トピックス

[2017年10月4日]振興環境委員会(振興)統合型リゾート施設 しもおく議員

カテゴリー:

〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

ギャンブル依存症を県はどうとらえているのか

【下奥奈歩委員】

 大村知事は8月1日、記者会見をし、カジノを含む統合型リゾート施設を整備し、MICEを核とした国際観光都市をめざすと発表し「国際観光都市としての機能整備に関する研究会」を発足させました。

 この記者会見をみて私が一番問題だと感じたことは、知事自身が、他のギャンブルとは異質のギャンブルであるカジノに対する認識も、異質のカジノ依存症に対する基本認識も、根本的に間違っているし、あまりに安易であるということです。

 ラスベガスとか、そういう大掛かりのものではないからいいとか、いろんなものがあるなかの一部だからいいんだとか、ビジネスマンが夜、ちょっと遊びに行くためだとか、いろいろ述べられていますが、カジノの本来的な危険性、カジノ依存症の深刻な実態については、まったく考慮していない、国で考えてくれるからいいんだという、ほんとうに県民の健康や暮らしを考えているのか、大きな疑念を抱かざるを得ません。

 韓国のカジノを含む統合型リゾート施設であるカンウォンランド併設の賭博中毒センターによると、カジノによって賭博中毒になるのは、競馬や競輪などよりも多く、病気になる率 罹患率は59.2%にもなるということです。10人に6人が賭博中毒になるというわけですからすさまじいことです。

 その賭博中毒センターでは、中毒になった方へ対策や支援を行っていますが、実態は非常に深刻だということです。

賭博中毒になった本人は、カジノに依存しなければ生きていけなくなる。賭博中毒・依存症は完治しない。支援は「一生」つきあうことになるということです。

 こういった、カジノ依存を生み出し、人の人生が崩壊するものを愛知に誘致するなんて許されません。

 そこで、伺います。今述べてきたように実際にカジノ誘致されているところではカジノによるギャンブル依存が大変深刻な状況となっています。一生完治しないギャンブル依存・賭博中毒について県はどうとらえているのか、基本的な認識を伺います。

【地域政策課主幹】

 幅広くギャンブル等の依存症全般について、包括的な対策を推進するため、昨年12月、国において、ギャンブル依存症対策推進関係閣僚会議が設置され、8月に具体的な対策が取りまとめられたところであり、国において必要な検討が進められているものと認識している。

【下奥奈歩委員】

 「国において」ではなく、県として、こういう実態は捉えられていないのでしょうか。 

【地域政策課主幹】

 県としては、まずは国において必要な取組が進められていくものと考えている。

【下奥奈歩委員】

 こういった大問題であるカジノ、ギャンブル依存の問題について、「国で検討が進められているから」という姿勢は本当に無責任だと思います。

研究会のメンバーと議事内容を明らかにすべき

 次に、この研究会の構成について伺いたいと思います。今回立ち上げた研究会のメンバーの構成について何人で構成しているのか、どんな方がメンバーとなっているのか、そのメンバーになった理由について説明をお願いします。

【地域政策課主幹】

 研究会は、中部国際空港エリアを中心に、MICEを核とした国際観光都市としての魅力ある機能整備のあり方について研究するために設置したものであり、委員には、都市計画や経済、観光、建築等を専門分野とする地元の大学教授6名を選任したところである。

【下奥奈歩委員】

 選考理由について答弁がなかったので、もう一度お願いします。

【地域政策課主幹】

MICEを核とした国際観光都市を目指していくにあたり、都市計画や経済、観光、建築等分野の専門的な立場からご意見やご提言をいただくために選任したものである。

【下奥奈歩委員】

 説明ありがとうございました。次に、この研究会は知事が「有識者からさまざまな角度から意見をもらい、年内をめどに複数回開いて、県として基本的な考えをまとめると記者会見で述べていますように、できるだけ早く愛知県としての「カジノ構想」をつくっていきたいということで、あまりに拙速だと思います。

 そこで、伺います。複数回ということですが、どのような日程で年内に何回開催する予定でしょうか?また、この研究会では、どのような角度から何が検討されていくのでしょうか?答弁を求めます。

【地域政策課主幹】

 研究会は、年内に複数回の開催を予定しており、第1回を8月3日に、第2回を9月14日に開催したところである。今後の予定については、現時点では決まっていないが、これまでの議論を踏まえ、座長とも相談しながら、進めてまいりたいと考えている。

