議会報告

[2016年3月15日]特別養護老人ホームの増設を求める

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団事務局〕

【わしの 恵子委員】

 川崎市にある大手企業「メッセージ」傘下の介護付有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」において、入居者3人が連続して転落死した事件は、全国に大きな衝撃を与えました。

しんぶん赤旗編集部は、この施設が川崎市に提出した「事故報告書」などを情報公開で入手しましたが、施設側が市に示した再発防止策まで、3件とも同じような記述だったということです。

更に、報告書によると、昨年の7月には、入居者が不在だと誤解して2日間も食事や排せつの介助をしていない事故が起きていたそうですが、7月の暑い時期に2日間も居室で放置すれば脱水症状などで命にかかわりかねない、と思うものです。

有料老人ホーム「アミーユ」は、私の住む西区にもあり、とても心配して調べました。

株式会社メッセージが設置する施設「アミーユ」は、名古屋市内に16か所ありまして、893人の入居定員だということが分かりました。

厚労省がメッセージ本社に立入検査をし、内部告発により虐待が発覚した「アミーユ大曽根」には名古屋市も監査に入りました。

私ども共産党名古屋市議団が調査しましたところ、市内のアミーユ16施設の介護職員は、2015年8月末現在で414人ですが、2014年度には154人が入職し、160人が退職しておりました。なんと職員の4割近くが離職している計算です。厚労省が所管している財団法人の2013年度調査では、介護職員の離職率は全国平均で16.6%ですので、アミーユ施設の離職率の高さは異常です。

そこでお聞きしますが、メッセージが設置する有料老人ホーム「アミーユ」は名古屋市の他に、県内に何か所あるのか、どこの市町村にあるのかまず1点伺います。

 

【高齢福祉課主幹】

名古屋市以外の県内には、株式会社メッセージが設置する有料老人ホーム「アミーユ」につきましては、豊山町に1か所ございます。

 

【わしの 恵子委員】

豊山町に1か所あるということですが、川崎市の事故を受けて、県はどのような対応をされたのか伺います。

 

【監査指導室長】

川崎市の事故は平成27年9月に全国的に報道されたが、そのころ、大阪府の豊中市において高齢者虐待により(株)メッセージの事業所が処分された。この処分に関連し、国から、平成27年9月に(株)メッセージ関係の介護保険事業所の直近の実地指導の結果について照会があり、平成23年6月の実地指導における「指示事項なし」の結果を報告した。

また、同時に、県として、虐待が疑われる事故報告、苦情が、前回実地指導以後にないかを豊山町に確認したところ、「該当事例なし」との報告を受けたところである。

さらに国から、平成27年10月に再度、過去5年の重大事故(死亡事故、医療機関受診等)の有無について照会があり、豊山町に調査を依頼したところ、市町村への報告義務のある事故報告は4件だったが、転倒骨折等一般的な事故であり、虐待を疑わせる事故はなかった。

県としては、該当施設が過去の実地指導でも指示事項がなく、豊山町にも虐待を疑わせるような事故報告や苦情が報告されていないことを確認している。

 

【わしの 恵子委員】

介護施設や有料老人ホームに対する指導・監査ですが、私は残念だと思うのですが、川崎市の対応ですが、調べたところ、市の高齢者事業推進課は転落事故が2件連続した時点で、いずれも口頭で再発防止に努めるよう指導しただけで、結局、市が施設に立ち入って調査をしたのは、事故発生から半年以上も経ってからだったということで、本当に今回の例は大変だったんだなと思いますが、対応について、県はそういうことではないということが良く分かりましたが、私が心配するのは、有料老人ホームとかいろんな施設がありますが、特養ホームと指導・監査のやり方が違うと思う。

例えば川崎で言うと、市内の有料老人ホームやグループホームが239施設で、担当職員は基本的に2人だけで監査に入っていたということでちょっと驚きました。毎年約20施設しか入れません。単純計算で、監査が入るのは10年に1度だけということになります。これは本当に特殊なことだと思うんですが、そういう中でも、川崎市でも、特養ホームについては、2,3年に1回監査に入る計画だということでした。

