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[2017年10月3日]健康福祉委員会 障害者の働き方 わしの議員

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

障碍者手帳の保持者数と就労者数を問う

【わしの恵子委員】

障害者の働き方について質問したいと思います。

最初に、愛知県内の身体、知的、精神障害者の人数について、手帳所持者の現状でお答えいただきたいと思います。

【障害福祉課主幹】

平成29年4月1日現在の指定都市、中核市を含む愛知県内の手帳所持者数をお答えします。

身体障害者手帳の所持者数は238,551人、知的障害者に対して交付する療育手帳の所持者数は52,719人、精神障害者保健福祉手帳の所持者数は60,144人となっております。

【わしの恵子委員】

ここ数年間で、精神障害の方が増加しているし、また、知的障害者の方も増加していると聞きますが、いかがでしょうか。

【障害福祉課主幹】

各年度4月1日現在の過去3年間の県内手帳所持者数の推移を見ますと、精神保健福祉手帳では、平成27年度52,121人であったのが、平成28年度は対前年3,932人増の56,053人、平成29年度は対前年4,091人増の60,144人となっております。

また、知的障害者に対して交付する療育手帳では、平成27年度49,037人であったのが、平成28年度は対前年1,762人増の50,799人、平成29年度は対前年1,920人増の52,719人となっております。

【わしの恵子委員】

大変、増えているわけでけども、そのうち就職者の状況について、障害の種別ごとに教えいただきたいと思います。

【障害福祉課主幹】

愛知労働局の統計情報によりますと、平成28年6月1日現在の50人以上規模の民間企業における障害者の雇用状況は、身体障害者20,441.5人、知的障害者6,107.5人、精神障害者2,475.5人となっております。

なお、この統計数値は、重度の身体障害者、重度の知的障害者の方1人を2人に相当するものとしてダブルカウントを行い、短時間労働者は1人を0.5人に相当するものとしてカウントしております。

福祉労働から民間企業への就労

【わしの恵子委員】

就労を希望する障害をもつ方が、障害者の権利に関する条約に基づいて、安心して生活をしていく、安定した地域生活を継続していくためには、就労を希望する人が安心して働けるように応援することがとても重要だと考えています。

国は、雇用の分野における障害を理由とする差別的取り扱いを禁止するとともに、2018年4月からは、精神障害者を法定雇用率の算定基礎に加える等の措置を講ずることによって、障害者の法定雇用率を現行の2%から2.2%に引き上げることになりました。これによって障害のある方の就労が一定進むことを期待します。

そこでお聞きしますのは、福祉就労から民間企業等への就労について、どのような実態でしょうか、伺います。

【障害福祉課主幹】

就労支援事業所等の福祉施設から民間企業等へ一般就労した方は、平成28年度の実績で948人となっております。

なお、平成29年度までを計画期間とします「第4期愛知県障害福祉計画」におきまして、今年度末における福祉施設から一般就労への移行者数を1,178人と目標値を定めておりまして、平成28年度実績の948人は、進捗率80.5%という現状でございます。

【わしの恵子委員】

愛知県では障害福祉計画を策定して、就労移行支援事業に取り組んでおります。平成28年度では948人で、進捗率は目標に対して80.5%というお答えでしたが、それに対する健康福祉部としてどのような評価をされているのか伺います。

【障害福祉課主幹】

福祉施設から一般就労への移行につきましては、年々増加傾向にありまして、平成28年度実績は過去最多となっており、障害福祉計画に定める成果目標に向けて着実に推進しているものと評価しております。

なお、一般就労への移行が増加している要因としては、就労訓練を行うサービス事業所の増加や、法定雇用率の引き上げ、障害者雇用が義務付けられる事業主の範囲の拡大といった国の障害者雇用施策の制度改正が背景にあるのではないかと考えております。

