2月18日、党県議団は愛知県教育委員会に対し、熱中症の総合的な被害を防止する対策として、「熱中症予防対策マニュアル」を作成し、光化学スモッグ原因究明等の調査研究をすすめ、早めの「光化学スモッグ注意報」発令を申し入れました。
申し入れ全文をご紹介します。
2019年2月18日
愛知県知事 大村 秀章 様
愛知県教育委員会教育長 平松 直巳 様
日本共産党愛知県議団
団長 わしの 恵子
気候変動による温暖化から県民の健康と命を守る申し入れ
日々の活動に敬意を表します。
昨年の夏は、深刻な猛暑が続く中、国内の最高気温が更新され、全国で熱中症死者が続出するという記録的な暑さとなりました。7月17日に、豊田市の小学1年生が野外活動後、熱中症で死亡するという悲しい事故が起こりました。熱中症予防サイトによると、豊田市は17日午前10時から熱中症の気険性が最も高い「危険」指数に達していました。気温も計測しないで、従来の経験だけに頼った判断で事故となったことは重大です。
また、安城市教委も7月24日、各小中学校に学校でのプール開放の中止を通知しましたが、文科省が2014年に作成した「水泳指導の手引(三訂版)」で、望ましい水温を「23度以上」と下限の目安は示していますが、上限はないというのが実態です。
このままでは、気候変動による気温上昇に対する認識の甘さから、さらに事故・災害を招くことが懸念されます。
暑さ指数は労働環境や運動環境の指針として有効であると認められ、ISO等で国際的に規格化されており、暑さ指数の確認が必要です。
また、18年度の「光化学スモッグ注意報」の発令は、17年度に比して4倍となっており、「温度上昇による光化学スモッグ増加」の原因と対策が示されていないもとで、温度上昇による「熱中症」との複合的な被害の広がりを防止する対策が必要です。
ついては、下記の点について申し入れます。
記
1.学校や保育園等では、屋内用、屋外用、携帯用(郊外用)の3つの「暑さ指数計」による測定を行うとともに、県内の公共的施設や交差点などに「暑さ指数計」を設置していくこと。全学校に「暑さ指数」を参考にした登下校時対応や「プール使用」の水温管理などを含む「熱中症予防対策マニュアル」を作成すること。
2.「光化学スモッグ」増加の原因とされている都市化のヒートアイランド現象対策と「光化学スモッグ」原因究明の調査研究費を確保して調査研究を進めること。「光化学スモッグ注意報」発令時には、工場排出規制と自動車交通量規制を行うこと。また、気象庁と連携して、早めの「光化学スモッグ注意報」の発令ができるようにすること。
以上