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[2016年12月20日]12月議会反対討論 下奥議員

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〔未定稿 文責:日本共産党愛知県議会議員団〕

 日本共産党しもおく奈歩です。私は、日本共産党愛知県議会議員団を代表して、第144号議案平成28年度愛知県一般会計補正予算第4号について、第153号議案愛知県国際展示場条例の制定について、第154号議案愛知県国民健康保険運営協議会条例の制定について、第165号議案工事請負契約の締結について、及び第176号議案訴えの提起について反対の立場から討論を行います。

 最初に、第144号議案平成28年度愛知県一般会計補正予算第4号についてです。

航空技術のすばらしさだけでなく、負の歴史も伝えるべき

 まず、今回補正予算で、あいち航空ミュージアムのオープンに向けて、展示コンテンツ整備費に係る債務負担行為約8億8千万円が計上されています。

 その議案説明の中に、来場者が航空機の歴史や仕組みなどを学習する施設になるように制作する、と記載されていました。

 そこで私は、振興環境委員会で「航空機の歴史」について若者や子供たちを含め、来場者に歴史についての何をどう伝えるのか、と質問をしました。技術の発展にということにだけ触れて、軍事利用されてしまった負の歴史については触れられませんでした。航空機技術の発展とすばらしさを否定するものではありません。しかし、素晴らしいだけではいけません。

 私が8月に行った各務原航空宇宙科学博物館では、軍事期の説明の記載は「技術がトップレベルで素晴らしかった」ということのみでした。愛知県も同じような展示の仕方になるのではないかと大いに危惧するものです。

 国空気の素晴らしい技術が戦争に進む中で、軍事利用されてしまった歴史と、二度と軍事利用させない平和のための利用にしていくんだということを冷静に伝えていくことが多くの若者たちが影響を受ける博物館だけに重要な役割だと思います。

 県当局として、若者や子供たちへの負の歴史や反省、平和利用へのメッセージの伝え方に及び腰な姿勢であり、技術のすばらしさだけが強調される恐れのある、あいち航空ミュージアムには賛成できません。

 次に、同じく補正予算で放課後子ども教室の整備推進についてです。

学童を必要とする子どもたちの生活の補償を求める

 これは、放課後子ども教室と放課後児童クラブ、いわゆる学童保育を一体型にしようというものです。

 学童保育は、共働き家庭の小学校に通う子供たちを対象にした、放課後の生活と遊びの場を提供し、発達を保障するというのが学童保育です。

 一方放課後子ども教室というのは、全ての子ども達を対象として、放課後や週末等に学校の余裕教室などを活用して、様々な体験活動の機会を提供するものです。

 私は放課後の子ども達の安全な居場所遊びや学びの場が確保できるという点では、この全児童対策も非常に大事で、どちらもそれ俺の役割があると思います。

 その性格の違うものを一体化しようというのは無理があると思います。問題点を3点述べたいと思います。

 一点目は、大規模ルームになる危険性が高く、指導員の目が届く範囲には限界があって、事故などの安全面の心配が高まっていくことが懸念されます。

 二点目は、子ども達の関係、居場所づくりが大変になることです。放課後子ども教室は申し込みをすれば誰でも入室できるので、児童の入れ替わりも激しく、かつ大規模なので、子ども同士、顔や名前さえ覚えられない状況となってしまうのではないかと思います

 三点目は、放課後子ども教室が学童保育の代替品として使われる恐れがあります。本当は学童保育のコースに預けたいんだけれども、費用がそっちの方はかなり高いので、放課後子ども教室の方を選んでいるという保護者も少なくありません。

 以上、今述べてきた点から、放課後子ども教室と放課後児童クラブいわゆる学童保育それぞれ性格の違うものを一体型にしようという今回の補正予算には賛成できません。

 次に、第153号議案愛知県国際展示場条例の制定についてです。

無駄な大型開発に県民の税金を使うな

 この愛知県国際展示場は、2020年の東京オリンピック、パラリンピックで首都圏の会場が使えないため、その受け皿として整備されるものです。

 今回の議案説明の資料に、稼働率25%で収支が均衡できる料金とするとあります。しかし、振興環境協委員会の議案質疑の中で、何度聞いてもまともな収支計画も、稼働率25%で収支が均衡できるという根拠も示すことができず、極めてずさんなやり方だと思います。

