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大量輸送公共交通手段の安全確保について質問 しもおく奈歩議員 振興環境委員会(振興部)しもおく議員

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12月11日、しもおく奈歩議員は12月県議会の振興環境委員会(振興部)で
「大量輸送公共交通手段の安全確保」について一般質問を行いました。

全文を紹介します。
コチラからダウンロードできます

〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

【下奥委員】
大量輸送公共交通手段の安全確保について質問します。
 この間、大災害があいついでいます。
地震では、大阪北部地震、北海道胆振東部地震が起き、豪雨・台風災害では、西日本豪雨災害、台風21号などで大きな被害が生じました。災害なみの猛暑も猛威をふるいました。
東日本大震災、熊本地震など大地震が相次ぎ、日本列島の地震活動が活発化しているという指摘もあります。
風水害の激甚化などの背景に地球規模での気候変動があることは否定できません。 個々の災害における被災者支援に全力をあげるとともに、地震と津波、台風・豪雨災害、火山災害など、自然災害が多発する日本列島において、国民の命と財産を守ることが政治の役割です。いま政治が本腰を入れた対応を行うことが強く求められています。
私たち日本共産党は、学者・専門家、自治体・医療・福祉関係者をはじめ、国民の英知を結集して、従来の延長線上ではない抜本的対策を行うことを提唱しています。
関連して、当委員会の所管事項である交通対策の面からこの問題をとりあげたいと思います。

 先ず、9月議会でも問題提起しました、先の関空の災害事故を教訓とする中部空港の災害対策について、伺います。
9月議会での答弁の内容は、おおむね、国による被害の検証、それにもとづく対策の検討を注視していくというものでした。
そこでおたずねします。9月議会以後、国として、どのように被害を検証し、検討していくのか、進め方について、概要を報告してください。
 
【航空対策課主幹】
 国の公表資料では、航空ネットワークの維持、主要空港の機能確保等のための対策の検討を目的に、「全国主要空港における大規模自然災害対策に関する検討委員会」を立ち上げ、これまでに5回開催されております。第2回会議で示されたスケジュールでは、途中、中間とりまとめを行い、年度内に、取りまとめを行う予定となっております。

【下奥委員】
要するに、重要インフラの緊急点検を10月、11月に行い、ハード面の緊急対策を検討したものが、先日、閣僚会議で明らかになったということです。そしてこれにあわせて、「全国主要空港における大規模自然災害対策に関する検討委員会」でも、ハード面の緊急対策の検討をまずおこない、「中間とりまとめ」を行うことになっています。年度末には、ソフト面も含めたまとめを行う予定のようです。
 先ず、11月27日に、重要インフラの緊急点検に関する閣僚会議が開かれました。そこで、空港の非常用電源の浸水対策など緊急点検結果にもとづく緊急対策の概要が明らかになりました。このなかのとくに空港災害関連の主な内容について報告してください。
【航空対策課主幹】
 国の公表資料では、必要な機能が確保されていない場合、滑走路や誘導路等については、護岸のかさ上げや排水機能強化が、電源施設等については、浸水対策等が対応方策として示されております。

【下奥委員】
9月議会でも指摘しましたが、愛知県が公表している高潮浸水想定は、日本に上陸した過去最大の台風、室戸台風と同規模の台風が伊勢湾台風と同じルートで通る最悪の場合、1から2メートルの浸水が予想されるとして、浸水することが大前提になっています。
 今後、こうした浸水想定を見直すのか、どのような新たな対策を予定しているのか、お聞きいたします。

【航空対策課主幹】
 中部国際空港では、電源施設などの重要施設の防水対策を実施するとともに、「セントレア防災マニュアル」を策定し、1~2メートルの浸水があった場合でも、空港機能の早期復旧や、利用者等の安全確保などの対策を行っております。

【下奥委員】
「重要インフラの緊急点検の結果及び対応方策」の資料によると、空港施設への浸水の恐れに対する対策がとりあげられています。
 中部空港でも真剣な改善が必要ではないかと思われますが、いかがでしょうか。
 
【航空対策課主幹】
 中部国際空港では、現時点で必要と考えられる、高潮や電源施設への浸水などの対策は取られていると考えております。今後も、国の検証についての議論を注視してまいります。

