12月20日12月議会最終日、意見書(案)審議が行われ、自民党提案の「中部国際空港の二本目滑走路の建設促進」について、わしの議員が反対討論しました。
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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕
2018年12月20日12月議会本会議 意見書反対討論
日本共産党愛知県議会議員団を代表して、「中部国際空港二本目滑走路の建設促進についての意見書」について反対の立場から討論します。
中部国際空港は2005年に開港しました。開港時の旅客数は1235万人でしたが、開港当時から12年経った2017年度でも1153万人と開港当時に至っておらず、国の審議会に示された1380万人の需要予測を大きく下回っています。
それでも2018年度の今年度は1300万人と過去最高の目標を掲げています。確かに今年9月の台風災害の影響で、関空が閉鎖したため、国内線、国際線を合わせた9月の旅客数は、前年同月比の11%増の約107万8千人と発表されています。そして、今年度上半期は、全体の旅客数が前年比5%増の約620万3千人です。
2019年度は1500万人とさらに大幅に増える見通しを立て、来年に向けてLCC向けの新ターミナルビルも整備が進められています。
そして、国際展示場を進めカジノを含むIRの誘致、2019年のラグビーワールドカップ、2020年のワールドロボットサミット、東京オリンピック、2026年の第20回アジア競技大会など、次々と多くの集客を見込んでいますが、そのようなイベントが終わった後はどうなるのでしょうか。通常の利用状況に戻るのではないでしょうか。
滑走路のメンテナンスについてですが、他の空港でも中部国際空港と同じように、深夜、貨物便の利用と合わせて行っています。中部国際空港の2018年度夏ダイヤにおける作業時間は、週、約18時間となっています。
さらに供用開始から13年が経過し、大規模改修も迫っているといいますが、滑走路1本の他の空港では、夜間などの運用時間外に行なうことや、一定の期間滑走路を閉鎖するか、仮滑走路を整備し、実施されているとお聞きしています。
空港沖では、「名古屋港で発生する浚渫土砂の新たな処分場」の有力な候補地として、計画が進められていますが、2本目滑走路の事業費は、マスコミ報道によれば3000億円もの巨大事業と言われていますが、沖合に行けばいくほど海が深くなり建設費が嵩むと言われています。こんな膨大な予算を使って2本目滑走路を造ることは、必要性も採算性もない過大な大型開発事業と言わざるを得ません。
よって、日本共産党愛知県議会議員団は、「中部国際空港の二本目滑走路の建設促進についての意見書」には同意できないことを表明して討論とします。