私は、日本共産党愛知県議題議員団を代表して、第121号議案、「工事請負契約の変更」について、改めて反対の立場から討論を行います。
この議案は、すでに6月議会に国際展示場のホールAの天井高を14mから20mに変更するための補正委予算が出され、その可決を受けて工事請負契約を変更するというものです。
県はこれまで、事前調査をした結果、「展示会を主眼とする展示場として、14mの天井高は適切である」と述べていたにもかかわらず、突然変更されたわけです。6月議会の振興環境委員会では「展示ホールとしては14mが適切だったが、コンサートもできるように20mにした」と回答されました。展示ホールだけでなくコンサートもできるようにホールの在り方を変えたということです。
そのために、請負契約金額を340億8787万8千円から、346億8727万4760円に増額をするひつようがあると、約6億円も増額するものです。これではこの先も新たな需要が生まれ、儲かるものならどれだけ費用をかけてもいいと、県民の負担が増えるばかりではないかと危惧します。
さらにこの工事内容の変更が、カジノを誘致する呼び水の一つになるのではないか、懸念するものです。
中部国際空港エリアを中心にマイスを核とした国際観光都市としての機能整備を進めるよう研究会が開催されていますが、大村知事も記者会見の中で「マイスを呼び込むための一つの選択肢としてカジノがあってもいいと思う」とカジノを容認する重大な発言をしています。
いうまでもなく、カジノは人間の射幸心をあおり、のめりこませることで胴元が巨大な利益を上げる最悪の賭博場です。事業者の儲けのために莫大に公費を使って社会悪を発生させるようなことは行うべきではありません。
先の9月13日に、わが党国会議員団が愛知へのカジノ誘致についての調査を行い、競艇場がある常滑市の住民の方からお話を伺いました。住民の方は「知人がギャンブル依存症になり、家の物や学生服まで売られてしまった。現在も依存症でやめられない」などと深刻な声が寄せられました。このように多くの人の人生を崩壊させるものです。
日本共産党愛知県会議員団は、国際展示場の工事請負契約の変更にあたり、以上述べたように、大型開発に屋上屋を重ねること。なおかつ、カジノを愛知に誘致する呼び水の一つになる恐れが払拭できないなどの理由から、この議案には賛成できないことを表明して反対討論とさせていただきます。