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[2016年10月4日]振興環境委員会(振興)一般質問 下奥議員

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

アジア競技大会開催費用について

【下奥奈歩 委員】

 9月25日にベトナム・ダナンでのOCA総会で、2026年アジア競技大会の開催都市として、愛知・名古屋が選定されました。

 私たち日本共産党はOCA総会の決定を尊重して「スポーツの公正な競争を通じ、アジアの若者のスポーツ、文化、教育及び道徳的、身体的な資質の発達を助け、国際的な尊敬、友情、親善、平和及び環境の促進に寄与する」OCA検証の立場に立ってスポーツを通じて国際平和と友好を促進するオリンピック精神の実現に努めるとともに、大会の準備から開催に至るまで、安全で環境や生活の調和のとれた無理のない取り組みを進めていくことが大事だと考えます。

 しかし、同時に、この間の開催決定に至るまでの経緯は、不透明で様々な問題があり、県民市民から見て不安や疑問が多くあり、手放しで信任されたものではありません。

 第一に十分に議論が尽くされているとは言えません。県民が心から歓迎できる大会にするには、これまでの経過を丁寧に説明することが大事だと考えます。

 まず、アジア競技大会構想のバージョン1が出てから、8月末を目標に出すと言っていたバージョン2の資料が、9月に入ってもなかなか出てきませんでした。私たちが「出せる資料はありますか」と聞いても「ないです」と県当局は言い続けてきました。バージョン2の構想も「まだです」と私たち共産党県議団には何の資料も出されてきませんでした。それにも関わらず、9月7日付の朝日新聞に「自民党会議室で開催構想を示した」という記事が掲載されました。

 この報道が事実とすれば、民主主義に反するやり方であり、許されることではないと考えます。

 そこで伺います。こちらが再三資料を出してほしいと言ってきたにも関わらず、なぜ資料提供を行わなかったのでしょうか。

 

【アジア競技大会推進室長】

 8月上旬に、各党の調査会等で、共通の資料により、OCA・JOC評価委員会への対応結果や開催構想のうち、競技会場の調整状況等開催についてご説明している。

【下奥奈歩 委員】

 バージョン2も出してほしいと言ってきたが、出てこなかったのは何故ですか。

【アジア競技大会推進室長】

・9月20日に公表した開催構想での主な変更点は、競技会場と財政計画である。競技会場については、検討状況を8月上旬にお示ししている。財政計画については、いろいろな前提条件をもとに試算を行い、名古屋市と負担割合について調整を行っていた段階であったため、お示しできなかった。

【下奥奈歩 委員】

 次に、アジアの国々から選手が集まってきて、開催される規模の大きな大会であるにもかかわらず、ほとんどの情報を公開しないで、知事や市長がいわば密室で、開催費用や負担割合について話し合ってきたことも大いに問題です。

 名古屋市議会の総務環境委員会にアジア競技大会の説明資料が出されて、そこに「大会全体の経費及び、県市負担割合にかかる調整経費について」という項目があり、県からの提案、市からの提案のやり取りの経緯が示されています。その中で大会経費が1150億円、650億円、など具体的な額が出ています。新聞報道では1000億円になるのでは?という報道もされました。そして、市長が白紙を求めて、その後に850億円という数字が突然でてきました。

 そこで二点伺います。第一に、名古屋市議会には、調整があったという経費の資料がちゃんと出されているのに、なぜ愛知県は議会に対して資料を示さないのでしょうか。

 第二に、850億円という数字は、なぜそのような額になったのでしょうか。積算根拠が全く分かりません。具体的に理由をお答えください。

 

【アジア競技大会推進室長】

 県市の調整経緯に関する資料についてであるが、名古屋市は、大会経費及び負担割合について、粗々のものであっても公表すべきと主張していたのに対し、本県としては、不確定要素が多いため、より精査できた段階で公表すべきとの考え方を示していた。

 そのような中、名古屋市は立候補の取下げを表明し、その理由の説明資料として、県市の調整経緯の資料を市会に提出したものである。

 また大会主催者負担経費850億円については、話合いによって決めたのではなく、2014年の仁川大会等他の国際スポーツ大会を参考に一定の想定をおいて見積もったものである。

