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[2017年3月8日]本会議議案質疑 下奥議員

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

日本共産党しもおく奈歩です。通告に従い、平成29年度一般会計予算案 歳出 第8款農林水産費について順次質問していきます。

TPPと二国間協定 日本の農業には打撃

 まず、第1項農業総務費ならびに、第2項畜産業費に関連して伺います。

 昨年、農林水産部がTPPへの対応について、国に対して働きかけを行っています。要請の概要としては、第一に、TPP協定の実施に伴い生ずる諸課題について、国は責任を持って万全の対策を講ずること、第二に、国民への合意内容の正確かつ丁寧な説明と情報提供に努めること、であります。

 ところが、TPP情勢は米国の離脱など激変しています。こういうなかで国際的な農林水産物の今後の動向を考えたとき、とりわけ先般行われました。安倍首相とトランプ大統領の首脳会談での仲良しぶりは、あまりに異常で危険すぎるものです。

 しかも経済関係では、会談後の共同声明で「経済関係の強化」として「市場障壁の削減」を強調し、米国のTPP離脱を踏まえ、「日米間で2国間の枠組みに関して議論を行う」ことなどを決めました。

 この新たな二国間の経済対話について、日本農業新聞は次のように報道しています。「安倍晋三首相は14日、日米自由貿易協定(FTA)について『決して恐れているわけではない。日本の国益になるのであればいいし、国益にならないものであれば進めない』と語り、国益にかなうと判断すれば交渉入りすることを容認する姿勢を示した。日米FTAになれば、焦点の自動車をはじめ農業分野でも日本は譲歩を迫られる立場で、冷静な対応を求める声が与野党内に挙がっている」。

 しかも、アメリカの牛・豚肉の生産者団体は現状が不十分で不満だとする農業団体もあり、日米FTA交渉になればアメリカがTPP以上の自由化を求める可能性が高いとも報道されています。

 私は、これらの二国間交渉は、TPP交渉以上に譲歩を重ね、日本や地元豊橋を含め愛知の農業などあらゆる分野に深刻な影響を及ぼしかねない、と考えます。

 本予算案の農林水産費農業総務費並びに畜産業費の中での国への働きかけや農業の体質強化の方策事業に関連し、これらの諸問題の今後の対応について改めて県の考えを伺います。

 

愛知県の花き産業 需要の拡大を

次に、第1項 農業総務費に関連して、花き産業の振興について伺います。

 周知のように花き産業は、本県は日本一の生産を誇っていますが、なかでも豊橋を中心とする東三河地方が日本一の産地であり、重要な地場産業の一つであり、将来の東三河経済振興を考えたとき、不可欠の重要な産業であることは誰もが認めるところです。

 とくに、若者世代がこの産業には興味を示しており、後継者も育ち始めているだけに、販路や需要の拡大も含め、産業全体の振興をはかることは、東三河地方の経済振興にとって大変重要であると考えます。

 この花き産業の振興について、昨年3月策定されました、「愛知県花き振興計画」の実施期間は2016年度から2020年度の5年計画としています。

 現時点ですでに約1年経過しようとしていますので、この振興計画に基づく生産・流通・消費拡大などこの間の取り組みについて、進捗状況を何点かおたずねをいたします。

 第一に、意欲ある担い手の確保・育成と生産者組織の育成強化について、取り組まれていますが、振興計画にもあるように、生産者数の減少が課題のひとつだと思います。進捗状況と特に力をいれていく点について伺います。

 第二に、流通施設の整備や体制の改善について、まずは1年間取り組んできた中で、改善されてきたこと、今後の課題について伺います。

 第三に、消費が少ないという課題について。需要が伸び悩んでいる原因の一つに特に愛知県は、賃金の男女格差や、貧困化が進むなかで、若者が花を買うまでいかないということもあると思います。

 また、業務用は、企業の経営状況によって変化が大きく、今後も厳しいと考えます。こういうなかで消費者との連携が重要だとおもいます。また、輸出も大事ですが、豊橋の花農家の方は、「輸出は厳しい。それよりも、まず国内の消費を増やすための取り組みが大事だと思う」と話していました。輸出頼みでは、いずれ破たんしてしまいます。

 消費拡大に、静岡県河津町では、若者が花の魅力を伝えたいとカフェを拠点に、フラワーアレンジ講座を開くことや、カフェに生け花を飾るという取り組みをしていることが農業新聞で紹介されていました。

 愛知県は花きの生産は日本一ですが、消費は少ないというのが現状です。その点の改善について県の考えを伺います。また、紹介した静岡県のような取り組みなど他県の取り組みをどう学んでいるのでしょうか伺います。

 第四に、需要拡大にむけた取り組みについて。私の住む豊橋・東三河では、「花男子」というおしゃれな取り組みが行われています。大村知事にも「フラワーバレンタイン」のキャンペーンで、花の需要拡大にご支援を頂きました。花男子は「花を贈る男子はかっこいい」をコンセプトに、花の消費を増やすためのイベントを全国で行っています。今年も、六本木ヒルズなどで、フラワーバレンタイン(主催 愛知県花きイノベーション地域協議会/フラワーバレンタインあいち実行委員会)のイベントで、愛知の花でブーケをつくりプレゼントしています。

