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[2017年11月15日]決算特別委員会 建設費 危険踏切の改善について しもおく議員

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

危険踏切の改善について

【しもおく奈歩 委員】

 決算に関する報告書257ページの道路事業費について伺います。

 平成28年4月に施行された踏切道改良促進法改正法について説明をお願いします。

【道路維持課主幹】

 踏切道改良促進法の改正の概要ですが、まず、1点目は、国土交通大臣による改良すべき踏切道の指定基準で、指定する期限が平成27年度までであったものが、5年間延長され平成32年度までとなり、課題のある踏切は、鉄道事業者と道路管理者で改良方法の合意が無くても、「改良すべき踏切」として指定できることとなった。

 2点目は、従前の法律では、改良方法が立体交差化や踏切拡幅等の対策に限定されていたが、カラー舗装等により安全性の向上を図る当面の対策や、駅周辺における踏切の両側に駐輪場を整備することで、踏切を通行する歩行者等を減らす対策、また、踏切の自動車交通量を低減するため、自動車を鉄道と立体化された道路へ迂回させるネットワークの対策等の対策が新たに位置づけられた。

 最後に、3点目として、地域の関係者と連携し、地域の実情に応じた踏切対策を検討するために「協議会制度」が創設された。

【しもおく奈歩 委員】

 昨年、全会一致で改正された踏切道改良促進法では、鉄道事業者が同意しなくても危険な踏切は「危険」と認定するとか、カラー舗装などへの補助制度もできました。このことは重要な点だと思います。

 そして、法に基づき、国は、昨年6月に緊急に対策の検討が必要な踏切として、「踏切安全通行カルテ」を公表しました。

 そこで伺います。愛知県内で指定された「改良すべき踏切道」は何箇所でしょうか。また、そのうち、愛知県が道路管理者になっている箇所はどれだけか。さらに高齢者・通学路などの指定基準は何箇所かを伺います。

【道路維持課主幹】

 愛知県内で指定された踏切は、69箇所あり、このうち、国管理が2箇所、愛知県管理が17箇所、名古屋市管理が10箇所、その他の市町管理が40箇所である。

 また、「歩行者・自転車が多く、遮断時間が長い踏切」、「踏切内の歩道が前後の道路に比べ狭い踏切」や「通学路として対策が必要な踏切」など、交通弱者についての課題により指定されている踏切は32箇所ある。

【しもおく奈歩 委員】

 県管理の道路が3分の1、交通弱者に係る危険な踏切が半分です。これまで困難な問題も多く放置されてきた踏切です。県が主導的な立場で臨む必要があります。

 そこで、法改正以降の全体の動き、県の取り組みについて説明してください。

【道路維持課主幹】

 平成28年4月1日に法律が施行され、同月12日に改正後第一弾となる改良すべき踏切道として、全国58箇所の踏切道が指定された。しかしながら、愛知県内の踏切は、この段階では指定はない。

 また、国土交通省は、事故発生状況等の客観的データに基づき、緊急に対策が必要な踏切については、全国で1,479箇所を抽出した。これらの踏切については、全国の道路管理者と鉄道事業者が共同して「踏切安全通行カルテ」を作成し、平成28年6月17日に公表し、踏切の現状を「見える化」した。

 さらに、平成29年1月27日に第二弾として、「踏切安全通行カルテ」に掲載された踏切を中心に、愛知県で69箇所を含む全国で529箇所の踏切が指定された。続いて、県の取り組みについてであるが、県管理道路の17箇所の踏切の内、2箇所については、道路と鉄道の立体交差化を実施している。

 その他の踏切については、対策案の策定に向けて、関係者と調整しているところである。

【しもおく奈歩 委員】

 次に、法改正により、交通の安全確保とその円滑化を図るため、指定期限を5年間延長し、鉄道事業者や道路管理者と合わせて地域の関係者と連携する「地域協議会」を創設し、地域の実情に応じた検討が求められています。

 そこで、この協議会に対する進捗状況はどうなっているか伺います。

【道路維持課主幹】

 法律の改正により、道路管理者及び鉄道事業者は「地方踏切道改良協議会」を組織できるようになった。

 現在、関係する鉄道事業者や道路管理者などと意見交換しながら、どのような形でこの協議会を組織するかについて、検討をしているところである。

【しもおく奈歩 委員】

 危険な踏切については、今年3月の定例会で我が党のわしの議員が現状について地元住民の声を紹介し、パネルで示して一般質問をした。また、我が党の一宮市議団が昨年秋に駅周辺の住民を対象にアンケートを行ったところ、踏切道のでこぼこの補修や歩道の拡幅などを求める声が多く寄せられた。

 そこで、その時に具体的に指摘した一宮市の今伊勢と石刀の踏切道、また、蟹江町の東郊線踏切道の改良についてはどのように進捗していますか。伺います。

【道路維持課主幹】

 今伊勢、石刀の踏切及び東郊線の踏切は、それぞれ一宮市、蟹江町が管理している道路の踏切であるが、市町からは、踏切の改良に向け鉄道事業者と協議しているところと聞いている。

 県としては、踏切対策の検討が円滑に進捗するよう、協議会制度等を活用するなど、市町を支援していきたいと考えている。

【しもおく奈歩 委員】

 我が党議員の質問で、現地の議会では、蟹江町長は、危険な踏切を解消することを含め努力する姿勢を見せています。また、一宮市長は、踏切について歩いて渡ってみたが、杖を利用する高齢者、ベビーカーを引く子育て世代は、不都合を感じると思う、今後の協議会で改善に向けてしっかりと考えていくと、それぞれ前向きな姿勢です。

 県でも、わしの議員の質問に対し建設部長が、生活に密着した課題を抱えた踏切について、関係市町がこれらの課題に対し、地域の実情に即し円滑に対策を進めていくことができるよう支援を図っていくと答弁されました。

 改良すべき踏切道の指定期間5年の内、すでに2年近くが過ぎている。

 もともと鉄道事業者にとっては列車運行上の大きな支障もなく踏切道改良には消極的だと感じます。県民の声を受け止めて、愛知県が地元との連携をしながら、具体的なアクションを主導的に起こす必要があることを申し上げ質問を終わります。

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