議会報告

「高校のデジタル強化の意見書案」は教育をゆがめる

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          2025年12月議会 しもおく議員反対討論

「高等学校段階におけるデジタル人材育成の強化についての意見書(案)」について反対の立場から討論を行います。

  この意見書案に賛成できない理由は、高校教育の目的を、産業界が求める人材育成に矮小化していることです。

教育は、子どもの「人格の完成」をめざして行われるものです。平和で民主的な国家及び社会の形成者、主権者としての成長を育む営みです。企業が求める人材を育成するために高校教育があるのではありません。大学進学をふくめ、子どもたちの進路選択は、一人ひとりの個性や意思を尊重して行われるべきであり、特定の進路への誘導をすすめるべきものではありません。デジタル人材の育成強化という名で、企業が求める人的資源の開発を高校教育に位置づけるのは教育の目的を歪めるものとなりかねません。

ICT環境整備について地方自治体の負担とならないように、と意見書案は求めています。それは理解します。タブレット端末の購入費用などの新たな保護者負担が発生しないよう、財政支援は必要です。

高等学校DX加速化推進事業の継続・拡充を求めていますが、文部科学省によるこの事業は、「成長分野を支える人材育成の抜本的強化」のために、全国の公立・私立高校のうち約4分の1にあたる1200校を支援対象校に選定し、ICT機器の整備などを補助するものであり、狙いは露骨です。老朽化した校舎や更新されない実習施設、寒くて暑いエアコンのない教室など、高校の整備拡充へ格差のない予算措置こそ必要です。

ICTをどう教育にとりいれるかの探求は始まったばかりです。教育の場においては、デジタル機器の使用優先でなく、子どもの成長発達と健康を優先させるべきです。そのことを最後に申し添えて討論とします。

「高等学校段階におけるデジタル人材育成の強化についての意見書(案)

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