 愛知県国際展示場は、何百億という県民の税金を湯水のごとく使う、文字通りの無駄な大型開発です。

 また、展示場を理由にリニアや中部国際空港二本目滑走路の推進にも拍車がかかり、これからの若い世代も含め、県民の負担が増すばかりです。

 さらに、今回の委員会の中で、国際展示場への集客につながるとして、カジノを含む統合型リゾート施設を呼ぶために展示場を利用する恐れがあることがわかりました。昨日の中日新聞に掲載された世論調査の結果で、カジノ解禁に69%の国民が反対しているということが示されました。若者を含め多くの人を不幸に陥れるカジノを「実現可能性を研究・検討する」という、こうした愛知県の姿勢は歪んでいると思います。

 そういった問題も含めて今回の愛知県国際展示場条例の制定には賛成できません。

 次に、第154号議案愛知県国民健康保険運営協議会条例の制定についてです。

県民いじめ、市町村締め付けの国保都道府県化

 これは、国民健康保険の都道府県化に伴うものです。保険者が市町村と都道府県になることで、医療費削減の道具にされるのではないかと危惧するものです。

 例えば国が「医療費の削減を都道府県が率先してやりなさい」と促し、都道府県はそれを受け、削減、効率化、適正化の名の下に、地域医療構想で医療提供を抑制し、さらに、市町村に対して、国民健康保険料の滞納者を少なくしなさいというと、市町村は保険料の引き上げをし、さらに、払えなかったら差し押さえと取り立ての一層の強化につながりかねません。

 そして、県から市町村に支払われる保険給付金等交付金というものがありますが、これも「医療費適正化に努力」したかどうかで、交付が削減されるとしたら、都道府県に財布を握らせて、市町村をさらに締め付けるものになることが懸念されます。

 よって、国保の都道府県かは法律で制定されてしまいましたが、条例など制度確立の途上にあり、わが党は「今からでも引き返せ」を基本にしています。県民いじめ、市町村締め付けにつながる懸念のある本議案には賛成できません。

 次に、第165号議案工事請負契約の締結についてです。

総合的に公正に評価するべき

 これは、愛知県国際展示場の整備事業者を契約するというものです。今回、整備事業者が、竹中工務店が落札率99.9%で仮契約となっています。

 県の募集に対して4社の応募があり、入札の結果、評価が高かったのが竹中工務店でした。

 その評価方法に疑問があります。今回、予定価格を最初からオープンにした上での入札でした。そして予定価格のいないの場合、30点なので、応募した4社とも高い入札率となっています。

 みんな価格評価は自動的に同点となり、30点は確実に加算され、結果、価格評価がされない意味のないものとなっています。

 「公共工事の品質確保の促進に関する法律」において、価格及び品質が総合的に優れた内容の契約がなされることにより、確保されなければならないと規定されています。技術面ばかりの評価ではなく、価格の評価されるべきです。

 述べてきたように、入札について客観性や公正性に欠けることが危惧される入札である、認めがたいものです。

 

 最後に、第176号議案訴えの提起についてです。

若者の学ぶ権利の補償を

 これは愛知県から貸与を受けた国立高等学校等奨学金貸付金または、高等学校等奨学金貸付金の返還を延滞している方に対して、貸付金の返還を求めるというものです。

 わが党は、この議案について毎回反対しています。引き続きまた今回も全く何の改善もなく、同じ内容で訴えの提起として議案に上げられてきました。

 何度も申し上げていますように、今日では、格差や貧困の増大、非正規雇用の増大など、ますます若者たちの経済状況は深刻になってきています。これから次の世代を担っている若者に対して丁寧で慎重な対応が必要だと考えます。

 滞納者に対して、訴えの提起を行うことは返済に苦しんでいる人にますます大きな不安を与えてしまうことになります。

 憲法26条は「教育の機会均等」を保障しています。「愛知県高等学校等奨学金」制度を教育の機会均等を保障するにふさわしい制度となるように、制度の改善を図るべきではないでしょうか。

 また、誰もが安心して高校へ通えるために、奨学金きゅふ制度や返済支援制度の創設、高校の授業料無償化が求められています。憲法が定める、今日いっくの機会均等への責任をしっかりと果たすべきということを強く申し上げ、以上の理由から、第176号議案訴えの提起については賛成できません。

 以上、若い世代を含め、県民の願いとは逆行する補正予算と、述べてきた4議案などに対して、反対であることを表明し、若者があきらめなくてもいい県政へ、そして、県民の福祉暮らし教育最優先の県政を行うべきであることを申し添えまして、日本共産党県議団をはい評しての討論とさせていただきます。

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