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「地球温暖化について」 しもおく議員が質問 【2月議会 振興環境委員会環境部】

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しもおく奈歩議員は3月14日、振興環境委員会環境部で、「自治体の温暖化防止対策について」質問しました。

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(文責:日本共産党愛知県議団)

2月定例議会 振興環境委員会環境部  2019月3月14日 しもおく奈歩議員

2019年3月13日振興環境委員会振興部一般質問   しもおく奈歩議員

自治体の温暖化防止対策についての質問

【しもおく議員】 昨年、国連 気候変動枠組み条約 第24回締約国会議(COP24)が開催され、地球温暖化対策を定めたパリ協定の「実施ルール」が採択されました。パリ協定の目標達成に向けた枠組みを具体化し、それを機能させる土台を築いたことは重要です。

 温室効果ガス削減を実際に加速させる真剣な取り組みが求められます。そこで、以下温暖化防止対策について、質問します。

 いま世界では脱炭素・エネルギー転換の動きが大きくなっています。世界のCO2排出量は横ばいとなりつつあり、EUやイギリス、ドイツのように2016年に1990年比で2,3割減の国もあります。

 再生可能エネルギー電力は、世界で25%、欧州で30%以上を占め、世界の発電所新設の7割は再生エネが占め、普及によってコストは大幅に下がっています。

 海外では、再生エネ100%を目標に掲げる自治体や企業が増加しています。脱化石燃料、とくに脱石炭の動きが広がり、先進国では、アメリカ、ドイツ、イギリスをはじめ、石炭火力割合が大きく低下し、石炭火力発電所ゼロの連合が発足し28カ国が加盟しています。内石炭火力ゼロ目標年を定める国が増加、金融機関が石炭火力に融資しないなど民間投資家も、公的資金運用主体も石炭投資から撤退しつつあります。

 一方、再生可能エネルギー産業は世界で一千万人を雇用する大きな産業に成長し、産業創出や雇用創出に大きな影響を果たすようになっています。

 今後、日本でもこのような対策が求められていきます。日本では、省エネ、再生可能エネルギー、CO2排出削減の大きな可能性があります。

 先ず、以上述べました、省エネ、再生可能エネルギー導入、CO2排出削減についての世界での大きな動きや、日本における大きな可能性について、当局の基本的見解を伺います。

【地球温暖化対策課主幹】世界のCO2の排出量は、国際エネルギー機関(IEA)によれば、近年、横ばい傾向の状況にあり、1990年に比べ2016年で約58%の増加となっている。国別では、ドイツは約22%減少、イギリスでは約32%減少、日本は約11%の増加となっております。

こうした中、国際社会では、2015年に採択された「パリ協定」、昨年12月のCOP24で採択されたパリ協定の「運用ルール」に基づき、全ての締約国は、協定がスタートする2020年までに、パリ協定の目標を踏まえた、削減目標を提出することが求められており、各国はこの目標を基に温室効果ガス削減のための実効性のある取組を進めていくことになります。

わが国においては、平成28年に閣議決定した「地球温暖化対策計画」に掲げた、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比で26%削減する目標に向け、徹底した省エネとともに、再エネの最大限の導入など、各種の取組を着実に推進しているところです。

国の「長期エネルギー需給見通し」によると、徹底した省エネについては、2030年度に電力需要を、対策を行う前に比べ、約17%削減し、また、再エネの最大限の導入については、2016年度の総発電電力量に占める再エネ比率14.5%を、2030年度に22~24%にすることを目指して取組を進めているところです。

【しもおく議員】 日本の中長期的CO2排出削減シナリオ研究でも、再生可能エネルギー100%への転換は可能との報告もあります。

日本全体同様、地域でも、省エネ、再生可能エネルギー導入、CO2排出削減の大きな可能性があります。今後は、各地域でも大きな削減が求められていきます。

 地域で将来のエネルギー・CO2排出削減対策にとりくむためには、実態把握が必要です。さらに、地域の温室効果ガス排出量についても把握することが望まれます。

 また、エネルギーとCO2について、部門別の割合が必要です。産業、業務、家庭、運輸部門を把握することで、おおまかに省エネ対策効果などを把握できます。

 さらに地域全体のエネルギー消費当たりCO2排出量、電力消費量あたりCO2排出量、再生可能エネルギー割合などを把握すれば、地域全体での対策効果などを推計することができます。

 これらの点について、確認したいと考えます。県当局の基本見解を伺います。

【地球温暖化対策課主幹】「あいち地球温暖化防止戦略2030」を着実に推進し、目標を達成していくためには、毎年度、温室効果ガスの排出状況や各種施策の進捗状況等を把握し、適切な進行管理を行っていくことが重要と考えます。