【わしの恵子委員】

障害福祉計画に基づいて、取り組んでおられるということでしたけれでも、私は、民間企業、常用労働者50人規模で障害者が働いている状況について調べてみました。

やはり、働く人は年々増えています。しかし、28年度の愛知県の実雇用率は1.85と全国の1.92と比べると低くて、最下位の東京の次、全国で2番目に低く、毎年度で見てもね、平成22年度の34位をピークにして、それ以降低下しているんですね。26年度は最下位の47位、そして28年度は46位と、下位からなかなか抜け出せない、こういう状況です。このように障害を抱えながら働く人の割合が全国水準からみて低いという県内の実態をみて、私は大変驚きました。

あいち健康福祉ビジョン2020を読んでみますと、「就労・雇用は、障害のある人の自立・社会参加のための重要な柱であり、特にこれまで福祉施設を利用していた人が、民間企業等に就労することは、自立した地域生活を安定的かつ継続的に営む上で大きな意味を持つため、障害のある人が能力を最大限発揮し、働くことによって社会に貢献できるよう、福祉関係機関と労働関係機関の連携を強化し、就労の機会を提供します」と施策の方向性を打ち出しております。

具体的にどのように進めておられるのか伺いたいと思います。

【障害福祉課主幹】

県では、県内12の全ての障害保健福祉圏域におきまして、障害者就業・生活支援センターを設置し、就労面と生活面での一体的かつ総合的な支援を実施しており、生活面で日常生活上の相談支援を行いますとともに、就労面では、愛知労働局、県産業労働部と連携・協力して、就職活動への支援・助言や、在職者に対する指導・助言などを行っております。

各センターでは、定期的に雇用、保健、福祉、教育等の関係機関による会議を開催しまして、相互の情報共有を図るなど連携を強化して、障害のある方の就労を支援しているところでございます。引き続き、福祉関係機関、労働関係機関の連携をしっかりとって、障害のある方の就労支援を充実してまいります。

【わしの恵子委員】

いろいろ努力しているということで、特に福祉関係機関と労働関係機関の連携によって就労支援を進めるために、健康福祉部としても努力しているという答弁だったと思います。

しかし、全国の水準から見て、障害者の一般就労の実雇用率は最低水準であって、福祉就労から一般就労への移行がさらに進むことが求められていると考えます。今後、さらなる前進が必要だと思いますが、健康福祉部としてお考えがあれば教えていただきたいと思います。

【障害福祉課主幹】

平成28年度の福祉就労から一般就労へ移行した者の約7割が、就労移行支援事業所の利用者である一方、就労移行率が0といった就労移行支援事業所が一定程度ありますことから、就労移行率の低い事業所の質の向上を図る必要があると考えております。

このため、事業者指定時や、事業所開設後の指導を通じまして、就労移行支援事業所の質の確保を図り、福祉就労から一般就労への移行をさらに進めてまいりたいと考えております。

また、平成30年度から事業所、家族との連絡調整等の支援を行う「就労定着支援」といった新たな障害福祉サービスが始まりますので、こうした新しいサービスも活用して、障害のある方の一般就労への移行を進めてまいりたいと考えております。

【わしの恵子委員】

 福祉施設から一般就労への移行を推進していく一方で、障害の状況等によって、一般就労へ移行することが困難な人の働く場も、当然ですけれども求められます。

しかし、福祉的就労の場となる就労継続支援事業ですね、2015年度の平均の月額工賃ですが、就労継続支援事業所A型で60,525円、就労継続支援事業所B型では15,041円と、民間企業等における賃金と比べて大変低い水準です。安定した地域生活を継続していくために、就労継続支援事業所における工賃向上を図る必要があると考えますが、県としてどのような支援ができるのか検討はされているでしょうか。

【障害福祉課主幹】

県では、就労継続支援事業所等における工賃水準の向上を図るため、事業所が抱える課題に対して、専門的技術・知識を持ったアドバイザーを派遣して、生産技術や販売、経営や店舗運営などの改善の支援を行っております。

また、商品開発や販売戦略、生産率向上のための企業的手法の導入による研修を事業所向けに行っており、引き続き、こうした取組により、工賃向上への支援を行っていきたいと考えております。