【下奥委員】
「緊急点検」では、地震に対する点検もされていますが、どのような点検と対策を考えているのか、ご説明をお願いします。
 
【航空対策課主幹】
 国の公表資料によれば、地震による液状化による被害について、点検を行うものと思われます。

【下奥委員】
全国主要空港における、大規模自然災害対策に関する検討委員会の第三回委員会の「主な指摘事項」の中で、「仙台空港では、耐震性向上の取り組みとして、液状化対策を実施していたので、東日本大震災における滑走路等地震動そのものによる被害が軽微とどまった」という報告があります。
そこで、伺います。中部国際空港ではどのような状況なのか、お示しください。
 【航空対策課主幹】
 東日本大震災を受け、「愛知県防災会議地震部会」で行った、「愛知県東海地震・東南海地震・南海地震等被害予測調査」の結果によれば、中部国際空港の埋立は、良質な山土を利用する等の液状化対策を実施しており、空港の機能に対する液状化の影響は少ないことが確認されております。

【下奥委員】
「緊急点検」では、「発災時における旅客避難、復旧時における空港へのアクセス機能の確保等のための空港BCP見直し」に言及しています。
この空港アクセスの代替機能の確保について、中部空港の場合、どう対応しようとしているのか、お聞き致します。
 
【航空対策課主幹】
 中部国際空港では、空港島が孤立するような災害が発生した場合、まずは、島内に残された方への安全確保を第一に考えた対策が定められております。緊急的な交通手段については、被害の状況に応じ、関係機関と連携しながら対応することになるのではないかと考えております。

【下奥委員】
空港アクセスの確保も非常に重要であり、確保すべきです。
 次に、台風時などの走錨に起因する事故の再発防止について、国はどのような検討をしているか、お聞きします。
 
【航空対策課主幹】
 海上保安庁では、平成30年10月から、「荒天時の走錨等に起因する事故の再発防止に係る有識者検討会」を立ち上げ、検討を行っていると聞いております。

【下奥委員】
有識者検討会で検討し、年度内に結論をとりまとめるようですが、中部空港でも対策を進めることが必要です。
 ハード対策と同時に、ソフト対策が重要です。避難計画や早期復旧計画、滞留者への対応など改善計画はどのようにすすめられているのでしょうか。
 
【航空対策課主幹】
 国の公表資料によると、「全国主要空港における大規模自然災害対策に関する検討委員会」では、ハード対策の検証をした後に、今後の予定として、ソフト対策の検証を行うことになっております。引き続き、国の検証作業の内容について注視してまいります。

【下奥委員】
国は、すでに、「今後の空港における津波対策の進め方」として、○大規模な地震が想定される地域の沿岸部に立地する空港においては、早期に緊急避難体制を構築し、人命保護に万全を期することが必要。○特に津波のリスクが高いと考えられる空港では、人命保護のみならず、地域における空港の役割の重要性に鑑み、空港施設の早期復旧の観点から実施すべき対策についての検討も必要、としています。
 中部空港が津波のリスクが高い空港であることは明らかです。強力な対策の検討を強く要望しておきます。

【下奥委員】
 次に、リニア・中央新幹線の「安全確保」の問題について質問します。
公共交通にとって安全確保は命を守るため、不可欠なことであり、当然、当局は常に高い関心を払っていると考えます。当然、鉄道、バス、新幹線などの公共交通の安全確保は、昨近の頻発する災害を考慮すると、今まで以上に、慎重のうえにも慎重に、対応していくべきと考えます。
 そこで、交通対策課としてどのようにお考えか、まず基本見解をお聞きします。

【交通対策課主幹】
公共交通においては、安全の確保は最優先で取り組むべきものと認識しております。

【下奥委員】
交通対策課リニア事業推進室に、質問致します。事務分掌は、リニア対策の総合的な企画調整とか、建設促進とか、関連対策事業とか多岐にわたっておりますが、当然安全確保についても無関心ではないはずです。安全確保について、以下、丁寧なご回答を宜しくお願いいたします。
ご承知のように、近年、日本国内では大きな地震が相次いでおり、あらためて日本が世界でも有数の地震大国であり、その備えが万全でなければならないことは、言うまでもありません。
そこで伺います。リニア中央新幹線の地震への備えはどのようになっているのでしょうか。お示しください。
 
【リニア事業推進室長】
超電導リニア車両は、U字型のガイドウェイに囲まれた内側を約10cm浮上して非接触で走行するとともに、浮上・案内コイルの磁力の作用により、車両を常にガイドウェイの上下左右の中心に位置させようとする力が働くことから、地震時に車両が脱線することもなく、地震に強いシステムであると言えます。また、国の大深度地下使用技術指針・同解説によりますと、大深度地下施設は、周辺の地盤に追従して振動することから、周辺地盤や地表の地震動は、ほとんど影響を受けないものと記載されております。リニア中央新幹線の東京、名古屋のターミナル駅及び路線の大半はトンネルや地下構造であることから、地下空間の地震時の揺れは小さいと考えられております。さらに、JR東海は、東海道新幹線で実績のある早期地震警報システムを導入し、地震発生時には早期に列車を減速・停止させ、避難誘導を行うなど、地震への対策を講じると聞いております。

