁内関係部署の間で国の計画の策定状況を注視しつつ、庁内の役割分担や計画策定の必要性も含め、議論していくこととなると考えている。

 

【しもおく奈歩委員】

 振興部も含めて各部局が連携してやっていくことになると思う、ということで、是非愛知県も部局を超えて連携し計画を作っていってほしいと思います。自転車は、環境にも健康増進にも、観光にも適して楽しい乗り物です。例えば、自転車の駅づくりを推進してマップを製作するとか、自転車を活用したイベントを開催する、自転車で地場産業巡りをしてスタンプラリーをするなど、県としてもそういった取り組みを市町村とも連携して行っていって、自転車の活用を促進してくことを求め質問を終わります。

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