【下奥奈歩 委員】

 仁川を見積もって出したということですが、話し合いがなくこういう数字が出てきたものです。なぜこの数字が出てきたのかもう少し具体的にお答えください。

【アジア競技大会推進室長】

 いろいろな仮定を置いて積算した結果、850億円が適正だと考え、名古屋市と合意に至ったものである。

【下奥奈歩 委員】

 どういう話し合いの中で出されたのでしょうか

【アジア競技大会推進室長】

・話合いで決めたのではなく、いろいろなパターンを客観的に積み重ねて積算した数字が850億円である。

【下奥奈歩 委員】

 次に私たち共産党県議団はこのアジア競技大会について、5月に臨時議会の時からずっと、何百億円という開催費になるのではないか、県民に大きな負担となるのではないか、と指摘をしてきました。そして、締めされた数字は、文字通り莫大な額となったわけです。

 2020年開催の東京五輪・パラリンピックの開催費用は、29日に東京都の調査チームが一次報告書を発表し、総費用が3兆円を超す可能性があると指摘したと報道されました。そのうち大会開催時の輸送やセキュリティーなどソフト面の費用が推計で最大約1兆6千億円と言われています。

 そこで伺います。

 県が示したアジア競技大会の財政計画の、ソフト面も想定している運営経緯費が膨れ上がるという可能性は絶対にないと言えるのでしょうか。また、東京五輪・パラリンピックのように、ソフト面の経費がさらに莫大な額に膨れ上がっていくのではないでしょうか。

【アジア競技大会推進室長】

・アジア競技大会の運営経費440億円は、2014年、韓国で開催された仁川大会の運営経費を参考に見積もったものであり、個別の経費を積上げたものではない。このため、今後、こうした積み上げ作業を行っていくこととしている。

・経費の積算にあたっては、不確定要素が多いため、さらに経費の圧縮に努めるとともに、経費を精査していく。

【下奥奈歩 委員】

 ちゃんと質問に答えてほしいのですが、経費が膨れ上がる可能性が絶対ないと言えるかどうかお答えください。

【アジア競技大会推進室長】

 不確定要素が多いため、さらに経費を精査していくということであるので、わからない。

【下奥奈歩 委員】

 確かではないということですので膨れ上がる可能性が大いにあるということだと思います。

 開催費が総額いくらかかるのか、こういう大事な話も含めて、議会での議論が十分だと言える状況ではありません。県民、市民、議会を軽視した招致経過だと言わざるを得ません。

 改めて、アジア競技大会の意義を、県民・市民に徹底し、広く競技大会への意見集宅を行い、県民・市民が心から歓迎できる大会にする必要があると考えます。

 また、そのために開催の協議の進め方についても公開の原則に立ち、県民や議会に対して、説明責任を果たすために、大会に関わる事業総額や県市の負担割合はもちろん、大会運営組織への関与の在り方、競技施設や選手村の維持管理や後利用計画、県民へ説明しながら「簡素で身近なスポーツ振興に役立つ」大会になるよう計画を練り上げるべきと考えますがいかがでしょうか。

【アジア競確技大会推進室長】

 アジア競技大会を成功させるには、議会や県民の皆様はもとより、OCAやJOC、国内外の競技団体、市町村、スポンサーなど、様々な関係者の意見を聞きながら進めていかなければならないと考えている。

 今後、開催構想で示した競技会場計画はじめ個別の計画について、節目節目で検討状況を議会等にご説明し、ご意見をお伺いしながら取り組んでいく。

【下奥奈歩 委員】

 節目節目に意見を聞きながら、ということは確認できました。公開の原則に立っていただけるのでしょうか。

【アジア競技大会推進室長】

・節目節目でとりまとめて、お示ししていく。

【下奥奈歩 委員】

 しっかり公開することを念頭において節目節目できちんと意見を聞くということを言われたので、本来でしたら立候補する前にしていただきたかったのですが、今後議会や県民に市民を無視したりすることは絶対ないでしょうか。確認です。

【アジア競技大会推進室長】

・アジア競技大会の成功に向けては、議会や県民の皆様の意見を無視することはない。

【下奥奈歩 委員】

 次に、アジア競技大会はどういう目的で行われるものでしょうか。大会を主催するアジア・オリンピック評議会は「スポーツの公正な競争を通じ、アジアの若者のスポーツ、文化、教育及び道徳的、身体的な資質の発達を助け、国際的な尊敬、友情、親善、平和及び環境の促進に寄与する」を根本に掲げています。