【下奥委員】
日本共産党の参議院議員がリニア問題で、「地震に強いリニアの根拠は何か」と質問しました。その中で、JR東海は、「リニアは脱線しない構造になっているから大丈夫だ」、「揺れてもトンネルは一緒に揺れるから大丈夫だ」、「危なそうなところはボルトで対応する」と言っているのに過ぎないことが明らかになりました。
 県は、このようなJR東海のずさんな対応について、どのような見解なのか。

【リニア事業推進室長】
JR東海の対応は、国の大深度地下使用技術指針・同解説等を踏まえたものと承知しております。

【下奥委員】
結局、JR東海の言い分を鵜呑みにするだけで何らの独自の安全策を考えていない、ということでしかありません。県民の命を守るべき自治体としての役割を投げ捨てているのではないでしょうか。
 では、政府はどのような見解であるか。県として掌握しているはずですが、紹介していただきたいと思います。

【リニア事業推進室長】
 平成28年5月26日の参議院国土交通委員会において、議論がされており、当時の国土交通省鉄道局長から超電導リニア車両はU字型のガイドウェイに囲まれて走行することから、物理的に脱線しない構造になっておりますと答弁されております。また、国土交通大臣から、阪神・淡路大震災や中越地震の被災状況等を踏まえて新たな対策を講じ、さらに、その効果を検証しながら地震対策に関する知見を深める取り組みを積み重ね、鉄道構造物の設計施工の際に用いられる鉄道構造物等設計標準・同解説に反映させており、JR東海はこれに基づき活断層部分を含め地震に対する安全対策を講じることとしております。さらに、活断層と交差する個所の具体的な構造については、更なる地質調査を行い、必要により専門家による検討委員会の助言を踏まえるなど、JR東海において慎重に検討がなされるものと承知しており、JR東海に対しては、万全の地震対策を行うよう引き続き指導監督する旨の答弁がされております。

【下奥委員】
私たち愛知県の共産党地方議員団として、10月に、大深度地下使用の認可がされた中央新幹線について政府交渉を行いました。そのさい、名古屋市が調査し断層と推定した堀川断層や尼ケ坂断層(あまがさか)断層とリニア中央新幹線は交差している点について国の見解を質問しました。
 国交省の担当者は、「JR東海の調査では、推定される断層について、断層によるズレは事業区域に達していないことが確認された」と述べました。
 そのうえで、国としても、「JR東海が行った調査については、専門的な地検が必要であることから、大深度地下法第20条『学識経験者に意見聴取を行うことができる』との規定にのっとり学識経験者に意見聴取した。そして妥当性について確認を行い、適正に判断されているとの結論に至った」と答弁がありました。
 そこで伺いますが、国としてのこの判断について、県当局は承知しているか伺いたい。また、妥当だと判断した根拠をどう理解しているか、説明していただきたいと思います。
 
【リニア事業推進室長】
国は、名古屋市付近に推定されている断層について、JR東海が行った地質調査で年代の古い地層に断層活動に伴うずれや変形が認められないとJR東海が判断していることを承知しており、その上で学識者による意見聴取を行い、その結果、事業者が実施した調査等について、妥当であるとの見解を得ているものと承知しております。

【下奥委員】
 不十分といいますか、妥当だと判断した根拠を県はそれで了承しましたということなのでしょうか。答弁を伺います。

【リニア事業推進室長】
 事業者であるJR東海は、大深度地下使用の使用認可申請にあたっては、国の技術指針等に基づいて実施しており、安全の確保について対応されているものと考えております。

【下奥委員】
県の見解は、要するに、有識者の見解を鵜呑みにしているだけでまったく主体性がありません。それでは県民の安全を守ることはできません。
 私たちは、この国土交通省による有識者の意見聴取の議事要旨を取り寄せ、その内容に愕然としました。こう述べています。「既存資料調査により、周辺の地形地質の特徴を把握し、概ねの支持地盤位置や埋没谷、活断層などの分布状況の確認により、支持地盤の連続性を把握した方法は妥当であると考える」。つまり、文科省の活断層調査データなど既存の資料結果を考慮するとJR東海の調査は妥当である、と述べただけであって、これから予想される地震や断層のずれについては、もちろん予知できないのですから、まったく検討していないのです。
 こんな杜撰な意見聴取でいいんでしょうか。県の見解を伺います。
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【リニア事業推進室長】
 事業者であるJR東海は、大深度地下使用の使用認可申請にあたっては、国の技術指針等に基づいて実施しており、安全の確保について対応されているものと考えております。