 また、研究会は、設置要綱において、「県などが目指すべき国際観光都市の基本的な考え方」や「国際観光都市を目指すうえで導入すべき機能のイメージ」などについて検討を行うと規定しており、MICEを核とした国際観光都市として魅力ある機能整備のあり方について、専門的な見地から様々な意見をいただいているところである。

【下奥奈歩委員】

 研究会でさまざま意見が出され検討すると思いますが、この研究会について概要ではなく、正式な議事録というものはあるのでしょうか?また、この研究会のとりまとめたものは報告書として出されるのでしょうか伺います。

【地域政策課主幹】

 研究会の結果については、発言内容を要約し、委員ご本人に内容確認を行ったうえで、議事要旨として、県のホームページで公表している。この議事要旨には、各委員から出された発言が適切に反映できていると考えており、改めて、今後、議事録を作成し、公表することは考えていない。

 また、研究会は、MICEを核とした国際観光都市の実現に向けて、県としての考え方をまとめていくに当たり、専門的な立場から意見や提言をいただくことを主眼として設置しており、研究会として報告書を取りまとめていただくことは考えていない。

【下奥奈歩委員】

 議事録も概要のみで、とりまとめの報告書も出されないといういい加減な研究会だと思います。県民にはほとんど中身が明らかにされないということです。

 議事概要だけでは内容があいまいでなにもわからないので、あらためてこの間の研究会の内容について、詳細に報告していただきたいと思います。答弁を求めます。

【地域政策課主幹】

 議事要旨については、各委員の発言の意図や会議全体の流れがしっかりと伝わるよう、まとめているが、ご意見についていくつか紹介すると、「地域の魅力、都市の魅力の向上に力を入れて、腰を据えて国際観光を進めていくという戦略を明確に打ち出していくことが必要」や、「世界中から研究者や企業の人に集まっていただき、常時MICEやコンベンション機能を活用してほしい」、「中部地域はアフターコンベンションが弱い」、「地域の不安を解消していくためには、情報を提供し、徹底して説明していくというプロセスが重要」などのご意見をいただいている。

カジノありきの進め方は問題

【下奥奈歩委員】

 カジノを含めた国際観光都市なるものをつくりIRを整備していくのに、限られたメンバーで内容も明らかにされないまま足早に進められていってしまうということではありませんか。

 知事は、記者会見で、MICEを核とした国際観光都市だということを強調していますが、その中身はカジノを含んだIRを含むMICEを核とした国際観光都市をめざすというものであることは明らかです。そういったカジノも含まれていくことになる研究のメンバーの中に、ギャンブル依存症の専門家もいなければ、カジノ問題について研究し反対の立場から意見をいう方も入っていないこの構成は、推進ありきではないかと思います。

 そこで伺います。さまざまな有識者の意見を聞くというのなら、研究する段階からギャンブル依存症の専門家や反対の立場からも意見を言う方もメンバーに加えるべきではないでしょうか?答弁を求めます。

【地域政策課主幹】

 研究会は、中部国際空港エリアを中心に、MICEを核とした国際観光都市として相応しい機能整備のあり方についてのご意見やご提言をいただくことを目的としている。このため、委員には、都市計画や経済、観光、建築等を専門分野とする地元の大学教授を選任したものである。

【下奥奈歩委員】

 研究会を立ち上げるスタートから、他のギャンブルとは異質の異様なカジノギャンブルの深刻な問題点について、正面から議論していく必要があると思います。

 次に、国は、カジノを含めたIRで地域が潤うといって、今回国がカジノ推進会議の取りまとめの中に観光をもりあげていくことや地域経済の振興ということが書いてあります。しかし、カジノはそもそも人のお金を巻き上げるだけの所業であり、地域を疲弊させるもので、経済効果として試算できるような経済対策と呼べる代物ではありません。

 そこで伺います。今述べた点について、県としてどう認識されているのかお示しください。

【地域政策課主幹】

 昨年12月に成立した「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」におきまして、「特定複合観光施設区域の整備の推進は、地域の創意工夫及び民間の活力を生かした国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現し、地域経済の振興に寄与するとともに、適切な国の監視及び管理の下で運営される健全なカジノ施設の収益が社会に還元されることを基本として行われる」旨が、基本理念として定められている。

