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[2017年3月24日]本会議反対討論 わしの議員

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

2017年3月24日2月議会 予算に対する反対討論

私は、日本共産党愛知県議団を代表して、第1号議案、平成29年度愛知県一般会計予算について反対討論を行います。

国政においては、消費税増税と社会保障費の毎年度の抑制により、年金、介護、医療など各分野で負担増と給付減が強いられ県民生活を直撃しています。そんななかで働く人の賃金は5年連続してマイナス、年収200万円以下の「働く貧困層」といわれる人は史上最多に上っています。また2人以上世帯の実質家計消費支出は事実上17か月連続で対前年比マイナスが続いています。

生活保護受給者も過去最高となっています。貧困と格差が拡大するばかりで、アベノミクスの「破たん」がいよいよ明らかです。

さらに、「日米同盟第一」の立場で、世界でも異常な米国追随の姿勢を鮮明にしている安倍政権です。この点では大村知事も日米関係・経済関係の強化に取り組む姿勢を表明されています。

こんなときだからこそ、愛知県は、国の悪政から、県民の暮らしや福祉・医療・子育て・教育を守る「防波堤」の役割を果たすことが求められています。ところが、愛知県の予算案は、そういう立場に立っていません。

以下、第1号議案に反対する主な理由を述べます。

【反対理由の第1】は、県民の暮らしと福祉・教育を支えるべき地方自治体としての役割をないがしろにした予算となっていることです。

国民に痛みを押し付けるばかりの安倍政権のもとで、消費税増税や景気悪化に苦しむ県民に追い打ちをかけるように、市町村国保の保険料引き上げにつながる恐れがある国民健康保険の都道府県化や、介護保険事業では要支援1・2の人を軽度者とみなして介護給付から外し、介護士や介護ヘルパーの資格を持たない人による安上がりの新しい総合支援事業を市町村の事業として行わせるなど、このままでは県民の暮らしや福祉は後退となってしまいます。

また、被爆者への支援についても、新年度も原爆被爆者対策費が設けられ、被爆者への医療費の自己負担などが支給されるものです。ところが、被爆2世については、切実な要望が寄せられているにも関わらず、援護対象としていません。東京都や神奈川県のように被爆2世についても医療費助成を実施すべきです。

被爆者支援については、広島で被爆した中津川出身の医師・肥田舜太郎さんから学んでいただきたいと思います。先日100歳で亡くなられた肥田さんは被爆の実相を伝える使命があると、世界30カ国以上、150都市以上を、「草の根の反核語り部」として駆け巡り、原爆の悲惨さを訴え続けました。

「被爆者は人類の宝。長生きしなくては」と、つねに被爆者と向き合い、核兵器をなくす運動にささげた1世紀に及ぶ生涯。思いはいま各国に引き継がれ、今月27日から国連で歴史上初めて核兵器禁止条約の交渉を主題に据えた国際会議が行われます。

教育については、特別支援学校の空調化はようやく早期に実現する運びとなりましたが、老朽化の改善策は依然として遅れたままです。また県立高校の老朽化対策も進まず、空調化も実施しようとされません。

さらに小中学校の少人数学級の拡充もストップしたままです。高校進学率の改善も見られません。

どの子も豊かな教育を、楽しく安心して教育を受けることが出来るよう力を注ぐべきです。

このように県民に様々な負担を強いている愛知県ですが、全国47の都道府県のなかで全国屈指の財政力指数を誇っています。

しかしながら、総務省発行の「都道府県の指標」によれば、2014年度の歳出に占める人口1人当たりの民生費は41位、衛生費43位、教育費は45位と、やはり全国と比べて最下位に近い水準です。愛知県は全国トップクラスの豊かな財政力を、県民の福祉や教育等に使うべきです。

反対理由の第2】は、県政運営の重点が、採算の見通しのない大型開発中心の大規模公共事業の推進となっていることです。以下具体的に述べます。

1点目、国際展示場についてです。

 国際展示場は、名古屋市でも、新規事業として市独自で空見地区に大規模展示場を作るための調査費が計上されました。 ポートメッセ名古屋の拡張、空見地区への大規模展示場調査、そして県の整備する国際展示場と、県内で展示場整備・構想が乱立していますが、もともと過大な需要見込みのもとでの計画であり、さらに多くの施設で集客を競うとなれば、いずれ、共倒れとなる可能性が極めて高いといわざるをえません。また、稼働率25%で収支が均衡できると言う県の主張も崩れると考えます。白紙も含め国際展示場整備は見直すことこそ、責任ある態度ではないでしょうか。

国際展示場の総事業費については、昨年の12月議会で340億円の工事請負契約の締結が承認されました。また、約28ヘクタールの用地費はまだ発表されていませんが、数百億円と推定されますので、合わせて膨大な事業計画になります。さらに、隣接地には、カジノを含む統合型リゾート施設IRの誘致も懸念されます。

国際展示場は、文字通りの無駄な大型開発です。また、展示場ができればリニアや中部国際空港2本目滑走路推進を加速させるものになります。国際展示場は、白紙も含め見直すべきです。

2点目、中部国際空港対策事業費についてです。

まず、需要動向ですが、この10年間の中部国際空港の旅客数は2005年の開港当時にも至っておらず、国の審議会に示された1380万人の需要予測さえ大きく下回っています。にもかかわらず、県が中部財界と一緒になって、「中部国際空港2本目滑走路建設促進期成同盟会」の活動を推進し、「完全24時間化」「大規模修繕」を口実に第2滑走路は必要としています。国交省中部地方整備局は、名古屋港で発生する浚渫土砂を処分するため、中部空港沖を埋め立てるための環境影響評価を始めました。それは、第2滑走路につながるものと懸念します。

