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[2017年11月15日]決算特別委員会 県民生活 消費者基本法について しもおく議員

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

相談窓口、相談センターなどの県内の設置状況は

【しもおく奈歩 委員】

 今、食の安全、製品事故、不当契約や詐欺、偽装、個人情報の漏えいなど、消費者の安心・安全を脅かす事件が後を絶ちません。消費者基本法は「消費者の権利」「基本的な需要が満たされる権利」「健全な生活環境が確保される権利」「必要な情報が提供される権利」「消費者教育の機会が提供される権利」「消費者の意見が消費者政策に生かされる権利」「被害者が適切かつ迅速に救済される権利」などを明記し、国に「消費者政策を推進する責務」を課しています。これらは、憲法で保障された基本的人権を消費者の分野で具体化したものです。

 しかし、「消費者の権利」はまだまだ守られていません。国民生活センターへの消費者相談は高水準で推移しています。「危害・危険情報」も1万5000件をこえています(2016年)『消費者白書』によると、2016年一年間に支出が発生した消費者被害・トラブル件数は約905万件となり、金額では4.8兆円の規模に膨らんでいます。

 そこで伺います。消費者被害救済対策で最も主要なものは消費者生活相談の取り組みです。これは非常に重要な事業ですが、県内の消費生活相談体制がどのようになっているか、窓口設置自治体数、消費生活センター設置自治体数、設置率など全国平均と比べて現状についてご説明をお願いします。

【県民生活部主幹】

 相談窓口の設置自治体数は、県内54市町村すべてにおいて設置しております。そのうち、消費生活センターは、本年11月現在、54市町村中、49市町村で設置しております。

 設置率は、国から設置が義務付けられている5万人以上の市町は、本県が97.1%、全国が87.2%で、5万人未満の市町村は、本県が80.0%、全国が39.4%となっております。

【しもおく奈歩 委員】

 次に、管内市町村の相談件数などについて伺います。また、件数と窓口設置日数との相関関係についてお答えください。

【県民生活部主幹】

 平成28年度の市町村の相談件数は、30177件でした。相談件数と窓口開設日数との関係ですが、週4日以上開設していたのは27市町村で、週1日以下が18市町、平均38件となっています。相談窓口の設置日数が多い市町ほど、年間の相談件数が多い傾向にあります。

【しもおく奈歩 委員】

 次に、県の相談件数の受付状況についてどのような特徴があるか、市町村と県との比較についてご説明をお願いします。

【県民生活部主幹】

 平成28年度の県の相談件数は、15234件でした。市町村と県を比較していますと、平成28年度までに消費生活センターを設置した25市町では8割近くの方が身近な市町村へ相談をしております。一方未設置の29市町村では、逆に8割近くの方が県へ相談をしております。このことから、消費生活センターを設置した場合、より身近な市町村に相談が多く寄せられると考えられます。

「地方消費者行政強化作戦」の目標と取り組みは

【しもおく奈歩 委員】

 消費者庁は今、「どこに住んでいても質の高い相談・救済を受けられる地域体制を整備するために、地方消費者行政強化作戦における当面の政策目標の達成を目指している」と言います。

 それを受けて、県でも、地方消費者行政推進事業実施要項の中で、どこに住んでいても質の高い相談・救済を受けられる地域体制を整備し、消費者の安全・安心を確保するため、平成31年度までに「地方消費者行政強化作戦」における当面の政策目標の達成を目指すとしていると思います。

 そこで、この主な諸点について、本県の達成状況はどうか、また、今後の取り組みについて伺いたいと思います。

【県民生活部主幹】

 「地方消費者行政強化作戦」の目標ですが、「相談窓口未設置の自治体の解消」は、本県では全市町村が設置済みであります。

 「消費生活センター設立」の目標は、人口5万人以上の市町はすべて、人口5万人未満の市町村は50%となっており、本年11月現在、5万人以上の市町は、34市町中、33市町が設置、また、5万人未満の市町村は、20市町村中、16市町村が設置し、設置率80%となっております。

 「高齢者の見守りネットワークの構築」が目標となっておりますが、現在のところ、本県では設置に至っておりません。今後、市町村におけるネットワークづくりに取り組んでいかなけらばならないものと考えています。

【しもおく奈歩 委員】

 次に、県民から様々な内容の相談が寄せられていると思いますが、消費者生活相談で寄せられている相談内容について、その特徴を説明していください。

【県民生活部主幹】

消費生活相談の特徴ですが、インターネットなどの普及により、「通信」に関する相談が多くなっております。インターネットの動画サイト利用料の架空請求に関する相談がもっと多く、全体の20.5%を占めています。具体的には「メールやはがきなどで身に覚えのないサイト料金の請求が届いたが、どうしたらよいか」といったものなどです。

 また、「お試し」のつもりで申し込んだら、定期購入が条件だった。解約したい」と言って「健康食品」「化粧品」に関する相談が前年度比43.7%と大幅に増加しています。

【しもおく奈歩 委員】

 相談の内容が多様化し、複雑化しているのが特徴だと思います。消費者被害の深刻化、潜在化という特徴もあるようです。

 これらの消費者被害の大本には「市場への参入規制を取り払い、誰でも自由に市場に参入できるように」として進められてきた「規制緩和」路線があります。このもとで、「事前規制から事後チェック」の名で、国民の安全にかかわる規制までもが緩和されてきました。しかも「事後チェック」さえ不十分なまま推移しています。