 本県としては、こうした基本理念の下、今後、国において具体的な法整備が進められるものと認識している。

【下奥奈歩委員】

 健全なカジノなど存在しないものであって、人の不幸を土台にした地域振興などありえません。9月に豊橋で行われた全国商工交流会でカジノ問題について研究している静岡大学の鳥畑教授が講演をされました。その中で「カジノは今あるギャンブルよりきわめて危険。依存度が非常に強く、24時間365日ハマってしまう危険がある。一度カジノを街につくったらカジノに頼らないといきていけない街へと変わってしまう。地域経済を壊すのがカジノ」と指摘していました。

 9月13日に、わが党国会議員団が愛知へカジノについての調査を行い、私もそこへ同行させていただきました。そのときに、常滑市の住民の方からカジノ問題などお話を伺いました。

 常滑市は競艇場がある街なので、その話題も多く出されました。住民の方は、「クラブの先輩の父親がギャンブル依存症になり、家のものや学生服まで売られてしまった。今現在も依存症でやめられていない」「競艇場の収益が多くそれで0歳児保育ができた。ギャンブル依存で発展した。それでいいのかという総括をするべき。カジノで税金おりてくるから地域が発展してそれでいいとなるのがこわい」「常滑の産業は衰退し、商店がつぶれたところもある。」「ギャンブルははまると歯止めがなくなる」とさまざまな不安の声危惧する声をきいた中で、競艇場があり、既にギャンブルに依存しているまちでどういうことが起こっているのかということがよくわかりました。

 ここに、さらにカジノが上陸してしまえばさらなる地域の疲弊、たくさんの人の人生が崩壊させられてしまいます。

 そこで伺います。カジノ誘致について地元からこれだけ不安の声があがり、大学の教授も警鐘を鳴らしています。カジノは将来に禍根を残すものです。地元の声を受け止め住民の立場にたって、カジノ構想は取りやめるべきではないでしょうか?答弁を求めます。

【地域政策課主幹】

本県では、中部国際空港エリアを中心に、MICEを核とした国際観光都市の実現に向けて、現在、調査研究を行っているところである。引き続き、研究会等において様々な検討を重ね、本県の考え方をまとめてまいりたいと考えている。

本来の地域の良さを生かすことこそ真の地域振興

【下奥奈歩委員】

 次に伺います。もし、カジノが誘致されてしまえば、風光明媚な地域が賭博のまちとなりイメージが壊され、取り返しのつかないことになってしまいます。

 地域や観光の振興と言うのなら、本来の地域資源、観光資源を生かす道こそ、本来の地域経済の活性化というべきものでありそこに知恵と力を集中すべきです。

 知多は豊かな自然や歴史・文化がある地域です。また、農業、漁業が盛んな地域です。そういった地元の観光資源や地場産業、地域産業に光をあて元気にすることが観光や地域経済の活性化につながると考えますが、どうでしょうか?答弁を求めます。

【地域政策課主幹】

 本県は、魅力ある歴史や豊かな自然、食など、観光資源に恵まれており、観光振興に積極的に取り組んでいるところであるが、外国人宿泊者数や国際会議開催件数などの主要都市との比較を見ると、本県の持つポテンシャルを十分活かしきれていない状況である。

 国内の主要都市がMICE誘致に向け積極的な取組を行っている中、本県においても、これまで以上に魅力的なMICEを核とした国際観光都市を目指す必要があると考えている。

 知多地域では、「山・鉾・屋台行事」のユネスコ無形文化遺産に登録された半田市の亀崎潮干祭などの山車文化や、伝統ある醸造文化を世界へ向けて発信しており、こうした観光振興の取組に加え、周辺地域の観光資源ともうまく連携することにより、国内外からより多く観光客を取り込むことで、地域の活性化につながるよう進めてまいりたいと考えている。

【下奥奈歩委員】

 最後に要望したいと思います。

 知事は記者会見で、はっきりと「カジノがあってもいい」と言っています。カジノはたくさんの人をギャンブル依存におとしめ、自己破産や家庭崩壊を招きます。そういったカジノを含むIRを整備しようという知事の姿勢は本当に歪んでいると思います。

 私たち若者や次の世代が希望をもてる社会をつくるとき、愛知にも日本のどこにもカジノは必要ありません。人の不幸を土台とした経済の成長などありえないことを強く申し上げこの質問を終わります。

▲ このページの先頭にもどる

© 2015 - 2017 日本共産党愛知県会議員団