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[2017年6月27日]健康福祉委員会(国保)

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

国保税が上がらないよう検討を求める

【わしの恵子委員】

 国保の都道府県単位化については、来年度、2018年度実施に向けて準備が進められている。今年度に新制度を導入すると仮定した場合の納付金試算結果が、2月27日に各市町村に示された。これを見ると、2015年度と比べて、伸び率が県平均の103パーセントより10パーセント以上高い市町村は13、低いところは6自治体となっています。

 この結果については、各市町村には示されたと聞いています。この試算結果でありますが、来年度から拡充される国の財政支援、約1,700億円は考慮されていないとのことであるが、まず聞きたいのは、なぜ考慮されていないのか。そしてまた、1,700億円分については、確実に措置される見通しなのか伺います。

【国民健康保険課主幹(国民健康保険)】

 各都道府県においては、都道府県と市町村が新制度における納付金等の算定ルールを議論する際の検討に活用するため、国保事業費納付金等の試算を実施している。

 本年2月に行った今回の試算は、昨年10月に国から配付された算定ソフトを用い、平成29年度に新制度を導入すると仮定して行っているが、平成30年度から拡充される約1,700億円の財政支援については、制度の詳細が来月7月に明らかにされる予定であるため、試算には加味していない。

 また、今回の制度改革に当たっては、来年度から実施される約1,700億円を含め、平成30年度以降、毎年約3,400億円の財政支援の強化が図られることが国と地方との合意事項であり、この点については、昨年12月に国と地方の間で再度確認されていることから、合意は確実に履行されるものと考えている。

 

【わしの恵子委員】

 答弁はよく分かりました。それにしても、県平均の伸び率より10パーセントも高く示された市町村からは、不安の声が上がったのではないでしょうか。どのような議論があったのかお聞きします。

 

【国民健康保険課主幹(国民健康保険)】

 まず、納付金の試算結果において、現行制度から増減が生じた主な原因について説明する。

 新制度移行後の各市町村への納付金の割り振りは、県全体に占める被保険者数の割合と所得の割合をベースに按分することとなっており、医療費水準が同じであっても所得水準が高い市町村ほど納付金額が大きく、市町村ごとの所得水準が影響することになる。

 また、これまで市町村ごとに受け入れていた国の公費などを県がまとめて受け入れるといった、算定方法の変更による影響もあり、市町村の負担には増減が生じることとなる。

 試算結果に対する市町村の反応についてであるが、国の算定方法に基づく試算結果を示したのは今回が初めてであったため、納付金等がどのように算定されるのか、という点について、多くのご質問をいただいた。

 また、納付金が県平均より増えた市町村を中心に、制度改正に伴う急激な保険料上昇が生じないよう、配慮を求める意見もいただいている。

 

【わしの恵子委員】

 急激に保険料が上がるところは要望があったということでありますが、急激に伸びることのないようにということであるので、私はそういう意見は当然だと思います。試算結果を見ると、大幅な増加は保険料の値上げにつながるため、私は大変危惧しますが、いま少し説明されましたが、どう対応していくのか改めて伺います。

 

【国民健康保険課主幹(国民健康保険)】

 平成30年度以降は県内の市町村で医療給付費等の負担を分かち合うこととなり、算定された納付金等は新制度において各市町村が負担すべき額ということになる。

 しかしながら、今回の制度改正により、市町村によっては従来に比べ大幅な負担増となるところもあることから、激変緩和の措置として、国は今年度、新たに全国で300億円規模の特例基金を各都道府県に設置することとしている。

 また、現在、医療給付費等の9パーセント相当額を市町村に対して交付している県調整交付金の一部を活用することも可能とされているので、市町村と具体的な活用方法を十分に協議し、負担の増加を緩和するような措置を、必要に応じ講じていく。

 なお、国に対しては、本県も参加している国保制度の基盤強化に関する国と地方の協議事務レベルワーキンググループにおいて、納付金算定方法の改善や、更なる激変緩和措置を求めているところである。

 