マスコミ報道によれば3000億円もの巨額の事業費が求められる、中部国際空港の第2滑走路は、必要性も採算性もないものです。

さて、そんな状況にもかかわらず、さらに新空港と名古屋市をつなぐ2本目の幹線道路、西知多道路の建設も始まりました。 総事業費1400億円で、県はその内数百億円と言われる県費を投入します。しかし、直近の交通センサスでは交通量は減っており、現在の知多半島道路と国道155号、247号で十分だと考えます。よって、中部国際空港の2本目滑走路、新しい地域高規格道路は不要です。

3点目、リニア新幹線についてです。

JR東海のリニア新幹線事業は、採算性の甘過ぎる見通し、深刻な環境破壊、電力エネルギーの浪費に電磁波の危険性など大きな問題が山積しています。

JRは非常口から出る発生土を瀬戸市のいわゆるグランドキャニオンに運ぶ予定ですが、住民からは「運搬ルートは通学路だからルートを変えてほしい」という意見があるにもかかわらず、JRは沿線住民への説明責任を誠実に果たそうとしません。さらに、県はリニアインパクトを口実にした「名古屋駅スーパーターミナル化」を支援していますが、三河部などからは、いっそう「過疎化・人口減少」が進むのではないかと心配の声が届いています。

さらに、リニアインパクトに便乗して「中部国際空港第2滑走路」「西知多道路」が急浮上していますが、リニアを口実にした「名古屋駅スーパーターミナル化」は一極集中の極みではないでしょうか。

4点目、設楽ダムについてです。

知事は設楽ダムについて、前回の知事選前に、中部地方整備局からの意見聴取に対して「意見なし」と回答、国はダム本体の工事のための転流工工事に着手しました。知事が同意した理由は2013年の「渇水」も1つの要因でしたが、その当時でも同流域の大島ダムの貯水率は49%もあり、佐久間導水路や企業庁管理の連絡管などを活用すれば切り抜けられたと考えます。昨年ダム本体の事業費が330億円引き上げられ、総事業費は3300億円以上に、内、愛知県負担は1500億円近くもの浪費になります。また、天然記念物となっているネコギギなどの自然の宝庫、日本一のアサリ漁業を支える三河湾・六条干潟などを破壊するもので、乱開発は許されません。

5点目、名古屋空港周辺の整備についてです。

 新年度予算では、三菱重工小牧南工場に隣接する県営名古屋空港の駐機場整備に約5億9450万円余が計上されています。

「県営名古屋空港の在り方」についてはすでに、アメリカ国防省が三菱重工小牧南工場をF35最新鋭の戦闘機の整備拠点にすると一方的に通告してきましたが、F35戦闘機には276もの重大な欠陥があること。県営名古屋空港がその離発着に使用されること。すでに小牧南工場は自衛隊機用を名目に整備拠点として機材購入や施設改良が始まっていることが明らかになっています。

このままでは、県営名古屋空港の上空を自衛隊機ばかりか米軍機や他国軍の戦闘機も頻繁に飛び交う「兵站基地」になりかねません。また、武器輸出禁止の原則が壊され、日本において軍需産業が持ち込まれることが危惧されます。愛知県の軍事化がいっそう進むのではないかと懸念するものです。県民の不安は計り知れません。

県営名古屋空港が軍事化され、愛知の空を戦闘機が飛び交う事にはキッパリ反対です。

【反対理由の第3】は、産業構造のあり方です。愛知の製造品出荷額等は、日本1であるとともに、農業産出額でも全国8位の農業県であります。しかし、大村県政は、リニア、ジェット、FCVを最重点に、大企業優先の大型開発型県政を推進し、農業や中小企業への施策が後回しにされています。

県は、「世界と闘える愛知」を目指して、21世紀高度先端産業立地補助金や新あいち創造産業立地補助金を、航空宇宙、次世代自動車、環境、新エネルギー、ロボット、情報通信など高度先端分野における工場・研究所の支援にあてています。また、税制においても産業立地促進税制により、不動産取得税の免除、軽減を行うなど、日本一の補助制度を展開しています。

このように、先端技術の特定分野を重点とした産業・経済政策ではなく、愛知の産業競争力を支える中小企業全体に目を向けるべきだと考えます。中小企業を「日本経済の根幹」に位置付ける。農業を「国の基幹産業」に位置付け、それにふさわしい施策を行うことが必要ではないでしょうか。県の中小企業景況調査では、消費不況による「売り上げ不振」に悩んでおり、「金融支援」や「人材確保支援」を行政に求めています。そのためには、中小企業への制度融資の拡充や商店街活性化など切実な中小企業への支援策を充実させることが必要だと思います。

以上、新年度予算に反対する理由を述べてまいりましたが、今愛知県政に求められているのは、大型開発優先から暮らし・福祉優先へ税金の使い方をきりかえ、県民の切実な要求を実現することだと思います。そして今こそ平和な愛知が求められています。

日本共産党愛知県議団は、被爆者らの切実な思いをしっかり受け止め、県民の健康と暮らしを支え、憲法9条の立場で平和な社会をめざす愛知県政実現のために頑張る決意です。そのことを表明し、討論とさせていただきます。

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