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[2017年3月14日]振興環境委員会一般質問 下奥議員

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

地域の足 コミュニティバスの充実を

【下奥奈歩 委員】

本県が策定している「あいち公共交通ビジョン(仮称)」とコミュニティバスなど生活交通拡充について質問します。

 「あいち公共交通ビジョン」とコミュニティバスなど生活交通拡充について質問致します。まず「あいち公共交通ビジョン」についてお伺いします。これまでの策定の経過について、概要をお示しください。

 

【交通対策課主幹】

 ビジョンの策定経過について、昨年度は、基礎調査として公共交通実態等調査を行うとともに、有識者等で構成する検討会議を3回開催し、今年度は、引き続き、3回の検討会議で案文の取りまとめをしていただいた。また、これと並行して、県内市町村及び庁内関係課との連絡調整会議を開催し、意見聴取、協議調整を行ったほか、昨年12月から1ヶ月間パブリックコメントも行った。現在、公表に向けて準備を行っており、今月中に策定・公表する予定である。

 

【下奥奈歩 委員】

 何回かの会議を経て、まもなく公表予定のビジョンということですが、すでにほとんど固まっているものであり、これまでの公表経過から見て十分議論できるので、その内容について、何点かおたずねします。

 まずこのビジョン全体の構成、組み立てがどのようになっているのか、目次的に概要をお示しください。

 

【交通対策課主幹】

 まず、序章として、人口減少や少子高齢化の進展、リニア中央新幹線の開業などを踏まえ、本県の公共交通の望ましい姿を示し、関係者の連携した取組を促進するといった策定趣旨や取組期間、策定方法などを記載している。次に、第1章として、あいちの公共交通の現状と取り巻く状況変化、それらを踏まえ、第2章で課題を整理し、第3章で基本理念などを、第4章では、5つの基本方針ごとに様々な取組を記載し、最後の第5章で、関係者の役割分担やフォローアップについてまとめている。

 

【下奥奈歩 委員】

 いろんなことをおっしゃっていますが、このビジョンの目的は要するに、第2章の、あいちの公共交通の課題で端的に示しているように、1、地域の活力を支える公共交通の課題として三点あげ、第1に、リニア開業効果を高める公共交通ネットワークの構築であり、第2に、空港機能の強化等と連携した広域的な公共交通ネットワークの構築であり、第3に、地域のための交流・対流を促進する公共交通ネットワークの構築にあると、述べているように、こんごのあいちの公共交通の課題は、リニアや空港関連の公共交通ネットワークの構築が最優先だということですね。答弁を求めます。

 

【交通対策課主幹】

 このビジョンでは、課題を「地域の活力を支える公共交通の課題」と「暮らしの安心を支える公共交通の課題」の大きく2つに分けて整理しているが、特に優劣を付けているわけではない。暮らしの安心を支える公共交通の課題も、地域の活力を支える公共交通の課題に劣らず、重要な対応課題としているところである。

 

【下奥奈歩 委員】

 いろいろ言っても、このビジョンのどこをみても、第一に、安倍政権が成長戦略にしているリニアに関連する公共交通ネットワークの形成、第二に、中部財界が熱心な空港を拠点とする公共ネットワークの充実であって、県民の暮らしに密着した生活交通の充実という問題は、後景においやられていることは、歴然としているではありませんか。

 私の住んでいる豊橋市の「都市交通ビジョン」の策定趣旨には、「都市交通は、社会経済活動や生活行動において非常に重要な部分を担い、我々の生活にとって欠かせないものになっています。まちづくりにおいて道路だけでなく交通全体を考慮していかなければなりません。」と記載しています。私は、交通ビジョンというのは、こういった趣旨を前面に出し、住民目線に立って考える必要があると思います。

 県民の願いは何か。はっきりしています。交通弱者である高齢者や子供たち、障害者にやさしい生活交通の充実こそが、県民全体にもやさしい生活交通なんです。公共交通の役割の第一は、県民の、買い物にも行けない、病院にも通えない、学校に通学するのに大変、役場が遠くて行けない、クルマに頼らず歩いて暮らせる生活交通にしてほしい、これが願いです。最優先すべきはこういうことではないですか。