このため、産業、業務、家庭、運輸などの各部門別のエネルギー消費量からCO2排出量の把握等を行いながら、施策の進捗状況を点検・評価し、その結果を踏まえ、必要に応じて施策の見直し・改善等を図ることとしています。

【しもおく議員】3、都道府県も市町村も、地域内の温暖化対策には、これから大きな可能性があります。

 まず自治体施設がお手本を示し、対策をおこなうことが望まれます。効率の悪い施設を抽出し、設備更新・改修を実施して排出削減をすすめることが必要です。これによって削減できた光熱費予算を住民サービスに回すことができます。自治体が、大きな排出削減と光熱費削減、投資回収が可能なことを示し、地域の企業や家庭にも対策を促していくことが重要です。

 そこで伺います。いま述べました基本的な観点について、どのように考えているか、簡潔にお答えください。

【地球温暖化対策課主幹】「あいち地球温暖化防止戦略2030」の目標達成に向けては、県及び市町村は自らの事務・事業から発生する温室効果ガス削減に向けて、率先的・積極的に取り組み、県民、事業者等地域全体への波及を図っていくことが重要と十分に認識しております。

このため、県有施設については、エネルギー効率の高い空調システムやLED照明の導入等の施設の省エネ化や省CO2電力入札の実施、昼休みの消灯や空調の適温化等のこまめな節電、さらにはネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング(ZEB)の建設など様々な取組を実施しています。

また、県のこうした取組を含めた情報を連絡会議や研修会を通じて市町村に提供、共有し、行政による率先取組の実施を働きかけているところであります。

【しもおく議員】4、自治体施設の排出削減計画の策定はたいへん重要です。

 自治体が率先して高い目標を示せば、域内企業・家庭に、温暖化・エネルギー対策へのさらなる後押しにとなります。

 自治体管理施設全部の対策優位順位をつけ、改良する年次計画をたて、たとえば3年間で、エネルギー消費量やCO2を25%削減する全体目標をたて、実施計画を策定する、再生可能エネルギー割合の大きい電力を選び、将来的に再生エネルギー100%をめざします。

 愛知県当局も、こうした展望をもって、温暖化対策を行っていると思いますが、現在、自治体施設の排出削減計画についてどういう現状であるか、お答えいただきたいと思います。

【地球温暖化対策課主幹】愛知県庁の環境保全のための行動計画「あいちエコスタンダード」においては、2014年度を基準として2015年度から2020年度までの6年間で県有施設からの温室効果ガス排出量の削減に取り組んできましたが、「あいち地球温暖化防止戦略2030」に掲げる、2030年度の業務部門からのCO2排出量を2013年度比で49.5%削減する目標を踏まえ、6年間の削減目標を7%に見直し、県庁全体で取組を進めているところであります。 

市町村においては、自らの事務・事業に伴って排出される温室効果ガスの削減に向けて「地方公共団体実行計画(事務事業編)」を策定することとしており、それぞれの計画に基づいて取組が進められているところであります。

また、本県では、市町村職員向けの実務研修の開催など、実行計画の策定支援を行っているところであり、現在、県内54市町村のうち、51市町村で計画を策定、1町で策定中である。今後、未策定の2町村に対しては、早急に計画を策定するよう促していきたいと考えております。

【しもおく議員】5、県自体が管理する公共施設のCO2排出削減計画が進んでいないとすればたいへん問題です。とりくみを強化すべきです。

 今、愛知県自体の対策としては、部局別に「あいちエコスタンダードの実績」をまとめていると思います。平成29年度の実態について概要をわかりやすく紹介してください。

【地球温暖化対策課主幹】「あいちエコスタンダード」は、平成26年度を基準年度とし、事務事業、水道事業、下水道事業の区分毎に目標を定め、毎年度の進捗状況を把握し、環境負荷低減に向けた取組を自主的に進めているところであります。

平成29年度の温室効果ガス排出量の状況について説いたします。

まず、事務事業については、平成27年度、28年度は基準年度に比べて減少しましたが、平成29年度は新たな施設の稼働や、猛暑、厳冬による空調機器の稼働により約2%増加しました。

水道事業については、エネルギー消費量は減少したが、調達先の電力のCO2排出係数が増加したため、基準年度に比べて約2%増加しました。

最後に、下水道事業については、下水汚泥消化ガスの再利用等により、基準年度に比べて約4%削減しました。

こうした状況を踏まえ、今後、日常業務における省エネ行動を徹底するとともに、機器の更新の機会を捉えて高効率型設備へ転換するなど、CO2削減を積極的に図ってまいりたいと考えております。