 「消費者重視」と言いながら、「一般医薬品のインターネット販売」や事業者の届け出だけで済まされる「機能性表示食品制度」「医薬品の承認期間の短縮」などもすすめららえています。今求められている尾は、こうした路線を県関して、「消費者の権利」を守る立場に立って実効ある措置を講じることです。

相談員はさらに増やす必要がある

 しかし、こうした時、今まで8カ所あった県の消費生活相談が、1か所に集約されるという計画のようですが、なぜこうした縮小計画なのか、ご説明をお願いします。

【県民生活部主幹】

 県は、地域における中核的相談機関としての役割を果たすとともに身近な相談窓口としての役割担う市町村と連携して、地域全体で消費者問題解決力の向上を図っていくこととしております。

 この考え方をもとに、第2次愛知県消費者行政推進計画である「あいち消費者安心プラン2019」では平成31年4月までに、地域における中核的相談機関となる「愛知県消費生活総合センター」1か所に集約し、消費生活相談体制の機能強化を図っていくこととしました。

【しもおく奈歩 委員】

 ご説明を聞いても到底納得できるものではありません。先ほど申し上げました通り、今、ますます相談体制を強化しなけらばならない時です。

 したがって、縮小すべきではないと考えますが、相談内容が多様化・複雑化する中で、このまま縮小していいと考えるのかどうか改めて伺います。

【県民生活部主幹】

 身近な相談窓口をしての消費生活センターが、ほぼ市町村に設置されたことから、地域における対応は、市町村が行い、県は「愛知県消費生活総合センター」において、広域性・専門性の高い相談に対応してまいります。

 また、市町村消費生活センターは設置からまだ間もないところもあり、相談業務について、課題等を抱えながら、運営を行っているところっもあります。

 このため、レベルアップ研修などにより、市町村の相談員の資質の向上を図るとともに、相談業ウをバックアップするため、①相談員からの問い合わせに対する助言、②市町村窓口への巡回指導などを行ってまいります。

 こうしたことにより、市町村消費生活センターと連携を図り、県民の皆様が安心・安全な消費生活を営むことができるよう、しっかりと取り組んでまいります。

【しもおく奈歩 委員】

 同時に、問題の背景には国の地方消費者行政推進交付金が時限立法であって、今年度末に打ち切りになるという大問題があります。消費者行政が後退することが懸念されます。消費者の権利を守り、機能強化や充実のために恒久的な財政措置が必要だと思います。

 公益社団法人 消費者生活相談員協会の方々も、時限立法ではなく、恒久的な財政措置を求めて国に対して要望書を提出しています。

 そこで、この交付金打ち切りの問題についてご説明をお願いします。また、県から国に対しても交付金の継続を求めていく必要があると思いますが、県の見解を伺います。

【県民生活部主幹】

 県としては、市町村相談員の資質の向上のほか、高齢者等を見守る体制の構築や、若年者への消費者教育の推進などの課題について、市町村が取り組むための支援が、今後とも必要であると考えている。そのため、国の交付金による引き続きの財政支援について、本年7月及び11月に、国に対し、知事からの要請活動を実施したところである。

【しもおく奈歩 委員】

 東三河にとっても、この交付金の打ち切りは打撃で、啓発冊子の作成料を減らすなど削れるところは削ってやっていかなくては、と関係者の方が話していました。国に対して、今の被害実態に即した予算措置を大いに要求し、県民の「消費者の権利」を守るべきだと思います。そのことを改めて要望したいと思います。

 次に、県が消費者生活相談員人材を育成する目的でおこなってきている、消費者生活相談員養成研修というものがあると思います。

 この研修について、どのくらいの期間行われてきたのか、何人の方が受講し、相談員になったのが伺います。また、今年度までで終了するということですが、その理由について伺います。

【県民生活部主幹】

 消費生活センターの相談員は、原則として相談員資格試験に合格した者を要件としています。これまで有資格者が少なかったことから、平成22年度から28年度までに5回要請研修を行い、127人が受講し122人が資格取得しています。資格取得した方のうち、約4割に当たる46人が市町村で相談員として採用されています。

 今年度中に、市町村センターの整備がほぼ終了するため、来年度以降の相談員の増員はないと聞いており、今後、養成研修を実施して相談員を確保するまでのニーズはないものと考えております。

 また、本県では、有資格者を市町村へ紹介する「人材バンク登録制度」を平成27年度に設け、現在71人の登録があります。これまでに23人を市町村に紹介しましたが、さらに有資格者を対象とする研修を実施し、引き続き市町村の相談員の確保を支援していく。

【しもおく奈歩 委員】

 東三河の関係者からは、相談員23人で充足としていますが、もっと人数が増えたら隠れた問題の掘り起こしや、啓発・研修など力を入れられるという声も聞かれます。

 今話題になっていますが、「民事訴訟管理センター」を名乗るハガキでの身に覚えのない請求も問題になって慰安す。消費者生活相談はますます必要とされており、担い手を増やし体制を充実させていくためにも人材育成の場は今後も必要だと思います。

 どこに住んでいても質の高い相談・救済を受けられる地域体制の整備を進めていくことを求めて質問を終わります。

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