 このビジョンは逆立ちした計画ではありませんか。答弁を求めます。

 

【交通対策課主幹】

 繰り返しになるが、地域の活力を支えるという側面と、暮らしの安心を支えるという側面の2つともが、いずれ劣らず重要な対応課題と考えている。このことは、ビジョンの基本理念にも反映されており、目指すべき公共交通は、世界との交流を促進するとともに、安心・快適な暮らしを支える公共交通というように、両方を目指すというのがこのビジョンの趣旨である。

 

【下奥奈歩 委員】

 たしかに、このビジョンの課題の2として、暮らしの安心のための生活交通の課題をあげています。

 しかし、具体的にとりくんでいくこんごの基本方針の構成をみると、1が産業首都あいち、2が「交流拠点あいち」であり、3が「集約型まちづくり」、4でようやく「安心して住めるあいち」、5が「環境首都あいち」となっています。

 この4の中でも、1が災害、2が新しい技術、3でようやく生活交通が出てきます。しかし、本来は、この部分、日常の暮らしに密着した生活交通の安心をいかに拡充するか、が公共交通ビジョンの眼目にすべきではないでしょうか。

 なぜ、こんなにも生活交通が後景においやられるビジョンになったのか、理解に苦しむのでわかりやすく説明をお願いいたします。

 

【交通対策課主幹】

 生活交通を守ることも重視したビジョンであることは、すでに説明申し上げたとおりであり、記載の順序で優劣をつけているわけではない。5つの基本方針に関わる記述の中で、安心して住めるあいちを支えるという基本方針の記述が最も多くなっており、その中の4項目のうち、地域特性に応じた生活交通の確保・維持に関わる記述が最も多くなっている。このように、生活交通に関する取組の記述に相当量を割いていることからも、生活交通を軽視したものではないことが、ご理解いただけると思う。

 

【下奥奈歩 委員】

 住民のくらしを軸にした公共交通の構築が必要です。リニアや中部国際空港を中心とした交通体系になっていけば、ますます名古屋一極集中が加速し私の地元豊橋はじめ東三河など地方の衰退に拍車がかかります。

 地方の地域公共交通の活性化へのとりくみは、日本はいまや世界のなかではとりわけ遅れていることは、欧米諸国における地域公共交通の概要をみるだけでも明らかです。

 重要なのは、フランスの国内交通基本法で1982年に「交通権」を定めたように、国民の権利として交通権を実現することが交通政策の目標とされ、①全ての人の移動の権利②交通手段選択の権利③貨物に関する権利④交通情報を得る権利が、交通権の概念として定義されました。

 詳しい展開は避けますが、他の諸国でも、同様の考えのもとに取り組みが進み、とくに大都市でない、地方都市で地域公共交通の整備が画期的に前進しています。この結果、欧米では、極端な大都市集中は進まず、地方都市にシャッター通りはなく、商店街が栄えているまちづくりがすすめられています。

 豊橋はじめ東三河など地方衰退に歯止めをかけ、まちを元気にする、こうしたとりくみこそ愛知県でまっ先に進めるべきと考えますがいかがでしょうか。

 

【交通対策課主幹】

 先程申し上げたように、世界との交流を促進し、安心・快適な暮らしを支えるあいちの公共交通というビジョンの基本理念には、地域の活力と暮らしの安心の両方の価値実現に、公共交通の立場からも貢献していきたいという想いが込められている。そのため、このビジョンに掲げた様々な取組は、いずれも地方衰退に歯止めをかけ、まちを元気にすることにつながるものと考えている。また、人口減少・少子高齢化への対応策として、交流・対流の促進により、観光客等の取り込みを図ることも生活交通の確保・維持には必要な視点だと考えている。いずれにしても地域づくりは総合的な取組であるので、公共交通以外の様々な要素も踏まえ、地域の関係者が一体となって取り組んでいくことが重要と考えている。