 ヨーロッパでは、男性から女性に花を贈る、ステキな習慣があります。日本でも、この花を贈る新しい文化を広めて、花の生産者、卸、花屋などの業界を活性化しよう、という取り組みです。

 豊橋のあるお花屋さんは「花は、ものではなく、メッセージを送ったり気持ちを伝えたりする。それが花の役目です。」と話していました。

 この取り組みを、単なる消費拡大策としてだけではなく、男性も女性も互いに尊重しあう文化を愛知に根付かせる取り組みとして位置づけ、豊橋に学び県下全体で「花男子」をおおいに普及拡大したらどうでしょうか。また、バレンタインの日に、男性から女性に花を贈る文化を定着させるためにフラワーバレンタインももっと普及させていくべきです。県の考えを伺います。

子どものころから花に親しむ文化を

 振興計画の中に子どものころから花に親しむ「花育」を行っていると書いてありました。毎年徐々に取り組む学校が増えて、28年度は42校だと聞いています。「花の王国あいち」として、花を育て愛でる文化を根付かせ、次の世代に伝えていくことが大事だと思います。

 私は、兵庫県淡路島に行って来ました。そのときに、県立淡路島景観園芸学校があることを知りました。その学校は、ガーデニングもしていて、一般の観光客にも解放しています。県民向けの街づくりガーデナーコースも開いており、地域の自然を生かしたまちづくりと一体に花と緑の良さを伝えていくという思いが感じられました。

 また、地元豊橋の花農家の方は、「食育のように、花育も花は心に潤いを与えるものそういうことを広めるためにもっとやってほしい。42校では少ない」と言っていました。

 平成27年度県政世論調査で花に関する意識調査のなかでも、県の支援すべき項目として「花育の推進」34.4%となっています。

 県として、花のすばらしさを伝えていく花育のさらなる拡大へ力をいれていくべきと思います。県の考えを伺います。

 

ため池の耐震化で安全な地域づくり

続いて、第3項土地改良費に関連してため池の耐震について伺います。

 2011年に発生した東日本大震災からまもなく6年がたとうとしています。その大震災により、農業用ダムおよびため池が決壊しました。特に福島県にある藤沼湖においては、大量の水を流出し、下流域を襲い、人命が失われるなど深刻な被害が生じ、大惨事となりました。

 そのことを受け全国の自治体が緊急調査したところ、6割のため池で耐震強度が不足していることが判明したと報道されていました。本県では、東日本大震災前の2004年度から独自に、決壊被害が想定される県内735か所のため池で調査を行っています。そして、ため池耐震診断済み、耐震整備済み、整備中が本県は全国で1位となっているものの現在の状況を見てみますと、耐震不足で未整備となっているため池はまだ241か所もあるのが現状です。また、今後耐震診断予定も44か所となっていて、まだまだ進んでいないのが現状だというふうに思います。私の住む豊橋も、未整備が2か所、診断がされていない場所が3か所となっています。

 ため池は、地震など災害により、ひとたび決壊したら、都市化が進んだ愛知県も、住宅地にため池が近接する地域も多く、下流域の住民に甚大な被害をもたらし、県民の命と生活に大きな影響をもたらします。

 全体の予算から見ると防災に力を入れているとはいい難い予算規模です。災害は待ってはくれません。ため池の耐震工事は、3年はかかると聞いています。

 まずは、県が“防災重点”としているため池241か所の整備を早急に整備するべきと思います。昨年7月の新聞報道によるとJAあいち知多の常務理事は「早めの耐震工事をお願いしたい」と話したそうです。また、ある市からは、県がもっとお金を出してくれたらもっとため池の耐震かがすすむという声をきいています。

 県が負担を思い切って増額し、市町村にため池の耐震や診断を積極的に働きかけるべきと思いますが、県の考えを伺います。

 “防災重点ため池”について、聞きましたが、重点以外のため池もあります。地元の豊橋では、重点じゃないため池は県の補助対象外とされているため池もあるそうで、そこは、耐震診断も、工事もできていないそうです。豊橋のため池数は県は110か所としていますが、豊橋市は174か所としています。数え方が違い市は、一軒でも家が近くにあれば影響があるとして数えています。また、市は、受益の有無にかかわらず、ため池として数えています。

 こういったところが、おそらく他の市でもあると思います。防災重点も大事ですが、重点になっておらず、耐震診断もされていないためいけについては、県は、どうしていくおつもりでしょうか。県の考えを伺います。

 

 

〈要望〉

 1点目、花きの振興について、私は豊橋市内の花屋さんでお花を買いました。そのときに、店員さんからお店では輸入品や他県の花を扱うことがほとんどだとききました。特に輸入は仕入れが安いからだということです。また、昨日の農業新聞には東京都中央卸市場で切り花の輸入が初の2割台に上がったと報道されていました。

 輸入が増えれば、地域の産業の元気がなくなってしまいます。「花の王国あいち」として愛知の花を守り広めるために、花育や花男子など需要拡大への取り組みをよろしくお願いします。

 2点目 各地で地震が相次ぎ、そして愛知も南海トラフ地震、東海、東南海地震が発生すると予想されている地域です。防災や耐震対策は待ったなしの緊急の課題であり、県として県民の命を守る立場に立って最優先に取り組むことを求め、質問を終わります。

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