【下奥委員】
県や国の役割は、JR東海などの事業を、国民の立場からキチンとチェックすることです。追認するだけではだめです。
 この有識者の意見聴取は8月1日に行われました。このあと8月24日に中部圏大深度地下使用協議会が開催されました。
 このなかでのJR東海の説明は、ひどいものです。こうのべています。
「大深度地下は、地震動の影響は小さく、原則、耐震設計の必要はありませんが、トンネルと非常口の接続部については、大深度の技術指針に基づき、耐震設計を行い、必要により適切なセグメント及び継手を用いる等の対策を講じます」これだけの説明です。
公共交通機関にとって最も重視しないといけないはずの安全性を、真剣に考える姿勢とは思えない、説明だと思います。これでいいんでしょうか。県の見解を伺います。

【リニア事業推進室長】
 JR東海は事業区域とこれらの断層が交差する可能性がある周辺において、JR東海が実施したボーリングデータや公的機関等より収集したボーリングデータを用いて、年代の古い地層に断層活動に伴うずれや変形が認められないことが確認できたため、これらの断層は事業区域周辺に達していないと判断しております。この判断に対して、国は大深度地下の公共用使用に関する特別措置法第20条の規定に基づき、学識者より意見聴取を行い、その結果、事業者が実施した調査等について、妥当であるとの見解を得ているものと承知しております。

【下奥委員】
地震対策について、そもそも地震の揺れだけの問題にして、断層でもっとも問題な地層のずれをまったく考慮していないのです。ずれについては、いま現在、地震のずれは到達していない、というだけです。地震があって、ズレた場合どうするのか、まったく対策はないのです。しかも、今日の地震の特徴は、これまで活断層が存在しないとされているところで次々と大きな地震が起こっているではありませんか。つまり、地震については、まだまだ未解明だと言わなければなりません。予知はできないのです。それだけに慎重な対応が必要です。
 名古屋市防災会議 地震災害対策本部会が昨年1月に「名古屋市付近に想定されている断層に関する報告書」というものを出しています。その中で、「熊本地震をきっかけに、市民から活断層への不安が高まっている」「不確定な活断層に関して、専門性が高い調査が必要」「国・地方公共団体がそれぞれの役割に応じた働きができるよう、国に働きかける」など、と述べています。
 新たな推定断層である堀川断層や尼ケ坂断層などが存在する、名古屋市が報告書の中で求めているような調査が必要です。見解を伺います。

【リニア事業推進室長】
国の大深度地下使用技術指針・同解説では、大深度地下使用の中で地震時の影響について、地震により受ける影響は小さいと考えられるので、原則として地震の影響を考慮する必要はないが、地上部との接続部分や、振動特性に異なる地盤に設置される場合などには検討を行い、必要に応じて対策をとるものとすると記載されております。また、大深度地下は硬くよく締まった地盤で構成されていることから、地震動による影響は小さく、原則として耐震設計は必要ないと考えられると記載されております。従いまして、JR東海は国の大深度の技術指針等に基づいた説明をしたものと承知しております。 

【下奥委員】
そのことについて、県は、交通の安全は最優先でなければならいないと言った県はこれでいいのか見解を示してください。

【リニア事業推進室長】
 公共交通においては、安全の確保は最優先で取り組むものと認識しております。
 事業者であるJR東海は、大深度地下使用の使用認可申請にあたっては、繰り返しになりますが、国の技術指針等に基づいて実施しており、安全の確保について対応されているものと考えております。
【下奥委員】
(ご質問)

【リニア事業推進室長】
繰り返しになりますが、JR東海から、事業区域と新たな推定断層が交差する可能性がある周辺において、ボーリング調査を実施し、公的機関等により収集したボーリングデータとあわせて、地盤急変部の有無を確認しております。その結果、事業区域とこれらの断層が交差する可能性のある周辺において、年代の古い地層に断層活動に伴うずれや変形が認められないことが確認できたため、これらの断層は事業区域には達していないと判断したと聞いております。

【下奥委員】
これまで、質問してきた、大量輸送交通手段の安全確保の問題は公共交通の根本に関わる大問題であり、県民の命を守るべき県政の重要な構成部分です。
今日、災害が繰り返される中で、あらためて愛知県として、位置づけることを強く要求すると同時に、安全性がはっきりしない、ずさんな計画であるリニアは直ちに中止をすることを強く求め、質問といたします。

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