わしの恵子議員は3月13日の健康福祉委員会で、「子ども医療費」について質問しました。
「子ども医療費」全文をご紹介します。
☞コチラからダウンロードできます (文責:日本共産党愛知県議団)
2月定例議会 健康福祉委員会 2019月3月13日わしの恵子議員
子どもの医療費助成制度拡充を
【わしの議員】子どもの医療費助成制度拡充について質問します。
子どもが病気やけがをした時、お金を気にしなければならないことほど、つらいことはありません。病気にかかりやすい乳幼児がいる家庭、ぜんそくやアトピーなど通院の回数が多い子どものいる家庭にとっては医療費が大きな負担となっています。とくに、貧困家庭にとって子どもの医療費窓口無料化は切実です。
しかし今なお政府は、窓口負担の無料化・軽減に取り組む自治体に国庫負担を減額するペナルティを科しています。
愛知県の子どもの医療費無料化については、2008年4月から、通院では小学校就学前、入院では中学卒業まで実施されていますが、その後11年も経つのに拡充は全くされていません。
そのため、通院では54の愛知県下の自治体すべてが、県基準を拡大しています。中学卒業まで無料は49自治体が取り組んでいます。
そして現在、入院、通院とも18歳まで無料は(東郷町・飛島村・南知多町・設楽町・東栄町・豊根村)の6自治体が実施しています。安城市は入院についてのみ無料と伺っています。
そこで質問です。新年度を迎えようとしていますが、子どもの医療費無料化について、さらに拡充される予定の自治体について伺います。また、医療費助成の拡大の内容についても伺います。
【児童家庭課主幹】 現時点で県が把握しているのは、名古屋市が2020年1月から、子ども医療の助成対象を拡大し、高校1年生から3年生までの入院医療費を対象とする予定と伺っております。
また、津島市が今年4月から、通院医療費の「所得制限なし」を現在、小学校3年生までのところ、中学校3年生までに拡大するほか、みよし市が今年4月から、名古屋市と同様、高校1年生から3年生までの入院医療費を対象とする予定であります。
なお、このうち、名古屋市及びみよし市におきましては、現在開会中の市議会で審議されているところでございます。
【わしの議員】住んでいる自治体によって、子どもが医療費助成を受けるのに格差があるのは問題ではないでしょうか。県内のどこに住んでいても、同じように子どもの医療費助成が受けられるようにすべきでだと考えます。
子どもの医療費無料化は、子どもの貧困対策の観点から見ても大切なことだと思います。子どもの貧困対策を進めている愛知県として、せめて通院・入院とも中学卒業までの無料化を直ちに実行すべきと考えますが、いかがですか。
そしてさらに、18歳までの医療費無料化を検討すべきと思いますが、答弁を求めます。
【児童家庭課主幹】本県の子ども医療費助成制度は、「所得制限なし」、「一部負担金なし」で、通院については小学校就学前、入院にあっては中学校卒業までと、全国でも高い水準にあります。
実施主体である市町村におきましては、県の助成制度をベースとして地域のニーズを踏まえたそれぞれの政策的判断により、順次助成対象の拡大を図っているところであります。
県といたしましては、子ども医療を始めとする福祉医療制度は、限られた財源の中で持続可能な制度として、まずは、現行制度を維持することが課題であると考えております。
なお、子ども医療については、医療保険の更なる充実あるいは新たな支援制度の創設など、全国一律の制度となるよう、国に働きかけており、今後とも引き続き、要請してまいります。
【わしの議員】愛知が安心して医療を受けられるようになればいいと思います。そして、子どもが医療費助成は全国一律の制度になればいいと思います。
さて、静岡県では、昨年の2月県議会定例会にて、「こども医療費助成につきましては、子育て家庭の経済的負担の軽減を図り安心して子どもを産み育てる環境を整備するための重要な施策であります。これまで全国に先駆けて中学生まで医療費の負担を軽減してまいりましたが、更に高校生世代の子どもを持つご家庭の経済的負担の軽減を図るとともに、子ども達が安心して勉学やスポーツに励んでいただけるよう市町と連携して本年10月から(つまり昨年10月からです)、18歳まで拡大いたします。」と静岡県知事の提案説明があり、実施されているところです。
なお、静岡県だけではなく、福島県、鳥取県の2県が、高校生まで拡大をしているとお聞きします。
このように、財政力で見れば、愛知より低い県でも、高校生までの医療費助成制度を実施している県があるわけであります。
医療費助成を拡充してきたところでは、全国保険医団体連合会や東京歯科保険医協会の調査では、「子どもたちの健康を守るために、重症化を防ぐ大変重要な役割を果たしている」と報告されています。
愛知県としても、このような県の取り組みについて、しっかり調査、研究をしていただき、是非とも子どもの医療費助成制度の拡充を進めるべきと思いますが、いかがですか。
【児童家庭課主幹】ご指摘のありました静岡県では、平成30年10月から、子ども医療費助成制度の対象を高校生にまで拡大しておりますが、現在、「所得制限」及び「一部負担金」のいずれも「あり」となっております。
このほか2県が高校生まで対象としておりますが、「所得制限」または「一部負担金」が「あり」となっております。
本県の子ども医療費助成制度は、「所得制限なし」、「一部負担金なし」で、通院については小学校就学前、入院にあっては中学校卒業までと、全国でも高い水準にあると認識しております。
県といたしましては、子ども医療を始めとする福祉医療制度は、限られた財源の中で持続可能な制度として、まずは、現行制度を維持することが課題であると考えております。
【わしの議員】要望
確かに所得制限一部負担金を愛知県がなくしたことはすばらしいことだと思います。子どもの年齢を引き上げるということは、18歳までを子どもとみて支援をしていく、自己負担のあり方とか、所得制限とかは置いておいて、対象年齢を引き上げるということの考え方が素晴らしいと思う。
それぞれ県の財政力もあるため、違いがあると思うが、愛知県は2008年から今の状況になり、ずいぶん年月がたっている。年齢を引き上げるという拡充をしてもいいのではないかと思います。
医療費無料制度については、市町村が独自で拡大しているからそれでいいということではなく、県は市町村と一緒になって子どもの医療費無料制度を進めるべき。例えば県が中学卒業まで医療費無料を行なえば、県下の市町村の底上げになって、さらに市町村の医療費無料制度を拡充させることができると思います。
ですから県として子どもの医療費無料制度拡充させていただくよう強く要望して質問を終わります。