国民健康保険料の財源について

【わしの恵子委員】

 くれぐれも市町村の心配の点をしっかりと受け止め、今後協議をしていただきたいと思います。

 この3月21日に愛知県国民健康保険運営協議会が設置され、初めて1回目の運営協議会が開催されました。

 私も議事録を読みましたが、被用者保険を代表する方が、国民健康保険について、健康保険料が足らないからということで、一般会計から繰入をするというのは、協会けんぽの加入者としては二重払いとなるので、健康保険だけで完結できるよう保険料の設定をしていただきたい、と発言しています。

 それに対して、名古屋市の被保険者を代表する委員からは、「被用者保険さんのお話は耳が痛いが、名古屋市では収納率を上げるためにがんばっている。一方でいろんな形で事業を行っていて、いただく保険料では足りないから、一般会計からもかなりの繰入をして、いろんな事業、軽減策を行っている。ただでさえ名古屋の国保は高いと言われているのに、何パーセントしか一般会計からの繰入をしてはいけないと言われると、非常に困る」と訴えられています。

 そこで、質問です。一般会計からの繰入について伺いますが、一般的には国保財政が赤字であるために、市町村は一般会計からの繰入金、つまり法定外繰入で補填をしてきたと思いますが、県下の市町村では法定外繰入をこれまでにどのように実施しているのか、現状について伺います。

 

【国民健康保険課主幹(国民健康保険)】

 市町村は、それぞれの判断により、例えば保険料の負担緩和を図るため、あるいは保健事業に充てるためなど、様々な目的で一般会計からの法定外繰入を行っている。

 平成27年度の実績を申し上げると、県内54市町村のうち、48市町村が一般会計からの法定外繰入を行っており、総額としては約219億円となっている。

 

一般会計からの繰り入れの引き続き実施を

【わしの恵子委員】

 48市町村で219億円という答弁でありました。2015年度の法定外繰入は全体で219億円とのことですが、私の方に、愛西市のわが党の議員から、6月議会で一般会計からの繰入や保険料の18歳未満の加入者の減額、第三子の免除など負担軽減を求めたが、市当局が負担が重い状況は認めながらも、来年度以降の法定外繰入や減額の実施を否定しました。

 もう一点、犬山市では広報紙に国保からの重要なお知らせを掲載し、「これまでは繰越金を活用することにより保険税の負担軽減を図ってきたが、その繰越金も限りがあるため、今後、同様の方法を続けることは難しい状況となる。」と加入者の負担はかなり増加することとなる。と書かれています。

 このように見ると、国の動向は、都道府県化に当たって一般財源からの補填を抑制させたいということでしょうか。そこで私がお聞きしたいのは、一般会計からの繰入については、これまでどおり実施できるのかどうか、確認したいとおもいます。

 

【国民健康保険課主幹(国民健康保険)】

 厚生労働省は、一般会計からの法定外繰入について、平成27年4月の衆議院厚生労働委員会において、「市町村がご判断いただくことである」とし、「制度によって禁止するというようなことはできない」と答弁している。

 一方、一般会計からの法定外繰入については、その目的により幾つかの分類を行っており、そのうちの決算の補填等を目的とするものについては、赤字に相当するとしている。

 新制度においては、県と市町村が保険者の事務を共通認識の下で実施するため、県は今年度、国保運営方針を定めることとなっているが、国が示している運営方針策定のガイドラインにおいては、赤字と見なされる一般会計からの法定外繰入については、計画的に削減・解消を目指すものとされている。

 

【わしの恵子委員】

 長い答弁でありましたが、要するに一般会計からの繰入については、赤字分と見なされるものは削減をしていく、解消を目指すということだと思いますが、一般会計からの繰入額はどの程度ですか。

 

【国民健康保険課主幹(国民健康保険)】

 赤字と見なされる一般会計からの法定外繰入は、保険料の負担緩和を図るためのものなど、不足する保険料等の補填等を目的とするものであり、平成27年度実績において、県内市町村の合計で約129億円となっており、法定外繰入の総額約219億円の約6割に相当する。

 なお、残る約90億円については、保健事業に充てるためのものなど決算補填等を目的としない法定外繰入に分類され、こちらについては削減・解消すべき対象とはされていない。

 

