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「夜間中学について」 わしの議員が質問 【2月議会 議案質疑】

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3月11日、わしの議員は本会議議案質疑で「夜間中学」について質問しました。全文をご紹介します。☞コチラからダウンロードできます

(文責 日本共産党愛知県議団)

2月定例議会 本会議議案質疑   2019月3月11日わしの恵子議員

第11款 教育費 第1項 教育総務費    夜間中学ついて

【わしの議員】夜間中学について質問します。

義務教育は、憲法第26条にて、全ての国民に義務教育を保障するものとして位置付けられています。

読み書きや知識を習得し、思考を育てる教育がなければ、「人格の完成」も「国民主権」も「健康で文化的な最低限度の生活」も絵に描いたもちです。また、国際人権規約や子どもの権利条約は国籍を問わず「教育を受ける権利」を認めており、その保障は国際的な義務です。

こうした中、夜間中学は、日本語学習を希望する外国人や不登校・ひきこもりなど十分に義務教育を受けられなかった人たちの学び直しの場として義務教育を保障するかけがえのないところとなっています。

2017年3月に文科省が策定した「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針」では、「全ての地方公共団体に夜間中学等の設置を含む就学機会の提供その他の必要な措置を講じることを規定しました。

そのため「全ての都道府県に少なくとも一つは夜間中学等が設置されるよう」求めています。

ところが夜間中学は、全国にわずか31校しかありません。

また、本県には夜間中学はなく、愛知県教育・スポーツ振興財団が運営する「中学夜間学級」が行われているのみです。そこでは1日4限、週3回の授業が行われていますが、これでは授業時間数も不十分であり、公立中学校としての役割は果たせないと考えます。

そこで現在、愛知県教育スポーツ振興財団が実施している中学夜間学級と、全国の公立夜間中学とを比較してみました。

以前は、名古屋市が公立の夜間中学を、私の母校の名古屋市立天神山中学校と、東港中学校の2校で実施していましたが、生徒数がゼロという理由で廃止されました。

その後、昭和48年から愛知県の教育・スポーツ振興財団が運営する「中学夜間学級」として、現在まで、愛知県教育会館の一室と、音楽や体育などは近隣の名古屋市立北山中学校で授業が行われています。

名前は「中学夜間学級」ですが、実態は、義務教育扱ではない社会教育で対応されています。そのため、公立中学校とは、いくつもの異なる点があります。1つは、定員が20名程度となっており、日本語による会話ができなかったりすると、財団のステップアップスクールか、他の日本語教室で学んでから翌年以降の入学を目指さなければなりません。全国の公立夜間中学は定員を示さず、面接や書類選考で入学許可している市町村が多いと聞いています。

2つは、学習期間(修業年限)が2年、授業日数も(月・水・金)の3日に対し、公立夜間中学は5日となっています。

3つは、給食はなく、行事等も少ないため、みんなで1つのことに向かって取り組む機会が少ないことです。 公立夜間中学は、運動会や文化祭、修学旅行等あり、給食も半数は実施しているということです。

そこで質問です。

このように、県の教育・スポーツ振興財団が現在行っている「中学夜間学級」は、全国の公立夜間中学と異なる点がいくつかありますが、それらについてどのようにお考えか伺います。

【教育長】まず、愛知県教育・スポーツ振興財団の中学夜間学級についてお答えいたします。

学齢期を過ぎた義務教育未修了者を対象として、昭和48年に開設された中学夜間学級においては、名古屋市教育委員会の協力を得て、名古屋市中学校の教員が中学校と同じ教科書を使用して授業を行っております。

 運営に必要な経費は県が措置し、授業料は無償として、学びやすい環境を整え、昨年度までの40年余りの間に609人が卒業し、今年度は様々な年齢や国籍の25人が在籍しております。

 また、生徒は学齢期を過ぎて社会的な経験や一定の学力があることなどを考慮して、中学校の第3学年に編入し、2年間にわたって履修しております。

 そこで学ぶ生徒は、それぞれの目標に向けて意欲的に授業に取り組み、卒業生の約半数が進学するなど、財団の中学夜間学級は他県の夜間中学と運営形態は異なるものの、義務教育未修了者や外国人等の学習機会の確保に、たいへん大きな役割を果たしているものと考えております。

