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愛知県後期高齢者医療広域連合会議(2019.8.16)

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保険料、低所得者に重圧

 愛知県後期高齢者医療広域連合(連合長・河村たかし名古屋市長)の定例議会が8月16日名古屋市内でおこなわれました。同連合は75歳以上を対象とする後期高齢者医療保険を運営しています。    
 後期高齢者医療制度は、高齢者を年齢で区切り、75歳以上を別枠の医療保険に強制的に囲い込んで、負担増と差別医療を押しつける稀代の悪法です。2008年の制度導入以来5回にわたる保険料値上げが実施され、高齢者の生活を圧迫する重大要因となっています。
 2018年度の特別会計決算の審議で、日本共産党の伊藤建治議員(春日井市議)は、保険料未納による有効期間が短い短期保険証の発行数の推移、所得階層別の内訳、発行している市町村数について聞きました。
 後期高齢者医療保険の保険料は、年間18万円以上の年金受給者は原則年金天引きの「特別徴収」ですが、18万円未満の場合、口座振替か納付書による「普通徴収」になります。滞納は普通徴収の低所得層で発生しているとみられます。
 伊藤議員の質問に広域連合側は、短期保険証の発行件数は今年3月末現在、34市町748件(前年度比58件減)と答えました。20の市町村で短期保険証が発行されていないことがわかりました。
 広域連合側が明らかにした短期保険証を交付された人の所得内訳は、ゼロ285人、58万円以下125人、200万円以下277人。伊藤議員は、「短期保険証の交付を受けた方の92%が所得200万円以下。滞納している人のほとんどは、払いたくても払えない状況。また、20自治体が短期保険証を発行していないのは、きめ細かい納付相談をしているから。この取り組みを広げるべきだ」と指摘しました。
 伊藤議員は、①被保険者本人の所得金額の合計から33万円を引いた金額が58万円以下の場合、17年度「2割軽減」だったのが18年度から「軽減なし」になったこと②被用者保険(健保組合や協会けんぽなど)の元被扶養者に対する均等割軽減が「7割軽減」から「5割軽減」になった国の制度改悪による影響額を聞きました。
 広域連合側は、「所得割軽減の見直しで保険料が増えた方は約10万人、影響額は約5億2000万円。元被扶養者の均等割軽減見直しで保険料が増えた方は約4万1000人、影響額は約3億7000万円」と答えました。
 伊藤議員は「過酷な負担増を実施した今決算は容認できない」と反対しました。決算は日本共産党以外の賛成で認定されました。
 一般質問で伊藤議員は20年度におこなわれる保険料率改定の問題を取り上げました。同議員は、「19年度の特別会計の歳入から歳出を差し引いた額が272億円あり、市町村・国の負担金を精算した純粋な黒字が152億円。今年度の保険料の抑制に充てた分を除いても約78億円の剰余金がある。また昨年度の歳出で、県財政安定化基金に765万円を拠出している。保険料率の引き下げができるのではないか」と追及しました。
 広域連合側は「剰余金は保険料率の軽減に充てる。財政安定化基金は、剰余金を活用しても保険料率が増加する場合に活用が認められる」と、基金活用による保険料軽減に否定的な考えを示しました。また、伊藤議員が東京都が実施している独自軽減を求めたところ、河村連合長は、「調べてみたい」と答えました。 
 会場周辺では、全日本年金者組合愛知県本部の役員らが後期高齢者医療制度の廃止など制度改善を求める宣伝をおこないました。

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