【しもおく議員】あまりとりくみがすすんでいないのが実態だと思いますが、今後の意欲的なとりくみについて、考えていることがあれば報告してください。

【地球温暖化対策課主幹】先程も申し上げたとおり、県として様々な取組を行っていますが、先進的な取組について一つ申し上げたいと思います。

現在、環境調査センターでは、平成32年4月の全面供用開始に向け、公共施設で全国トップクラスのZEB、つまりゼロ・エネルギー・ビルディングとしての整備を進めています。

これは、建物から排出されるCO2を大幅に削減していくため、建物で使用するエネルギー使用量を、省エネ性能の向上による削減と、再生可能エネルギーの活用等による創エネルギーで賄い、化石燃料などを利用したエネルギーの消費量をゼロ又は概ねゼロとする建築物のモデルケースとしての取組であります。

新施設には、太陽光発電システムのほか、高効率冷暖房設備、LED照明、施設のエネルギー使用状況をリアルタイムに把握することができるビルエネルギー管理システム、いわゆるBEMSなど様々な最新の環境配慮技術を導入しています。

また、この新施設は、国の第三者認証制度により、昨年10月25日にZEBの施設として認証を受けています。

県としては、この施設をモデルとして、市町村、さらには民間事業者を対象に、施設見学会の実施や、会議の場での紹介、ホームページ、刊行物等による積極的なPRを行い、こうした建物の普及を働きかけていきたいと考えております。

【しもおく議員】海外自治体では、再生可能エネルギー100%目標が多数あり、100万人以上の大都市にも広がっています。日本国内では、福島県が2040年に県内で使うエネルギー分は再生可能エネルギーにする、長野県が設備容量ベースで再生可能エネルギー電力100%を大きく超える目標をたてています。

 市町村単位では、北海道 下川町(しもかわちょう)及び兵庫県 宝塚市、岩手県 葛巻町(くずまきまち)などが、再生可能エネルギー100%目標を打ち出しています。

ぜひ、積極的な前進がはかられるよう努力をお願いいたします。

 次に、さきほどの自治体施設のエネルギー管理・対策強化の手法は、地域の民間施設にも適用できます。

 次に、地域の排出削減対策後押しのためには、情報提供や、相談窓口の設置、専門的な知見の提供などが必要です。専門的省エネ診断を受けられる体制が望ましいと思います。これらの点について、現状と、今後の方向性について、伺います。

【地球温暖化対策課主幹】県では、特に省エネ対策の取組についてのノウハウが不足しがちである中小企業事業者等の皆様に対して、エネルギー管理士等の専門家による無料の省エネ相談事業を平成26年度より実施しています。

省エネ対策の「きっかけ」づくりとして、相談者の取組状況、経営状況等に合わせた無理なく取り組める対策のアドバイスを行うほか、施設更新に関する補助制度の活用支援やより詳細な国の省エネ診断の紹介など、取組の更なるステップアップを促しております。

今後は、この省エネ相談事業を引き続き展開していくとともに、より専門的な省エネ講習会を開催するなど、専門機関である省エネルギーセンターとも連携を図りながら、事業者の皆様の省エネ対策の促進に向けた幅広い支援を行っていきたいと考えます。

【しもおく議員】今日、再生エネルギー100%をめざす自治体もうまれています。世界で化石燃料ゼロに向けた温暖化対策が動き出しています。脱炭素化の動きも急速です。こうしたとき、自治体自身が計画的に、脱炭素、温暖化対策、エネルギー対策をこれまでと異なるレベルで進めることが強く求められています。

 しかもこうした政策は、温暖化対策だけでなく、地域経済活性化、雇用対策、人口減対策にもつながるものです。

 現に、石炭火力発電から世界の投資家は次々に撤退しており、あいかわらずしがみついているのは日本くらいのものです。これでは、世界から取り残されてしまいます。

昨年、ポーランドで開催されたCOP24には、日本を含め各国から多くの若者も参加をしていました。COPに青年参加者を送るNGO、クライメート・ユース・ジャパンの一員で、初めてCOPを訪れた学生は「2050年までに石炭火力発電を止めないと、世界の平均気温上昇を1・5度以下に抑える目標は達成できないと国連機関が報告しています。もう今に懸かっている。僕らの世代の責任をすごく感じます」と、話していたと報道されていました。

若者からも、地球温暖化抑制、脱石炭へと政治が力をつくせと声があがっています。

温暖化対策で世界の先頭をいく愛知県になるよう、最後に強調し質問とします。

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