 しかし、大村知事は開催構想の中で、形だけはOCA憲章の言葉を引用していますが、一方で、スポーツ振興と言いながら、超電導リニアプロジェクトも発信し、大型プロジェクトの宣伝や交流人口の拡大や競争力の強化などを地域開発の一つに上げており、大会を口実にした大規模開発推進への懸念が拭い去れません。アジア競技大会はリニアをアジアに発信してく場ではありません。

 そこで伺います。OCA憲章には「スポーツ及び選手を、政治的または商業的に悪用することに反対する」とあります。それにも関わらずこれらの事実経過をみると大規模開発推進の口実になりかねないと思います。この点について、県としての見解を伺いたいと思います。

 

【アジア競技大会推進室長】

 開催構想においても、招致の意義の項目で「国際的な友情と平和の促進というアジアオリンピック評議会の崇高なる理念のもと、素晴らしい大会にできるよう、最善の努力をしてまいります」と述べているように、アジア競技大会を大規模開発推進の口実にしていない。

【下奥奈歩 委員】

 口実にしてはいないと言いますが、大村知事はリニア発信と言っています。口実ではない根拠は何ですか。

【アジア競技大会推進室長】

 アジア競技大会のためにリニアを推進すると言っているわけではない。アジア競技大会の場を活用してリニアを発信していくということである。リニアを推進するための大会ではない。

【下奥奈歩 委員】

 次に、1994年の広島で開催されたアジア競技大会では、組織委員会設立時に見込んだ経費160億円から二倍近い289億円に膨れ上がりました。また、スタジアムの建設をしたり、当初は仮設と言っていた競技場が要望を受けて常設になったりして、建設と維持費で財政が悪化し、財政非常事態宣言を出すまでになりました。

 また、2014年の韓国の仁川アジア大会でも、メイン競技場を含む17会場を新設するなど1720億円を投じ、仁川市の負債は国内自治体で最悪のレベルとなりました。

 このことは、9月20日付の中日新聞で報道されていたことです。このように、華やかなスポーツ大会の裏では開催都市に思い負担を残してきた側面もあるアジア大会です。

 愛知・名古屋も同じ道を歩むことが懸念されます。県民市民の願いにかなう大会になるよう、誠実な計画の練り上げが必要だと考えます。

 そこで伺います。仁川や広島を教訓に、負担を押し付けられ大会が負の遺産となることのないよう、県民・市民の意向を重視しながら、無理のない大会にしてくべきと考えますが。具体的にどいう段取り、プランで臨むのか答弁を求めます。

【アジア競技大会推進室長】

 既存施設を最大限活用するとともに、施設の改修や仮設整備についても、国際基準に適合した競技運営が可能とした上で、競技運営に直接関わらない部分のムダを極力省くなど、簡素で質素、機能的で合理的な大会となるよう努めたい。

 そうした観点で、OCAや国内外の競技団体、市町村等関係者と調整を図ってまいりたい。

【下奥奈歩 委員】

 簡素で質素、という言葉をもう少し具体的にお答えください。

【アジア競技大会推進室長】

・国際基準に適合した競技運営が可能とした上で、例えば、選手や関係者の控え室などについて、面積や仮設の材質などの面で、極力ムダを省いていきたい。

【下奥奈歩 委員】

 無駄を省くということですが、不安要素はたくさんあると思います。

 OCAが最終決定をするということですが、OCAの決定が絶対で、県はそれを拒否して、それでは困るということは言えるのでしょうか。

【アジア競技大会推進室長】

 OCAの決定が絶対ではなく、地元開催都市として検討を行い、最大限調整していく。 

【下奥奈歩 委員】

 OCAの決定が絶対ではないということなので、本当にこの大会が無理のない負担のない大会になるよう取り組んでほしいと思います。

 最後に、オリンピック精神に即したアジア競技大会成功に全力をあげるとともに、アジア競技大会を開催する、愛知県・名古屋市が「平和及び環境の促進」に寄与できる県政・市政になるように県民・市民と力を合わせていくことを求め質問を終わります。

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