 

【下奥奈歩 委員】

 地域生活交通の中でもわたしは、地域を巡回するコミュニテイバスの拡充こそ、いま地方都市で最も重要な施策であり、地域の住民からもとめられていると考えます。

 各地のコミュニテイバスの現状について、私は、地元の方にも協力いただきいくつか調査しました。調査した内容によりますと、まず、日進市のくるりんバスが市の財政状況により、今まで、100円で走っていたのに200円へと値上げされてしまいました。地元からは値上げ中止を求め7711筆の署名が市へ提出されました。また、アンケートでは、「高齢になると車の運転は不安です。バスがあれば気軽に行動できます。」「値上げは困る。買い物や年金生活で暮らしが大変。市民が気軽に利用できる料金は100円が基本です」という声が寄せられています。

 岡崎市では、「市内をくるくるまわるバスがほしい」「東岡崎駅に乗り入れるバスが欲しい」「矢作地域にもまちバスを走らせて」と要求が多くあり、矢作地域ではバスを走らせてと署名を約3800筆集めたこともあると聞いています。

 大口町では巡回バスが走っていますが、町の負担が年々増えているそうです。町でもバス停広告など努力しているようですがそれでも厳しいとのことです。大口町は公共交通機関が不足していて不便だと聞きました。「町の努力が報われる県独自で補助金を作ってほしい」と大口町の方が言っていました。

 西尾市では、わが党が市民アンケートを行い、公共交通について「歩けないから、バスがほしい。」「できれば免許の返上をしてもいいと思うが、交通手段もなく更新せざるをえない。」「病院に通院中。西尾駅までタクシーでいくと往復8740円になり負担が大きい。バスがあるとうれしい」という声が市民からよせられて生活の気軽に使えるバスも含め交通手段が求められています。

 そして、私の住む豊橋では市が市民向けにアンケートを行っており、その中で豊橋市が優先して行うべき政策の項目で70歳以上では「公共交通網の充実」が約35%で全体の項目の中で最も多くなっています。

 以上、紹介してきましたように、各地で公共交通が不足して、100円で使いやすいコミュニティバスが必要とされています。また、自治体も頑張っていますが、財政てきにきびしく困っています。県の公共交通ビジョンの中でも、「コミュバスを走らせている51市町村の約88%が増大する財政負担の対応が必要だと感じている」と記載がありました。県内各自治体は困っています。

 自治体が困っているのを助けるのが県の役割ではないでしょうか?また、コミュニティバスはじめ生活交通の充実へ県独自の補助をだし支援すべきではないでしょうか?答弁を求めます。

 

【交通対策課主幹】

 生活交通の維持確保については、地域の関係者が一丸となって主体的に取組まなければ上手くいかない問題であり、住民に最も身近な基礎自治体である市町村だからこそ担うことができる役割と考えている。したがって、いわゆるコミュニティバス事業等については、市町村がその費用負担をどうするかも含めて、地域の実情に応じて住民や交通事業者と連携して対応するものと考えている。県としては、これまでの県、市町村の役割分担の考え方を基本に、広域的、幹線的な路線の維持、確保や、広域的な見地からの助言や情報提供などにより、市町村の支援に努めていきたいと考えている。

 

【下奥奈歩 委員】

 いろいろ質問してきましたが、県民の願いは地域の中を巡回するバスや公共交通の充実です。

 公共交通は、住民の足確保にも必要不可欠ですが、まちづくりにも貢献しています。自由に安心して移動できることで、外出する機会が増え、まちが元気になります。交通は、生活交通に加えて教育、地域コミュニティなど、住民が地域で生きていくうえでの土台となります。

 今、人口減少や人口流出ということが話題になっています。特に私の住む豊橋はじめ東三河は深刻な問題です。人口減少や流出を止める対策としても住民が住み続けたい、住み続けられる地域づくりとして公共交通が果たす役割は極めて大きいと考えます。

 さきほど、述べてきました、住民の願いを受け止め、ぜひ、財政支援も含め検討することを強く要望します。

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