私がお聞きしたいのは、介護職員の離職率が高いことだとか、介護職員の体制が不十分な問題というのは、この「アミーユ」だけではなく、他の有料老人ホームでも起こりうる問題ではないかと思います。

愛知県では県内の有料老人ホームへの指導・監査について、どのような職員体制で、どれくらいの頻度で実施されているのか、またどういった基準により指導・監査されているのかお尋ねしたいと思います。

 

【高齢福祉課主幹】

老人福祉法に基づく有料老人ホームの立入調査の実施にあたりましては、本県では、立入調査の実施回数や調査方法を規定いたします「有料老人ホーム立入調査実施要綱」を定めております。現在は、立入調査に関する業務だけではなく、他の業務との兼務ではございますが、高齢福祉課の職員5名の体制で対応しており、調査当日は2名1組となって、原則3年に1回調査を実施することとしております。

指導の基準といたしましては、本県では「愛知県有料老人ホーム設置運営指導指針」を定めており、立入調査にあたっては、指針に基づき、職員の配置状況や施設や設備の状況、サービスの提供状況などが指針に定める内容に適合し、適切に運営されているかどうか、業務記録や介護記録、出勤簿など、各種の記録書類により確認をしているところでございます。

 

【わしの 恵子委員】

特別養護老人ホームに対する指導・監査について、県はどのような職員体制で、どれくらいの頻度で実施されているのか。どういった基準により指導・監査されているのか伺います。

 

【監査指導室長】

介護保険法の特別養護老人ホームの実地指導については、監査指導室の担当職員8名で対応している。当日は2名体制で1日かけ、おおむね2年に1回実施している。

監査については、不正請求や著しい運営基準違反等の疑いがある場合に行うものであり、実地指導の結果や内部告発等から、不正の疑わしい事業所には迅速かつ適切に監査を実施している。

実地指導・監査については、国の「介護保険施設等指導指針及び監査指針」と県の「介護保険サービス事業者等指導及び監査実施要綱」により、有料老人ホームと同様、人員面では適正に配置されているか、運営面では一連のケアマネジメントが適切に行われているか、報酬は算定要件に基づき適切に請求されているか等を確認し、適正な事業実施の確保を図っている。

 

【わしの 恵子委員】

それぞれ、有料老人ホームと特養ホームに対してお答えいただきました。有料老人ホームの方は5名で行っているということで3年に1回、特養については8名で行っていて2年に1回という報告があったわけですが、それでは、調査対象になっている数ですが、有料老人ホームと特養と両方お示しいただきたいと思います。

【高齢福祉課主幹】

有料老人ホームでございますが、県で所管いたします有料老人ホームでございますが、28年1月1日現在で県が所管する、これは政令・中核市は所管しておりませんので、政令・中核市以外の県内の有料老人ホームの数でございますが、28年1月1日現在で297か所ございます。

 

【監査指導室長】

 介護保険の指導対象としている特別養護老人ホームは、平成27年度で143となっている。

 

【わしの 恵子委員】

今お答えいただきましたが、有料老人ホームは監査・指導の対象が297か所で5名でやられていると、特養の方は143か所を8名でやられているということが分かり、やはり特養の方がきちっと指導・監査が出来るのかなと思っています。

次に、国において、指針を改正し、介護施設に対し、抜き打ちでの実地指導を可能にするとの報道がありましたが、本県ではどのように対応するつもりなのか伺います。

 

【監査指導室長】

国は、3月7日の全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議において、高齢者虐待との関連が疑われる場合等を含め、事業所の日常におけるサービスの提供状況を確認する必要がある場合には、「介護保険施設等指導指針」を改正し、正式に、抜き打ちでの実地指導を認めるとの説明があった。