【わしの議員】 先ほど紹介した文科省が策定した基本指針では、夜間中学等の「ニーズの把握」が指摘されています。

県として、夜間中学についてのニーズをどのようにして把握されているのか、また、そのニーズについてどのように判断されているのかお聞かせください。

【教育長】夜間中学のニーズ把握についてであります。

 県教育委員会では、平成29年度から、市町村教育委員会に対し、設置意向等の調査を実施しておりますが、各市町村からは、夜間中学の設置要望や問い合わせを住民から受けたことはなく、現時点では、夜間中学の設置は検討していないとの回答を得ております。

【わしの議員】全国では、公立の夜間中学は、東京には8校、大阪には7校あります。文科省も「県に少なくとも一つ設置」と言っているのですから、大県である愛知には、名古屋市内に1校、他の地域にも1校というような設置を考えていくべきだと思いますがいかがお考えでしょうか。答弁をお願いします。

【教育長】夜間中学の設置についてであります。

 公立中学校の設置は、市町村が行うことが基本となっており、現在、全国で設置されている夜間中学31校すべてが、市や特別区が設置したものであります。

 県教育委員会といたしましては、名古屋市をはじめとする市町村の意向を把握しつつ、他県の状況等を調査し、設置主体、費用負担等の課題について、研究を進めているところであります。

【わしの議員】答弁いただきました。要望します。

夜間中学のニーズは、市町村に聞いたところないということでしたが、夜間中学の新設については、静岡県など他県の状況を研究し、今後検討されるということでした。

全国では、この2月定例議会にて、静岡県を始め、神奈川県の相模原市、茨城県常総市、札幌市が、「夜間中学」の新設を表明しました。

静岡県では、2月19日の県議会2月定例会にて、「夜間中学の果たす役割を十分に認識し、市町教委と連携して県内すべての方々に義務教育の機会を提供できるよう積極的に取り組む」と方針を表明。

それに先立ち、県教委は、昨年8月から今年1月に県内の外国人や引きこもり傾向の人ら108人に聞き取り調査を実施。この結果8割以上が学び直しを希望し、6割以上が夜間中学の入学を希望するなど、一定のニーズが確認されたということです。

また、神奈川では、横浜、川崎市に続き、相模原市も公立夜間中学を市内に新設する方針を固めました。相模原市の教育長が2月20日の市議会本会議で「市民アンケートで一定数のニーズがあったことを踏まえ、設置を検討したい」と表明。「今後は県教育委員会と十分な協議を重ね、進めたい」と述べたそうです。

相模原市の教育委員会は、公立夜間中学の需要を図るため、今年1月に入学対象となる市民向けのアンケートを実施。7か国後で受け付けるアンケートには100人から回答があり、半数近い47人が夜間中学入学を希望すると答えました。

そして回答者の全てに、学習を希望する理由を尋ねたところ、81人が「外国につながりがあり、十分に学べていない」、8人が「日本人で中学校を卒業したが、十分に学べていない」などでした。

茨城県常総市では、4965人の外国人が居住し、人口に占める割合が8.2%と高い。国籍はブラジル、フィリピン、ベトナムなどで、就学機会がなかった人もいることから、市は夜間中学のニーズがあると判断したそうです。

また札幌市は、道内には民間の自主夜間中学が札幌、旭川、函館、釧路の各市に一か所ずつあるが、外国人の通学例は少ない。こういう中で、道教育委員会は、札幌市内で公立夜間中学の設置を進める方向性を確認したということです。

このように、まずは、夜間中学に対するニーズの把握に努力をし、その結果、早速、今年の2月議会で夜間中学を新設することを表明しました。

愛知県としても、夜間中学に対するニーズは市町村に聞くだけではなく、県としても把握することが必要だと考えます。

全国では、中学教育を受けずに学齢期を過ぎた国民は百数十万人いるといわれています。

愛知県では、平成22年の国勢調査のデータによれば、小学校を修了していない未就学者数は4372人となっています。

そういう点から見ても、愛知県でも夜間中学に対するニーズは、必ずあると思います。

現在行っている、「中学夜間学級」1か所だけでは不十分だと思います。十分に義務教育を受けられなかった人たちの学び直しの場として、文科省の言う公立の夜間中学を設置し義務教育の機会を保障すべきと要望して質問を終わります。

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