【わしの恵子委員】

支援を行っておられますけども、その成果といいますか、どのように感じておられるでしょうか。

【障害福祉課主幹】

工賃向上に対するアドバイザーの派遣とか、企業的手法の研修ということで、従来の授産所の経営から一歩踏み出た、市場を視野に入れたような経営手法、事業所の運営手法を施設管理者の方に持っていただいているのではないかと考えております。

障害者ゆえに不利益を被ることのないように

【わしの恵子委員】

今年8月23日の中日新聞をみますと、就労支援A型事業所である株式会社障がい者支援機構、北区ですけれども、経営に行き詰まって、北区と清須市の2か所の就労支援A型事業所の利用者69名が8月31日で解雇されると、そういう報道がありました。

就労支援A型というのは、障害者総合支援法に定められた事業の一つで、障害者と雇用契約を結んで、最低賃金を保障するものです。運営主体は、社会福祉法人の他に株式会社など営利企業の参入も認められております。

そこで、きょうされん愛知支部と全国福祉保育労が9月21日、名古屋市役所を訪れて、A型事業所への指導を求めて名古屋市長あての申入書を提出したと伺いました。

そこで質問ですが、この問題は、清須市の就労支援A型事業所でも同じことが起きていますので、県はこの問題についてどんな対応をされたのか、伺いたいと思います。

【障害福祉課主幹】

7月28日に法人の代表者が来庁しまして、利用者の減少による経営不振により運営する全事業所を廃止したいと連絡を受けました。

そこで、県からは、法人代表者に対しまして、利用者に対する説明会の開催、利用者の個別面談による今後の意向確認と移行先の確保、未払賃金の支払いを指示をしまして、法人は、8月1日に利用者合同説明会を開催しました。また、8月7日、8日、9日に利用者個別面談を実施しまして、利用者の今後の意向を確認しております。

利用者の移行先確保の支援としまして、愛知労働局と連携し、ハローワーク名古屋中において、利用者の受入れ先として支援をお願いします県内のA型事業所を対象とした説明会を実施いたしました。

なお、この障がい者支援機構の本県が所管するA型事業所、県に1か所ございますけれども、そこの全利用者14名に係る現在の状況は、他のA型事業所などに移行先がほぼ決定している方が7名、失業手当の給付を受けてから移行先を考えたいとしている方など移行先が未定である方が7名となっております。

移行先が未定の7名の方につきましては、それぞれ相談支援を担当していただく相談支援事業所が決まっておりますので、各相談支援事業所と連携をとり、引き続き、移行先確保の支援をしてまいります。

【わしの恵子委員】

県としては具体的に対応していただいということですけれども、名古屋市役所へ申し入れに行った障害者の方は「障害年金だけでは食べていけない、あと1年で貯金が底をつく」と訴えられておりましたけれども、障害者も当たり前に働くという権利は当然だと思います。障害者権利条約の批准から3年半、そして障害者雇用促進法の差別禁止条項等の施行から1年余となりますが、今回の解雇問題は明らかに障害ゆえの不利益といえるのではないかと思います。

県としては、こういう問題が起こらないように、今後どのような対策をお考えか、伺いたいと思います。

【障害福祉課主幹】

県では、事業所の指定審査の際に、収支予算書を提出させて、作業収入の見込みと賃

金支払額について確認をしておりますけれども、その後の状況確認が不十分であったことから、今後は、定期的な実績報告を求めていくことも検討してまいります。

また、事業所の実地指導においては、生産活動が最低賃金を支払うことになっているかなど工賃に関する収支について重点的に確認してまいりたいと考えております。

【わしの恵子委員】

お答えいただきましたけれども、この問題を今回質問するにあたって、働く意欲がある障害のある人が、特性に応じて能力を十分発揮できるように、就労・定着までの切れ目ない支援が必要になることを、あらためて思いました。是非、引き続いて対応をお願いしまして、質問を終わりたいと思います。

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