【わしの恵子委員】

 そうすると、219億円の6割、129億円が、今後削減とか解消の対象となります。その分、国保料の値上げが引き起こされるのではないかと私は懸念しますが、どのようにお考えでしょうか。

 

【国民健康保険課主幹(国民健康保険)】

 先ほど申し上げたように、国が示すガイドラインにおいて、赤字と見なされる一般会計からの法定外繰入については、計画的に削減・解消を目指すとされている。

 一方、納付金方式への移行による影響を緩和するための激変緩和策を今後市町村と検討することとなるが、国はその際の留意事項として、被保険者の負担が短期間で著しく増加しないよう配慮し、関係者の納得と理解が得られる範囲で、現実的な赤字の削減・解消計画を検討するとしていることから、このような点にも十分配慮しながら、個別の市町村と赤字の削減・解消について話し合ってまいりたいと考えている。

 

国民皆保険制度を崩させない

【わしの恵子委員】

 大変困難だと思いますが、関係者の理解と納得が得られる範囲でということで、私はそこがとても大切だと思うので、十分その点に配慮して今後進め、値上げが引き起こされないように努力をしていただきたいと思います。

 そして、制度発足に向けて国は2015年度から1,700億円を、制度が発足する来年度、2018年度からは、さらに1,700億円上乗せして3,400億円を国保に投入するとしています。しかし、私が調べたところ、現在、全国の市町村による一般会計法定外繰入は2013年度、3,900億円となっています。だから、それより少ない金額に過ぎません。

 もともと都道府県知事会は、都道府県単位化の条件として、協会けんぽと同じ程度の保険料とするためには1兆円の財源が必要と要求していました。しかし、そういう中ではあるが3,400億円で妥協した経緯があります。

 さらに調べたところ、2010年当時、全国知事会代表の有識者会議委員だった神田真秋前知事は、国保の都道府県化に当たっては、国の財政責任についての覚悟が見えない、国保の構造的課題への対応策が議論されていないと指摘し、強く反対した経緯もあります。

 そこでお聞きしますが、今、国保加入者にとって最大の問題は、高すぎる保険料だと思います。被用者保険と比べて異常に保険料の負担が重いのではないか、県の認識を伺います。

 

【国民健康保険課主幹(国民健康保険)】

 市町村国保は、まず高齢者の加入割合が高く、65歳から74歳までの前期高齢者の加入割合は、平成26年度で37.8パーセントと、健康保険組合の3.0パーセントに対し、大きく上回っている。

 このため、加入者一人当たりの医療費も33.3万円と、健康保険組合の14.9万円の2倍を超える水準となっている。

 一方で、市町村国保は、被用者保険と比べ所得水準が低く、加入者一人当たりの平均所得が平成26年度で86万円と、健康保険組合の207万円に対し、半分以下となっている。

 平成26年度における、介護納付金を除く加入者一人当たりの平均保険料は、市町村国保が8.5万円と、健康保険組合の11.8万円や協会けんぽの10.7万円よりも低くなっているが、市町村国保の平均所得は極めて低いため、加入者一人当たりの平均保険料を平均所得で割った保険料負担率は、健康保険組合が5.7パーセント、協会けんぽが7.6パーセントに対し、市町村国保は9.9パーセントと、高くなっている。

 

【わしの恵子委員】

 答弁があったように、やはり国保の負担率が一番高いということが分かりました。

 もともと国保は、退職してから誰もが加入するものだと思います。そういう中で、65歳から74歳までの割合が38パーセントと高齢者の割合が高い。他の健保と比べると所得水準が低い、そして無職者の割合も高い、こういう構造上の問題も抱えています。そういう状況にもかかわらず、国が必要な財政支援を講じず、国庫負担でいえば大幅に減らしてきました。これが大きな原因で高すぎる保険料となっているのだと思います。国民皆保険制度という言葉がよく言われますが、その底辺を支えている国民健康保険制度が崩れることがないように、都道府県化に当たっては保険料が現状より上がることがないようにすべきだと思います。国保が国民の命と健康を守る制度として役割を果たせるよう県としても力を尽くすべきだと意見を申し上げて、この問題は質問を終わります。

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