議会報告

学校給食無償化を決断し、思い切った県費投入を 
2026年6月県議会 本会議質疑

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【しもおく奈歩議員】  第131号議案 令和8年度愛知県一般会計補正予算(第2号)について伺っていきたいと思います。今回追加で発表された補正予算案は約36億円であり、財源の約3分の2が国庫支出金です。中東情勢を踏まえ、県融資の「経済環境適応資金サポート資金【経済対策特別】」の「米国関税・物価高対応枠」が「中東・米国関税・物価高対応枠」に変わり、信用保証料の補助が加わりましたが、直接の支援メニューとして新たに加わったのは、酒米価格高騰の影響を受ける酒造支援のみであり、あとは昨年6月や12月の補正で既に実施されてきたメニューの一部となっています。

物価高騰の影響を受ける社会福祉施設や医療機関への支援メニューからは今回、中東情勢を理由にしながら、燃料費高騰分と光熱費高騰分がはずされ、食材費高騰分のみとなっています。国の補正予算がもとになっているとはいえ、県民の生活実感からはあまりに不十分な支援メニューだと思います。

 物価高騰の影響を受ける学校給食費等の保護者負担軽減に絞って、いくつか伺います。 第一に、支援額についてです。今回の支援額は、食材費上昇分に相当する額として、一人当たり1食100円を、2026年6月から9月まで、夏季休業期間を除くので実質3か月分を支援する(合計で児童生徒一人当たり約5千円~6千円)としています。

 ところが昨年12月補正予算では、食材費上昇分に相当する額として上半期は一人当たり1食100円、下半期は一人当たり1食170円を支援していました。

 第1の質問です。物価高騰の影響は引き続き厳しいと認識しているからこその支援だと思いますが、どうして1食あたりの支援額が170円から100円に減らされたのでしょうか?理由をお示しください。生活実感からも食材費の高騰がおさまってきたとはとても思えません。

 第2の質問です。特別支援学校中学部の給食費負担、昨年度は一食あたりいくらでしたか?現在はいくらでしょうか?お示しください。支援額が170円から100円に減ることで、保護者の負担は支援がない4月・5月よりは減ると思いますが、昨年度下半期よりも増えるのではありませんか?答弁を求めます。

第3の質問です。昨年は、12月補正で4月に遡って支援し3月まで年間通した支援が実現しました。今回の補正は6月から9月までの支援にとどまっています。4月5月については物価高騰分の負担をまるまる保護者に求めるのでしょうか?切れ目なく保護者の負担軽減をはかる必要があると思いますがいかがでしょうか。答弁を求めます。

【教育委員会委員長】 1食当たり支援額170円は、当時の米の価格が急騰していたことを踏まえ、「生鮮食品」の消費者物価指数に加え「米類」の消費者物価指数を基に算出したものです。直近の消費者物価指数では、「生鮮食品」や「米類」の物価上昇率は下落している一方で、食料全体の物価はほぼ一貫して上昇している状況を踏まえ、「食料」の消費者物価指数を基に、1食あたりの支援額を100円としました。

 特別支援学校中学部における給食費の平均は、昨年度は367円、今年度は401円です。これらの給食費から支援金を差し引いた保護者負担額は、昨年度の下半期は197円、今年度の6月から9月は301円となります。

 国が示した物価高対策では、電気料金等の支援期間を2026年7月から9月までの3か月間としています。給食費の支援についても、対象期間を2026年6月から9月までの実質3か月としています。今回の支援は、学校給食に使用する食材費の上昇が続く中、国の物価高対策を踏まえ、給食費の保護者負担の軽減を図るために実施するものであります。 今後も物価の動向を注視しながら、国と連動した対応を行っていきます。

【しもおく奈歩議員】 保護者の負担軽減の時期と方法についてです。保護者負担の軽減をどう行うか。県立学校では、昨年12月補正分については既に給食費を徴収していたので、やむなく年度末に一括して保護者に返金した学校がほとんどだったと聞きました。償還払いとして後で返金するのではなく、今回だと合計5千~6千円を次回の徴収から差し引くやり方の方が、保護者にとっては負担軽減が実感でき、学校にとっても事務負担が軽減されると思います。物価高騰対策なのですから、月々の支払いが大変な保護者には、一旦、給食費を徴収され、忘れたころに返金されるよりも、今月はいらないよ、という方がありがたいと思います。

特別支援学校について、今回の保護者負担軽減の対象からは小学部が除かれています。ご承知のとおり、今年4月から公立小学校の給食費については、「公立学校給食費負担軽減補助金」制度ができ、保護者負担となっている学校給食費の抜本的な負担軽減(いわゆる給食無償化)が実施されました。特別支援学校の小学部も当然、この給食無償化の対象です。

 ところが調べてみると、特別支援学級を含む市町村立の小学校では保護者からの給食費の徴収そのものが基本的になくなったのですが、県立特別支援学校の小学部では、就学奨励費の区分決定がされるまでは、個人ごとの給食費の抜本的負担軽減による支援額が決まらないため、これまで通り給食費を徴収したうえで、後で返金するという仕組みであることがわかりました。返金の時期は場合によると年度末になるかもと教育委員会からお聞きしています。未だにいつ返金できるという見通しが保護者に示されていないのです。

 保護者からは、特別支援学校小学部に子どもを通わせる保護者と小学校に子どもを通わせる保護者とで、障害を持つ子どもの保護者の負担の方が重いというのは納得いかない。給食無償化を平等に実施してほしい、という切実な声があります。

 そこで、伺います。対象となっている、県立中学校、県立夜間定時制高等学校、県立特別支援学校について、今回の学校給食費等の保護者負担軽減はいつどのような方法で負担軽減をされるのでしょうか。答弁を求めます。

【教育委員会委員長】 支援金を保護者の負担軽減に反映させる方法は、「2学期の給食費徴収金からの減額」と「保護者からの給食費徴収金の返金」の方法が考えられます。保護者が早期に負担軽減の効果を実感できるよう、原則として「2学期の給食費徴収金からの減額」の方法で行うよう、各学校に促していきます。

【しもおく奈歩議員】  二点要望いたします。 物価は高止まりしています。食材費は包装に使うプラ製品の値上げも加わり、厳しい状況が続いています。細切れの支援では、足りません。学校給食費の負担軽減というのなら、県としても給食無償化へ決断し思い切った財源投入を行うことを求めます。

また、負担軽減したはずの小学部では、いつか戻ってくるとは言え、保護者が一旦は給食費を納めることが続いています。今回の補正予算の一時しのぎのような短期の支援に留まらず、中学部の学校給食費の恒常的な支援へ県の予算を拡充することを求めるとともに、小学部の給食費の償還払い解消を行うことを求めます。そうしてこそ、はじめて保護者から歓迎される給食費の負担軽減になると思います。教育長の決断を強く求めて質疑を終わります。

 

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