本県では、苦情や内部告発等不正が疑われる事業所には、現行の国の指針で「あらかじめ」通知することとされており、通常は1か月前に送付している実施通知を、直前、場合によっては、当日(朝)送付することにより、従来から抜き打ちでの実地指導を適時適切に行ってきたところだが、今後も、国指針の改正内容を踏まえつつ、より効果的な抜き打ちの実地指導を行っていく。

 

【わしの 恵子委員】

介護職員の離職率が高いことや、職員体制の不十分さ、介護職員の給与など待遇が悪

いなどと言われています。これは他の施設でも抱えている問題だと思います。厚生労働省によると、介護施設の職員らによる高齢者への虐待は2014年度中に300件が確認され、8年連続で過去最多を更新しているが、職員体制の問題もあるのではないかと思う。

貧困な介護の現状を打開し、介護の受け皿作りのためにも介護労働者の処遇改善は本当に待ったなしの課題だと思います。介護職員は、他職種に比べ月額で10万円も低いと言われています。本来は、介護報酬改定で抜本的な処遇改善を図るべきなのに、昨年4月には2.27%の介護報酬引き下げが行われたところであります。

そこで、介護従事者の処遇改善や資質の向上などについて、県としてどのように取り

組まれているのか伺います。そして、今後の改善策があれば伺いたいと思います。

 

【地域福祉課主幹】

県では、地域医療介護総合確保基金事業を活用し、介護職員の専門性や社会的評価向

上のための「人材の資質向上」及び「労働環境・処遇改善」の取組を進めている。

労働環境や処遇の改善に向けた具体的な取組としては、事業所の労務管理のための管

理者研修や、子育て中の介護従事者のための介護施設内保育所の設置促進などに取り組んでいる。

一方、介護従事者の資質向上としては、認知症への対応研修など専門分野の研修のほ

か、中堅職員や管理者など職位に応じた「キャリアパス対応生涯研修」を始め介護従事者の資格取得のための研修費用に助成を行うなど、介

護従事者のキャリアアップ支援に努めているところである。

 

【わしの 恵子委員】

様々な方策が行われており、これからも取り組まれるとのことです。

 具体的に介護報酬が低い問題とか、やめる人が多く職員1人の負担が大きくなってい

るという事があるので、しっかり改善に取り組んでいただきたいと思います。

 

愛知県が、根本的には介護を有料老人ホームに頼るのではなく、特別養護老人ホームを増設すべきと考えるが、どのようにされるのかお聞きしたいと思います。

 

【高齢福祉課主幹】

 特別養護老人ホームの増設につきましてお答えをさせて頂きます。特別養護老人ホームにつきましては、定員30名以上の施設につきましては、県の高齢者健康福祉計画において、定員29名以下の施設につきましては、市町村の介護保険事業計画におきまして、市町村が推計したサービス量の見込みにより整備目標を定め、計画的に整備を進めているところでございます。

 平成27年3月に策定しました第6期計画におきましては、平成27年度から29年度までの3年間において、定員30名以上の特別養護老人ホームは、2,327人分を、定員29名以下の特別養護老人ホームでは、899人分の定員増を計画しており、着実な整備を促進してまいります。

 

【わしの 恵子委員】

30人以上と29人以下ということでお答えいただきました。お聞きしたいのは80人規模とか大規模なものは愛知県では今後作る計画はお持ちではないのでしょうか。

 

【高齢福祉課主幹】

定員30人以上の大規模な特養につきましては、来年度も予算化を図っており、13施設で1,140人分、これは継続も含めてですが、予算化を図っているところでございます。

 

【わしの 恵子委員】

30名以上が13か所で1,140名分ということで、愛知県が作っていくというお答えだったと思います。

私は待機者の問題を考えるのならば、小さなものも地域に密着して出来ることもいいと思いますが、県が率先して中型、大規模な特養を増設していただきたいということを要望して、この問題は終わりたいと思います。

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