8月1日、大村知事に生活保護利用者へのエアコン購入費の支給など、県民の命と安全を守るための緊急措置をとるよう求めました。申し入れの全文をご紹介します。
生活保護利用者等の熱中症に関する緊急対策の申し入れ
記録的な猛暑となった今夏、7月14日から22日の9日間に、愛知県内では2266人が熱中症により救急搬送されました。気象庁は7月23日、猛暑について異例の記者会見を行い、少なくとも8月上旬までは、西日本から東日本にかけての広い範囲で同じような暑さが続くという予想を明らかにし、「経験したことのないほどの暑さになっている地域がある。命に危険が及ぶレベルで、災害と認識している」と述べました。
厚生労働省は6月27日、今年度から新たに生活保護利用を開始した世帯に、一定の条件を満たす場合にはエアコン購入費などの支給を認める通知を出しました。
一方、2018年3月以前に生活保護を利用していたエアコンを所有しない世帯は、購入費が支給対象とはならず、このままでは、災害規模の猛暑の中で、命の危険を感じながら暮らさなければなりません。これは、憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を侵害する事態です。
県民の命と安全に責任を負うため、下記の緊急措置をとることを強く求めます。
記
1. 6月27日の厚労省通知に該当する被保護世帯に対しては、市町村から個別の周知をはかる よう指示を出すこと。また、県として生活保護利用世帯のエアコン設置申請の実態を調査すること。
2. 2018年3月までに生活保護の利用を開始した生活保護世帯に対しても、上記通知が適用されるようにすることや、生活保護の夏季加算の復活させることを、政府に対して緊急に要請すること。
3. 愛知県社会福祉協議会による生活資金貸付制度の運用について、緊急的対応が必要な被保護世帯や低所得世帯事案に対しては、審査会の回数を増やすことや、市町村からの特別の要請がある場合は事後承認とするなど、資金貸付が速やかに行われるようにすること。
4. 政府の対応や県社協の貸付の運用改善がなされない場合でも、愛知県としてエアコン設置のための緊急貸付を行うなど、人命最優先の対応を行うこと。
以上